京都の隠れパワースポットで避暑を過ごそう!大河ドラマで人気・源氏の氏神石清水八幡宮の歴史とめぐり方
2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で人気の平安~鎌倉時代。
源平合戦や鎌倉幕府成立、そして治承・寿永の乱までみどころがたくさんの時代です。その時代の中心となったのが源頼朝を中心とする「源氏」一族ですが、その源氏が信仰していた氏神は京都にある「石清水八幡宮」です。
今回はその石清水八幡宮と源氏の関係や、石清水八幡宮の歴史、また石清水八幡宮の巡り方などをご紹介します!
石清水八幡宮は山の上にあり、実は隠れた避暑スポット。夏のちょっとしたお出かけに行ってみてはいかがでしょうか?
石清水八幡宮はどんな神社?
石清水八幡宮は 京都・八幡市にある神社 。 応神天皇、神功皇后、比咩大神(ひめおおかみ) の三神をお祀りする神社であり、また日本では伊勢神宮と並び格の高い神社でもあります。これは皇室が先祖に対して祭祀を行う廟として、伊勢神宮と石清水八幡宮のふたつが指定されていることによります。(二所宗廟(にしょそうびょう)と言われます)。
石清水八幡宮のなりたちとは?
清和天皇 の時代(859年)、奈良の大安寺という寺の僧・行教が、「吾、王城近き石清水男山の峯に移座して国家を鎮護せん」という託宣を受けました。その託宣に従い、京都・八幡にある男山に御神霊をお祀りするように朝廷に進言。清和天皇がそれを受け八幡大神をお祀りし、男山に社殿の建立を命じたことが石清水八幡宮の起源と言われています。
石清水八幡宮は当時の都・平安京の裏鬼門を守る神社としても大事な位置に建っています 。また、八幡大神は 武神でもあり、多くの武将からも崇拝の対象 でした。
これらの縁から古くから多くの信仰をあつめ、有名な戦国武将や将軍、そして天皇もお参りに訪れていて、宝物を奉納するなど多くの文化財が残されています。
石清水八幡宮建立の歴史と「清和源氏」
石清水八幡宮は、 源氏と関わりの深い場所 でもあります。そのかかわりは清和天皇の時代にうまれたもの。
清和天皇(850-881)は藤原氏が実権を握る時代の天皇。母は藤原氏出身の姫でしたが、藤原氏が力を持つことに疑問を持っていて、早くに譲位し仏門に入ったといいます。清和天皇はわずか31歳で亡くなりましたが子孫は多く、 そのうちの一族に「源」という姓を与えていました 。この一族が後に 「清和源氏」 といわれるようになります。清和源氏は地方に広がり、勢力をのばしました。有力な武士となり、源頼義・義家の時代には関東で地盤を築くまでに。平氏との対立を経て、源頼朝は自ら興した鎌倉で幕府を開くことになります。
石清水八幡宮の建立を命じたのは清和天皇 。そして 八幡大神は清和源氏が信仰する武神でもあった ため、石清水八幡宮は源氏の氏神としても知られるようになりました。
源氏と石清水八幡宮
源義家 は石清水八幡宮で元服し、「八幡太郎義家」と名乗っていたといわれています。また 源(木曽)義仲や源頼朝 も石清水八幡宮を参拝した記録があるそうです。
清和源氏が氏神であった八幡宮を全国に広める活動もしていて、鎌倉で有名な 「鶴岡八幡宮」 もそのひとつ。鶴岡八幡宮は鎌倉幕府のイメージが強い神社ですが、元は源頼義が勧請(神様の御分霊を他の地に還し祀ること)した神社。そして源頼朝の時代に大きく発展したといいます。
石清水八幡宮のみどころ
石清水八幡宮には、 国宝や重要文化財 が多く残されています。またそれだけでなく 自然豊かな環境 にあり、境内も雰囲気があり他にはない魅力たっぷり。 「やわたのはちまんさん」 と親しまれ、毎日多くの参拝者が訪れています。石清水八幡宮を参拝する方法や見どころなどをお伝えしてきます。
石清水八幡宮はパワースポット
石清水八幡宮は、強大な力を持つパワースポットとしても有名です。
厄除開運・必勝祈願の効果 があるのだとか。
山の中にある神社なので少し空気も違い、神聖な雰囲気も感じられます。
実際にこの場所に立つと、かつて歴戦の戦国武将なども求めて詣でたという、強力なパワーを感じることができるかもしれません。
アクセスは石清水八幡宮駅から
石清水八幡宮は 男山という山の中にある神社 。
本社にたどり着くには、ケーブルカーを利用するか徒歩かどちらかがおすすめです。(駐車場ももちろんありますが台数が限られているため詳しくは公式HPをご覧ください)
ケーブルカーを利用する場合は、「ケーブル八幡宮口駅」に乗り山上までは約5分です。
ケーブルカーを使わず徒歩で参拝する場合は参道を登り、 約40分ほど 。そんなに激しい山道ではありませんが、 ちょっとしたハイキング といったイメージです。徒歩の場合は服装や天気などにも注意して準備するようにしましょう。
表参道を通って参拝すると途中には鳥居など見どころがたくさんあり、 ゆっくりお詣りされたい方におすすめ です。
男山はそんなに標高が高い山ではありませんが、とても自然豊かな環境。緑が多く、 参道を通っているだけでもひんやりと気持ち良い空気が流れています。
暑い真夏に訪れても、ちょっとした避暑のような感覚で散策することが可能 です。
ただし社殿などがある境内は光を遮るものがないため、晴れた日は暑くなります。
社殿は国宝に指定されている
石清水八幡宮の社殿は朱色が美しい、 「八幡造」 の建造物として知られています。内殿と外殿という2つの棟が前後に並び、珍しい特徴をもつ貴重な社殿形式。現存する八幡造では最古・最大で、 国宝 に指定されています。
何度か再建が繰り返されており、現在の社殿は1634年に徳川家光が修造した建物。
動物モチーフの彫刻が極彩色で彩られた回廊や、織田信長が寄進した「 黄金の雨樋(あまどい) 」などみどころがあります。 非公開の宝物が多いため、たっぷり楽しみたいという方は特別公開を狙ってみましょう 。
- 南総門前の参道に並ぶ石灯籠
- 山上から東に下った一の鳥居
- 鬼門封じの石垣
- 楠木正成が必勝祈願で奉納した樹齢約700年のくすの木
などは特別公開でなくてもいつでも見ることができます。
くすの木は迫力たっぷりで見ごたえもあります!
鳩のモチーフにも注目!
八幡大神様の使いは 鳩 だといわれています。境内のあらゆる所に 鳩モチーフの置物や彫刻、装飾 があるので、隠れている鳩を探しながら参拝するのも楽しいかもしれません。
御守やおみくじなども鳩をモチーフにしたものが多く、かわいいと大人気。
また御朱印も季節ごとに変わり、何度でも訪れて集めたくなりますね。
歴史に触れる時間を過ごそう
石清水八幡宮は、歴史が長い、源氏とかかわりが深いだけでなく、他にも多くの武士や皇族などが訪れる場所。
京都のパワースポットのひとつ でもあります。
八幡という中心地からは少し離れた場所にあるので注目はされにくいですが、貴重な神社なのでぜひ訪れて歴史に触れてみて下さい。
やってみよっか?