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ひやっと厄払い!7月末は京都の足つけ神事「御手洗祭」に行こう

京都では古くから足つけ神事が行われています。

川に足をつけてお参りをする、「厄払い」の意味も持つ足つけ神事は、毎年7月末(土用の丑の日前後)に下鴨神社や北野天満宮で行われています。

これらは「御手洗祭」として京都では浸透していますが、参加したことがない方や知らない方も多いかもしれません。

一体どんなイベントなのか、詳しくご紹介していきたいと思います。

足つけ神事とは?

御手洗祭(みたらしまつり) は京都人なら行ったことが多いかも?という有名な祭り。

祭りといっても「神事」で、もとは神聖なお参りであり 季節の行事のひとつ です。

地元では知られる一方で全国的な行事ではないので、今まで知らなかったという人も多いかもしれません。

今回はそんな足つけ神事の由来や開催場所・日程などについても紹介します。

足つけ神事の由来

足つけ神事の由来は 平安時代にまでさかのぼります

当時は京都に御所があり、貴族文化はここ京都で発展しました。貴族は季節の変わり目には毎年禊祓いをしていましたが、 「土用の丑の日に御手洗池の中に足を浸すと、罪や穢れを祓い、疫病にも効き目がある」 といわれていたそうです。

この文化が庶民にも伝わり、現在の「御手洗祭」のかたちに。毎年、「足つけ神事」が行われるようになりました。

京都の足つけ神事

足つけ神事の由来は紹介してきましたが、場所はひとつではなく、京都では 下鴨神社の「御手洗祭」 北野天満宮の「御手洗祭/七夕祭」 が有名です。

どちらも夏に開催されているイベントで一般の参拝者も参加することができます。手順を守りお参りをする行事ですが、参拝客は皆 足を川に浸しお参りをするのが特徴

毎年、祇園祭が終わった頃の灼熱の京都で、足を浸しひんやりと楽しみ、お参りをするのがこれらの神事です。

コロナ禍で中止になった年もありましたが、2022年は開催予定です。

下鴨神社 御手洗祭(みたらしまつり)

下鴨神社は、 世界遺産 にも登録され、現代においても多くの信仰をあつめている場所。 五穀豊穣や厄除けの神 として知られています。

下鴨神社の御手洗祭は、毎年、 土用の丑の日の前後に境内で行われています。

境内にはみたらし川が流れ、御手洗池があります。

みたらし川は、土用になると池の周辺や川の底から清水が湧きでる不思議もあるといいます。

御手洗祭りで足を浸すのはその神聖な川。 湧き水に足を浸してろうそくに献灯し、無病息災を祈る のが御手洗祭です。

この池の水に足をつけると疫病にかからない、また足の病気にも効くといわれ、現在でも皆が御手洗池で無病息災を祈っています。

日程

2022年7月22日(金)~31日(日)
9:00~20:00

料金

灯明料:300円

御手洗祭の「足つけ神事」の詳細

2020年は新型コロナウイルスの影響により中止になった御手洗祭ですが、2021年からは参拝者の安全を考慮した内容に変更し、開催されています。

2022年も開催予定です。

変更内容としては、ろうそく献灯の際、御手洗池へ足をつける、つけないを選ぶことができること、また御神水はペットボトルに変更(2021年の情報)されているとのことです。

御手洗祭の手順を詳しく紹介!

コロナ禍前に参加してきた御手洗祭の手順などをお伝えしていきます。

御手洗祭では、ろうそくを手に、御手洗池に入っていきます。水に膝下まで浸かりながらゆっくりすすむと、御手洗社(井上社)に手にしたろうそくを供え、御神水を頂きます。

難しい手順ではないので、 大人から子供まで参加可能 。毎年家族で参加する人も多く、また地元の人も観光客も関係なく参加できます。

御手洗祭の時期には朝から参拝客でにぎわいます。夜も雰囲気が良いのですが、足元が見えにくいのでお子さん連れや足元に不安がある方は明るいうちに訪れることをおすすめします。

料金を納め、池へ

まずは300円のお供え料を納め、 ローソクを受け取り池へと進みます

履物を脱いだら靴袋に入れ持ち歩きます。女性の方はストッキングなどは不可なので必ず素足やソックスなどで訪れるように注意しましょう。

冷たさを楽しみながら、御手洗社へ進みます

朱の太鼓橋が入口。水位は大人の膝くらいまでの水位と書かれていますが、そこまでではなかったです。ただし思ったよりも深い!と感じる場所はあったので注意は必要。

あつい真夏の京都に、ひんやり冷たい清水がとっても気持ち良いです。

御手洗社でお供え

池を進んで行くと、正面に御手洗社(井上社)が。ローソクに火をともし、ご神前にお供えします。

御手洗池から上がると、 無病息災健脚祈願 のお札をお納めする場所があります。

お札は足形。 足の病気にも効く というので、ぜひお参りしてみましょう。

御神水をいただく

ここで 御神水 をいただけます。この水は湧き水でこのように一口ずつ配っていたのですが、 現在は感染症対策からペットボトルで発売 されているそうです。御利益をいただけそうなお水ですね。

タオルなどはご自身で用意するようにしましょう。

北野天満宮 御手洗祭/七夕祭

京都・北野天満宮は 学問の神様である菅原道真公を祀る神社 です。全国の天満宮の総本社としても知られ、京都を代表する天満宮として有名です。

北野天満宮では 七夕神事 として、毎年 北野七夕祭 という祭りが開催されています。期間中は

  • 境内が七夕笹で飾られる
  • 境内の夜間ライトアップ
  • 御手洗川足つけ燈明神事
  • 特別神事「国宝御本殿石の間通り抜け神事」

などの七夕や御手洗にゆかりの神事が行われています。

北野天満宮で行われる御手洗祭は、七夕行事が起源で、五穀豊穣や無病息災をお祈りする神事 です。

日程

毎年8月上旬から七夕祭が行われ、 8月7日は御手洗祭 が行われています。

下鴨神社の御手洗祭りとは異なり、「七夕祭」が由来の行事であるため、日程は少し異なります。

2022年の開催は未定のため、 公式HP をチェックして訪れるようにしましょう。

料金

300円 御手洗ろうそく付き(2020年の情報です)

「御手洗川足つけ燈明神事」についての詳細

平安時代は北野天満宮でも大々的に行われてきた足つけ神事の御手洗祭は、いつしか規模が縮小され近年は行われていませんでした。

しかし2016年に「京の七夕」の会場になったこと、また菅原道真公にまつわる祭事を2027年に控えることで、近年祭事の復興や区画整備が行われています。

そのひとつとして以前あった「御手洗川」を造営し、 「足つけ燈明神事」が復活 しました。神域を通って清められた水で邪気を祓うのが 「御手洗川足つけ燈明神事」 です。

「御手洗川足つけ燈明神事」の手順は?

①まずは入り口の絵馬所でお金を納め、ろうそくを受けとります。

このろうそくには色々な色があり、それぞれ願いが異なるといいます。

  • 青色は芸道上達・スポーツ、成績向上・目的達成・業務成就
  • 赤色は良縁・縁結び・子宝・家内円満
  • 黄色は金運向上・商売繁盛・福徳招来・職務繁栄
  • 白色は開運招福・心願成就・就職成就・趣味達成
  • 紫色は身体安全・健康回復・病気平癒・延命長寿 (引用: 北野天満宮

ここからの順路は簡単です。

②ロウソクを持ち、御手洗川に入ります。靴は袋に入れて持ち歩きましょう。

③種火から火をもらい、川を進んでいきます。

④先には献灯台が用意されているので、ここにロウソクを奉納します。

北野天満宮の足つけ神事は、七夕祭がメインのためライトアップも見もの 。夕刻からの参加は、ライトアップがある日しか参加できないため、詳細をチェックしてから訪れるようにしましょう。(2021年はライトアップが中止になりました)

足つけ神事に参加して疫病退散を願おう

足つけ神事は 疫病退散にも効く というので、この時期にはぴったりかもしれません。

京都の暑い夏には、ひやっとする足つけ神事は心地よい体験です。清らかな水に素足をつけ、献灯する簡単なお参りですが、日々の穢れが落ちたような気分になります。

ぜひ神事に参加して、夏の京都を体感し、厄払いや疫病退散を願いましょう。

出典・参考

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