ご縁の国で神事に参加しよう!11月は全国の八百万の神々が出雲に集まる「神在月」 image

ご縁の国で神事に参加しよう!11月は全国の八百万の神々が出雲に集まる「神在月」

島根県といえば、縁結びの神様「出雲大社」が有名です。

一年中参拝者が絶えない場所ですが、特に人気な時期が、毎年旧暦10月に日本中の神様が出雲に集まると言われる「神在月(かみありづき)」。出雲大社をはじめ、出雲市や松江市の由緒ある神社では、「神迎祭」「神在祭」などの神事が執り行われます。出雲大社で神事が行われるのは、旧暦の10月11日~17日。 新暦では2023年は11月23日~29日にあたります。間もなくやってくるこの特別な期間に、島根を訪れてみませんか?

訪れる前に知っておきたい「出雲大社」の基本情報

出雲大社の基本情報

正式には 「いづもおおやしろ」 と読む島根県出雲市の出雲大社。 参拝の所要時間は40~60分 ですが、参道・神門通りの散策や隣接する古代出雲歴史博物館の見学を含めると、 半日かけてゆっくりと回ることをおすすめ します。

<アクセス>

◆飛行機でお越しの場合:出雲縁結び空港 → 連絡バスでJR出雲市駅まで約25分 → 一畑バスで出雲大社まで約25分。または、空港から出雲大社まで直通バス利用
◆電車でお越しの場合:松江しんじ湖温泉駅 → 一畑電車で出雲大社前駅まで約1時間

<参拝時間>

参拝時間:06:00~19:00
素鵞社参拝時間:06:00~16:30
御札・御守・御朱印の授与時間:06:00~19:00

なぜ縁結びの神様と言われるの?

出雲大社は 日本神話の重要な舞台 であり、大地に国をつくられた大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀っています。大国主命は、現在の皇室の祖神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)に国をお譲りになり、 この「国譲り」神話こそが大国主命がご縁を司る由縁 となりました。国づくりにより目に見える幸せを生み出してきた大国主は、今度は「むすび」の霊力によって人々を幸せにするようにと、目に見えない幸せ=ご縁を司ることになりました。 出雲大社における「縁結び」とは、男女の縁だけでなく、人々を取り巻くあらゆるご縁 を指しています。

どのようにお参りするのが正しい?

神社では「2礼2拍手1礼」が一般的ですが、 出雲大社の正式な参拝作法は「2礼4拍手1礼」 となります。ご本殿以外のご社殿もこの作法でお参りします。
では、なぜ4拍手なのでしょう?5月に行われる出雲大社の最も大きなお祭りでは、神様に対して限りない拍手をする意図で、古くより無限数を意味する「8」拍手をします。8拍手は年に一度の作法としているため、 日常的には半分の4拍手で神様をお讃えする ことになりました。

ご利益のある「お砂」がいただけるって本当?

パワースポットとしても人気の出雲大社では、 「素鵞社(そがのやしろ)」でご利益のあるお砂をいただく ことができます。 持ち帰って御守 にしたり、自宅の土地や田畑に 撒き清めて神様のご加護をいただく という信仰が古くからあります。
ただし、ただいただいて帰るのではなく 「お砂交換」が必要 です。交換するためのお砂は、出雲大社より約800mにある 稲佐の浜で予め採取 します。それを素鵞社の床縁下に置き供え、出雲大社のお砂をいただいて帰りましょう。

出雲大社の神事に参加してみよう

神迎祭・神在祭はいつ?

旧暦10月は全国から八百万の神々が出雲へお集まりになる神在月。 2023年の神事の日程 は以下の通り発表されています。

  • 神迎祭      11月22日 19:00
  • 神在祭      11月23日 10:00
  • 神在祭、縁結大祭 11月27日 10:00
  • 神在祭、縁結大祭 11月29日 10:00
  • 神等去出祭    11月29日 16:00

一般の観光客も参加は可能?

昨年まではコロナ対策として一般の観光客の参加は見送られていましたが、 2023年は一部見学が可能 です。11月22日19:00より、全国各地から出雲に集まってこられた八百万の神々は、 稲佐の浜での「神迎(かみむかえ)神事」 で迎えられます。御神火が焚かれた厳かな雰囲気の中神事が執り行われ、神事が終わると浜を後にし、絹垣で覆われた神々は、 龍蛇神を先導に「神迎の道」を進み出雲大社へと向かいます 。浜での神事は20~30分ほどで観客席はありませんが、 フラッシュを使用しての写真撮影等、神事の妨げになる行為に注意すれば見学は可能 です。

11月23・27・29日の「神在祭」は一般の方は参列できませんが、 期間中も境内での参拝は可能 です。
11月27・29日に行われる「縁結大祭」は、良縁をはじめ、様々なご縁を祈願する御祈祷で、出雲大社本殿で執り行われます。 参列には事前申込みが必要 で、例年1ヶ月ほど前に出雲大社の公式ホームページに申込みの案内が掲載されるため、参列希望の方はこまめに確認しましょう。

11月29日16:00からは、全国に神々をお見送りする 「神等去出祭(からさでさい)」 が行われます。こちらも 見学は可能 ですが、神事の妨げにならないよう注意が必要です。

稲佐の浜から出雲大社へ続く「神迎の道」

せっかく神在月に出雲を訪れたのなら、 神迎神事を行う稲佐の浜をスタートし、神々が通る「神迎の道」をたどって出雲大社へ詣でてみませんか 。また、出雲の国には古くから、稲佐の浜で禊の海水(潮)を汲んで神社をめぐり、笹に含ませた潮を振りかけて清めるという風習があります。神迎の道では、 潮汲み に用いる竹筒に季節の花を活けている様子も見られ、 実際に体験 することもできます。

出雲大社だけじゃない!出雲・松江で必見の神事

神在月に神事が行われるのは出雲大社だけではありません。また、神在月に限らず、島根県の由緒ある神社では様々な神事が行われ、古よりその文化が継承されてきました。

2023年11月25日 佐太神社「神送り神事」

出雲国三大社の一つといわれる佐太神社 は、神在月に全国から出雲大社に集まった神々が、次に訪れる社だと言われています。その理由は、八百万の神々の母・イザナミのお墓があるから。つまり、 神様たちのお墓参り です。 毎年11月25日には八百万の神々をお送りする「神等去出(からさで)」と呼ばれる神送りの神事 が行われ、夜になると神職が神籬(ひもろぎ)を捧げ、たくさんの神官がこれに従い神社裏手の神ノ目(かんのめ)山に登って神送りをします。山道を約1時間歩き、 約500年前の記録と同じ内容で執り行われる神事に参加する こともできます。

2023年12月3日 美保神社「諸手船神事」

国譲り神話のもう一つの舞台、 港町・美保関(みほのせき)にある美保神社 は、大国主命の最後の妻・三穂津姫命(みほつひめのみこと)と、長男であり「えびす様」の別名で知られる事代主神(ことしろぬしのかみ)を祀っています。出雲大社の大国主命は「大黒様」とも呼ばれており、美保神社の「えびす様」と合わせてお参りすることで、 「えびすだいこく両参り」として、よりよいご縁に恵まれる と言われてます。
「諸手船(もろたぶね)神事」 は大国主命が美保神社の祭神・事代主命に向けて、国譲りの相談をするために諸手船で使者を送った様を儀礼化したもの。9人ずつ二手に分かれて諸手船に乗り、2隻は互いに水をかけ合いながら港内を巡ります。 諸手船神事を間近にご覧いただくこともできます。

2024年4月7日 美保神社「青柴垣神事」

美保神社のもう一つの伝統行事が 「青柴垣(あおふしがき)神事」 。祭神・事代主命が、大国主命から国譲りの相談を受け、譲ることに決定した後、自ら海中に青い柴垣を作ってお隠れになったという故事にちなんだ神事です。一年前に神事の主役となる当屋(とうや)を決め、一年間の精進潔斎の後、当屋は祭の前日から美保神社の隠殿に籠って断食をし、神がかった状態で当日に臨みます。当日は、当屋夫婦を青柴垣を飾った2隻の船に乗せて港内を一周。その後に美保神社に参拝します。 青柴垣神事を間近にご覧いただくこともできます。

「神在月」こそチャンス!パワーをもらいにご縁の国へ行こう

和風月明で旧暦の10月が「神無月(かんなづき)」と呼ばれる理由が分かっていただけたかと思います。全国の神々は出雲大社に集まり、地方を留守にするからです。逆にこの時期の出雲にはパワーが集結!神々は様々な会議をなさり、縁結びの会議もこの間に行われるとか。ぜひ神在月を目指して島根を訪れ、ご利益を授かってくださいね。

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