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【京都】貴船神社の幽玄な景色に出会う|基本情報と冬の見どころ紹介

京都の奥座敷・貴船神社(きふねじんじゃ)は中心地との気温差は5℃以上といわれ、夏は涼を求める参拝客でとても賑わっています。

反対に冬はとても寒さが厳しいため、参拝客が少ない貴船神社。しかし積雪日限定のライトアップイベントが行われるため、雪が降った日だけは特別なのです。

やわらかな灯りに浮かび上がった雪の貴船は、まるで別世界で幽玄の景色が広がります。

貴船神社の特別ライトアップ、あなたも見たくありませんか?

積雪の日限定のライトアップは運しだい!

ただでさえ底冷えのする京都の冬、貴船も非常に厳しい寒さが続きます。冬はどうしてもオフシーズンになってしまう貴船神社ですが、 冬だからこそ訪れたい素敵なイベント もあります。

貴船神社では降雪による適度な積雪が見られた場合のみ、境内のライトアップを行っています。ただ雪が降るだけでは実施されませんし、あまりの豪雪でも行われません。

貴船神社へ訪れる人の安全が確保できる範囲で行われる、本当に限られたイベント なのです。

幻想的な雪景色

貴船神社の境内や参道、奥宮などが、灯籠の灯りでほんのりと浮かび上がる景色は、息をのむ美しさです。

朱の灯籠が並ぶ参道や本宮がぼんやりと優しく灯りに照らされ、奥宮は一層の神々しさを見せます。

サクサクという雪を踏む音、それ以外の雑音は聞こえません。

こんな美しく幻想的な景色が見られるのは、本当に限られた日だけです。

ライトアップが決定するのは当日!

ライトアップ開催候補日は、1月中旬~2月末までの土日で積雪がある日です。 実際に開催されるかどうかは、貴船神社の公式X(旧Twitter)か公式Facebookにて、当日15時に発表されます。

土日で雪が降った日、そして適度な積雪があることが条件というとてもピンポイントで希少なイベント。だからこそ、行ってみたいものですね。

積雪限定ライトアップの開催時間

冬期間の貴船神社拝観時間は通常18:00までとなっていますが、ライトアップが行われる日は拝観時間が20:00まで延長されます。

冬の貴船へは最強の防寒でおでかけください

ライトアップが開催される日は、言うまでもなくとっても寒い日です。特に夜の貴船なら、 冬登山並みの防寒でも大げさではありません。

足元も滑りやすいので、スノーブーツやトレッキングシューズなど歩きやすい靴を履いてください。マフラーや手袋に使い捨てカイロは必須です。

なお、貴船神社最寄り駅の叡山電鉄「貴船口」駅からはライトアップにあわせてバスが運行します。安全のため、ライトアップ当日はできるだけ公共交通機関を利用してくださいね。

貴船神社について

貴船神社の創建年代については詳しくわかっていませんが、社伝によると約1,300年前の天武天皇のころにはすでにお社が建てられてたとされています。

貴船神社の由緒

貴船神社の起源については、2つの伝説があります。

貴船大神(きふねおおかみ)降臨伝説

「太古の昔々、国家安穏、万民守護のために、丑の年・丑の月・丑の日に、天から貴船山中腹にあった鏡岩に大神が降りてこられた」という伝説があります。

国と民を守護するために、貴船大神が貴船に降臨されたのです。この伝説が所以となり、丑の日が貴船神社の縁日とされています。

玉依姫命(たまよりひめのみこと)が建立

もう一つの伝説は、約1,600年前にさかのぼります。

初代神武天皇の母である玉依姫命が、「雨風を司ることで、大地をうるおし、民に幸福を与えるために、私が乗った船が行きついたところに祠を建てましょう」とおっしゃいました。

現在の大阪湾から黄色い船に乗り、淀川から鴨川、貴船川、そして現在の貴船神社奥宮の地に着いた玉依姫命は、そこで清らかな霊水が湧き出るのを見て祠を建てました。

それが貴船神社の始まりだと伝わっています。

どちらの伝説も神々の時代のお話で、貴船神社の長い歴史が想像されます。

ご祭神

貴船神社のご祭神は、

  • 本宮:高龗神(たかおかみのかみ)
  • 奥宮:闇龗神(くらおかみのかみ)
  • 結社:磐長姫命(いわながひめのみこと)

となっています。高龗神は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)の子で、 水の供給を司る神・龍神 とされています。闇龗神は、高龗神と同神といわれ、同じく水を司る神様です。ご利益は、 運気隆昌(うんきりゅうしょう)・諸願成就で す。

磐長姫命は、此花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の姉で、 縁結びのご利益 を授けてくださる神様とされています。

おすすめの参拝方法

貴船神社を参拝する順番は特に決まっていません。ですが、 本宮・奥宮・結社とまわる三社詣り をすると願いが叶うといわれているため、多くの方が三社詣りをしています。

本宮

貴船神社で最も手前に位置しているのが本宮です。石段の両脇に並ぶ灯籠が、美しい景色を見せてくれる有名な場所でもあります。境内には 白馬と黒馬の像や休憩処の龍船閣(りゅうせんかく)、本宮の側には水みくじができるご神水 が湧き出ています。

絵馬発祥の地

昔、貴船神社では、日照りの時は黒馬を、長雨の時は白馬を献じ、雨ごい・雨止みの祈願が行われていました。もともとは生きた馬が献上されていたのですが、いつしか板立馬(いただてうま)という木札に描かれた馬と変わっていきました。

それが絵馬の始まりとなり、貴船神社は 絵馬発祥の地 とされています。境内には白馬・黒馬の絵馬のほかに、貴船神社にご縁のあった和泉式部(いずみしきぶ)が描かれた絵馬などもあります。

奥宮

本宮を出て参道を奥に進むと結社の参道がありますが、そこを通り過ぎてもっと奥へ行くと次第に空気が澄んでくるような気がします。そして見えてくるのが、奥宮です。

奥宮の手前には、和泉式部がみそぎをしたと伝わる思ひ川という小川や、夫婦和合の象徴とされる相生(あいおい)の杉などがあります。

奥宮境内は、静かで清らかなエネルギーが満ち満ちているようです。誰も見ることはできませんが、奥宮本殿の地下には巨大な龍穴があると伝わっています。本殿の脇には玉依姫命が乗ってきた黄船を隠したとされる 「御船形石(ふながたいわ)」 があります。

神話を間近で見るような不思議な気持ちになりますね。

奥宮を参拝されるときは、思い切り深呼吸をしてみてください。清々しいエネルギーが身体中を駆け巡るようでとても気持ち良いですよ。

結社

結社は縁結びのパワースポットとして古くから知られ、夫との復縁を願った和泉式部も参拝したと伝わっています。こじんまりした境内には、可愛らしいお社。その周りに 「天の磐船(あまのいわふね)」 和泉式部の歌碑 などがあります。

結社では 「結び文(むすびぶみ)」 に願い事を書いて、結んでおけば願いが叶うといわれています。

貴船神社の基本情報

  • 住所:京都市左京区鞍馬貴船町180
  • 本宮開門時間:6:00~18:00(12月1日~4月30日)ライトアップ時は20:00閉門/6:00~20:00(5月1日~11月30日)
  • 授与所受付時間:9:00~17:00
  • 境内自由
  • アクセス:最寄り駅 叡山電鉄「貴船口」駅下車 徒歩約20分/バス最寄り駅「貴船」 徒歩約5分

冬の貴船で雪と神気のパワーを感じよう

貴船は、気の生ずる源「気生根」とも称されているほど強いパワースポットです。日々のストレスから解放され、心を癒すにはぴったりの場所。特に冬の時期は厳しい寒さに感覚も研ぎ澄まされて、いつもよりもエネルギーを感じることができるかもしれません。

清々しいパワーを受けながら、雪と灯りに浮かび上がった神々しい貴船の風景にぜひ入り込んでみてください。ただし、防寒対策は十分にして訪れてくださいね。

出典・参考

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