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湖面にかかる不思議な橋・北海道 タウシュベツ川橋梁の秘密と観光情報

タウシュベツ橋は北海道・河東郡上士幌町にある古いアーチ橋。

湖にかかっている橋であるにも関わらず、季節によって沈んだり出現したりを繰り返す不思議な橋でもあります。

今は使われておらず、古びている様子は古代ローマ遺跡のよう!といわれていて観光客にも人気のスポット。

不思議な魅力のあるタウシュベツ橋の秘密や観光情報についてお伝えしていきます。

タウシュベツ橋の秘密

タウシュベツ橋とは

正式名称では タウシュベツ川橋梁 。主にタウシュベツ橋といわれることが多い橋です。

タウシュベツ橋は、北海道・河東郡上士幌(かみしほろ)町にある、アーチ橋。 糠平湖 という湖の上にかかっていて、湖の上に出たり水没したりを繰り返している不思議な見た目の橋です。水位の変化があるため劣化も激しく、まるで今にも壊れそうな、古代遺跡のような見た目になっています。「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」の1つとして、第1回北海道遺産に選定されています。

アーチ橋のため、水面にそのアーチが映ると眼鏡のように見え、「めがね橋」ともいわれます。

タウシュベツ橋が沈んだり出現したりする秘密は?

通常、湖というとあまり水位に変化がなく、架かっている橋が水没する、というのはあまりききませんよね。

タウシュベツ橋は、元々は、日本国鉄の士幌線の線路のひとつであり、タウシュベツ川に架けられた橋だったといいます。

しかしその後ダム湖である糠平湖が作られることにより、線路はかけ替えられ、 タウシュベツ橋もまるまる破棄されることとなりました 。橋の上の線路は撤去されたものの、橋梁自体は湖の中に残されることとなり今の形になったそうです。

タウシュベツ橋がかかる糠平湖は、 発電目的のダム湖 。人造湖であり、季節や発電によって水位が劇的に変化するといいます。雨が降っただけでもかなり水位は変わってしまいます。

タウシュベツ橋が見られる時期は?

基本的に タウシュベツ橋は夏の間は水没する といわれています。

糠平湖の水位が下がるのは1月頃。凍結した湖面に姿を現し、その後5月頃まで姿を見ることが多いそうです。その後 9月頃までは雪解け水や雨の影響で水位が上がり、水没 。また次第に姿を現すのだといいます。しかし年によっては10月に入っても水没しないという年もあり、なかなか 「この時期に行けば絶対に見れる」というものでもない のが難しいところですね。

タウシュベツ橋の情報については上士幌町のHPでも掲載があるので、ぜひ参考にしてみてください。

タウシュベツ橋へのアクセスは

タウシュベツ橋へは現在立ち入ることができません。 タウシュベツ橋は湖の中に破棄された橋で、保存などはされておらず手付かずのまま見守られているという状態です。見学ツアーや個人のハイキングなどが行われていることもあるといいますが、崩落を招く危険があることから、橋の上を渡ったり、立ち入ることはできません。実際にすでに部分的に崩落しているところもあり、この状態がいつまで見られるかはわからないようです。

タウシュベツ橋を見学するには 国道273号沿いにある駐車場から湖畔にすすんだ所の展望台が一番アクセスが簡単 です。

展望台といっても 高台になっているわけではなく、少し切り開かれた眺望スポット というような感じです。

実際に行ってみましたが、足元は悪いのでお気を付けください。

時期によっては熊の目撃もあるというので油断は禁物です。 自然の中なので気をつけて訪れるようにしましょう。

タウシュベツ橋の景観はどうなる?

タウシュベツ橋は保存されていないため、もしかしたら次に訪れた時は大崩落があり、もう今のような姿の橋ではなくなっているかも…という状況です。しかし立地や予算の問題、そして修復するよりも自然に朽ちていく姿のを見るのもひとつの醍醐味ではないかという意見から、 積極的に修復はされない方向 のようです。

綺麗な橋がみたい!という気持ちもあるかもしれませんが、遺跡のような少し神秘的な雰囲気も魅力ではありますよね。

ぬかびら源泉郷

タウシュベツ橋の近くにあり観光名所となっているのが ぬかびら温泉郷

ぬかびら 」とはアイヌ語で「 人の形をした岩 」という意味だそうです。

タウシュベツ橋の架かっている糠平湖は人造湖ですが自然と調和した美しい湖。その近くにあり、豊富な湯量が湧き出るぬかびら温泉郷は 源泉かけ流しの温泉を楽しめる温泉 です。

北海道の中でもあまり大きくメジャーな観光地でもないため、行ったことがないという方も多いかもしれませんが、自然豊かでとても美しい温泉でした。

ホテルの予約は大手サイトでは取り扱っていないこともあるので、 上士幌町のHPのホテル一覧 からチェックしてみるのも良いかもしれません。

冬はスキーもでき、旧国鉄士幌線の歴史を伝える資料館もあるなど他にも観光スポットを楽しめる場所です。季節によっては虫が多い時期もあるので、苦手な方は対策するようにしましょう。

タウシュベツ橋以外にもある旧国鉄士幌線アーチ橋梁群

旧国鉄士幌線アーチ橋梁群は タウシュベツ橋意外にもいくつも残っています。

士幌線はダム建設の際廃線になりましたが、音更川という大きな川に沿って鉄道が引かれたため、44橋もあったといいます。現在上士幌町のHPでは以下の橋が紹介されています。

  • 五の沢橋梁
  • 三の沢橋梁
  • タウシュベツ川橋梁
  • 第五音更川橋梁
  • 第三音更川橋梁
  • 第二音更川陸橋
  • 第四音更川橋梁
  • 第六音更川橋梁
  • 糠平川橋梁

中には実際に渡れるものもあるので、気になる方は巡ってみるのも良いかもしれません。しかし危険で近づかないように、という橋もあり(第六音更川橋梁)注意が必要です。

ぬかびら温泉郷を拠点にしてツーリングやハイキング、サイクリングなどでも巡ることは可能なので、ルートや安全性などをしっかり確認してから出かけるようにしましょう。

また、ダム工事の際に廃線になった線路が残る 「士幌線幌加駅跡」も遺跡のようで不思議な雰囲気 。写真を撮りに訪れる方も多いそうです。

季節によってはとってもおすすめなタウシュベツ橋

アクセスが良くないためなかなか訪れるのが難しいタウシュベツ橋ですが、綺麗なアーチが見れたときはちょっと感動するかも?という絶景が広がっています。

数年後、今のような姿が見れるかどうかはわからないので、機会があればぜひ訪れたいスポットでもありますね。自然の危険やクマなどの動物の危険もあるので、行かれる際はしっかり対策をして安全に気をつけましょう。

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