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【ガーデニング】ベランダで種から育てるキンカン|美味しかったから種から挑戦してみた

小さくて固くて皮しか食べられなかったキンカンも、品種改良が進み、”たまたま”や”ぷちまる”など、大きくて実も甘くて食べられる品種が出てきました。

おいしいキンカンは、種が少ないながらも、全くないわけではありません。食べたキンカンの種からキンカンを育ててみました。

キンカンは種からも育てやすい植物

キンカンというと、のど飴のイメージが強く、古くから、キンカンを砂糖やはちみつ漬けにしたものを食べるとのどにやさしく風邪にきくといわれていました。

キンカンはピンポン玉くらいの小さな粒の柑橘で、実がすっぱくて、食べられるのは皮だけだといわれていましたが、品種改良が進み、皮も実も甘くて食べ応えのあるキンカンが出回るようになりました。

キンカンは多少寒い地方でも育てられる

私の郷里の田舎は、寒冷地ではないものの、暖地でもありません。それでも、昔からキンカンはあちこちで栽培されていました。「キンカンは簡単に種から育つ」とおじさんおばさんたちが口々に言います。

種から育てたキンカンが実をつけるまで7年以上

キンカンを種から育てた場合、順調に花が咲いて実がなるようになるまで、7年以上かかるといわれています。7年!?無理!と思うかもしれませんが、ガーデニングの中で7年はたいして長い方ではありません。

砂糖漬けからとった種から広がった!?

江戸時代、遠州沖で難破した寧波の商船を助けたお礼にもらった砂糖漬けのキンカンの種を育てたものが寧波キンカンと言われていますが、鎌倉時代にはすでにキンカンは日本に入っていたともいわれています。

砂糖漬けから育てられるものか??私には無理そうですが、生のキンカンの実から出た種なら、育てられると考えました。

“たまたま”がおいしかったから育ててみた

皮しか食べられないキンカンももともと好きだったのですが、宮崎県産完熟キンカン「たまたま」を食べたところ、実も大きいし、皮も実も甘くておいしかったので、育ててみようと思いました。もちろん、種から育てたとしても、農家が手塩にかけて育てたたまたまには及ばないものしかできないでしょう。

また、ブランドフルーツは、苗木も簡単には手に入りません。

先駆者の栽培記録を見てみる

おじさんたちが簡単に育てられると前々から言っていたし、私にもたぶん育てられると思いますが、彼らの言う“簡単”とか、“すぐ”がたいして簡単でも短期間でもないのは経験上熟知していました。

ネットが普及した現在では、先に種からキンカンを育てた人の記録を垣間見るのも簡単です。

でも、3年以上前なので、その記事を今、見つけることができなかったのですが、その時、結実まで7年以上かかることがわかり、10年以下だからすぐってことかな~と思ったのでした。

思い立ったら即植えてみる

種や種イモなど、採取した直後は、発芽抑制物質が含まれているため、すぐには発芽しないといわれています。実際、ジャガイモやサツマイモを収穫した後、3か月ぐらいは芽が出ません。

とはいえ、2~3か月で自然に消えて発芽するようになるので、その間土の下で休んでいてもらえば問題ありません。

種はきれいに洗って、すぐに植えない場合はしっかり乾燥させます。すぐに植えることにしたので、しっかりこすって流水できれいに洗い、水気をふき取りがてら残っているものをこそげ落とすように拭いてから、即、植え付けることにしました。

日当たりのよいところで水はけのよい土で 育てる

発芽するまでは底面給水で乾燥に気を付ける

種まきは、ポリポットに粒状の種まき用土をいれて、しっかり湿らせてから1cmくらいの深さの穴をあけ、その中にたまたまの種を入れて上からポンポン指先で土を押さえて植え付けました。

大き目の種が3個手に入ったので、3個離して植えました。

種は、近くに別の種がある方が競争して発芽率が高くなるといわれているので、3個植えました。食べたキンカンから採取した種なので、発芽率が高いとも限らないことも、3個植えにした理由です。

ひょろひょろのびたから素焼きの鉢に植え替えた

種まきしてから発芽するまでに2か月近くかかり、発芽まではキッチンサイドで育てていましたが、発芽後は窓辺で育てました。この間はずっと底面給水しています。1本しか生えていないように見えますが、2本伸びていて、手前が小さい芽になっています。一番手前の渦巻いている葉っぱはベンジャミンバロックの落ち葉です。

もう一つ発芽して3本生えそろい、一番小さいのが3cmくらいまで伸びたとき、キンカンは日当たりを好むので、やたら日当たりのいいベランダの、一番日当たりと風通しのよい欄干で育てることにしました。発芽後、半年以上かかっています。

通気性が高い素焼きの鉢を使うことで、通気性を好むキンカンの根にも優しいと思いました。土は、粒状の種まき用土をそのまま使い、緩効性化成肥料を株元に数個置きました。

一年ごとに1本ずつ枯れて1本になった

最初の一年に一番育ちの悪かった枝が枯れ、翌年、次に育ちの悪かった枝が枯れて、最終的には1本だけになりました。間引く手間が省けてよかったのか、また一からやり直しになりかねないと思いつつ、そのまま育てています。

ちょうちょと幼虫に注意!

一年に1回ずつ、ちょうちょと思しき被害にあいます。  キンカンが2本になった夏、帰省して戻ってきたところ、キンカンの葉っぱが半分以下に減り、黒い小さなものが葉っぱにぎっしりついていました。

ちょうちょの幼虫のようでした。虫は大嫌いなので普段は触れないので、ゴム手袋をして黒い虫を手で取り除きました。

種を植えて3年目の今年の夏の終わりに、ふと、窓の方を見たら、アゲハ蝶がふわふわと舞っていました。虫の嫌いな私にはうれしくないです。

ちょうちょがいなくなってから、キンカンを観察したところ、葉っぱに黄色い粒粒がちらほらついていたので、ティッシュで取り除きました。

還るまえに気が付いてよかったです。最後の一本とさようならするところでした。

バラも観察しましたが、バラには見向きもしなかったようです。

種から育てるキンカンは実がなるまで7年以上かかる

種から育てるキンカンは、実がなるまで7年以上かかります。

私が育てているキンカンは、まだ4年目なので、道半ばです。そのうち花が咲くかと思うと楽しみです。長くかかると、ついいい加減に世話をして、枯らしてしまいがちなので、水切れしないように気を付けたいと思っています。

出典・参考

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