ローマ円形劇場は、ファサード通りを抜け、ウナイの墓の反対側にありま。紀元前1世紀頃、ナバテア王国時に造られ、岩肌を彫り造ったものに、その後、ローマ人が柱などを増築、改装が加え、拡大しました。この劇場は、石を削って造られており、そのタイプとしては世界最大、最古であるといわれています。かつてペトラは探検家たちにより「ローズ・レッド・シティ」と称え称賛されました。この円形劇場も、紅色に輝くバラのように輝く唯一の劇場となります。
歴史
ペトラのローマ円形劇場は、ナバテア王国最盛期のアレタス4世によって1世紀ごろ建造されました。その後、ローマ支配時に改修され、現在の形になったといわれています。ローマ円形劇場は6000人収容できたと言われていますが、もともとは劇場ではなく、ナバテア人の墓地で、劇場の背後の崖に開けられた洞窟には、遺体を保存するような場所があります、葬儀するための施設であったと現在考えられています。
見どころ
ローマ円形劇場は、紀元前1世紀にナバテア人によって造られた物と、ローマ人によって増築、修復されたものと、2つの文化が時を越え、混ざり合った遺跡といえ、他の遺跡にはない面白みがあります。20分~30分の階段道の上りで、更に進むとエル・ハズネを上から見下ろせるポイントへと行くこともできます。また劇場の周りには岩窟墳墓がたくさんあり、お金のない人達の遺体を集団で埋葬していたという、岩をくりぬいて造られた墓地をみることもできます。