【スペイン】古都「グラナダ」でおすすめのアクティビティ5選!旅行計画のポイントも解説
スペイン南部のアンダルシア地方の中でも、「グラナダ」は最後のイスラム王朝となるナスル朝の首都として栄えていた歴史があります。
今回は、街全体にイスラム文化を残すグラナダでおすすめのアクティビティを紹介します。計画を立てる際に気になるポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
グラナダはどんな街?
グラナダは、1236年から1492年の陥落までの約2世紀半、 イスラム王朝のナスル朝グラナダ王国として栄華を極めた歴史ある街 です。スペイン統一以降、モスクが教会へと変わったり、イスラム教徒が街から追放されたりしましたが、アラブ様式はキリスト教文化と融合することで現在まで残り続けています。
特に人気が高い観光スポットは、丘の上にある「アルハンブラ宮殿」です。石造りの要塞のような佇まいが街のシンボルとして親しまれており、グラナダ最古の街並みが残る「アルバイシン地区」とともに世界遺産となっています。また、グラナダはフラメンコが盛んな街でもあり、サクロモンテにある洞窟住居を利用したタブラオ(フラメンコショーが観られるお店)は迫力満点です。
グラナダでおすすめのアクティビティ5選
華麗なイスラムの装飾に圧倒される「アルハンブラ宮殿」を見学
グラナダ観光のハイライトといえば、 南東の丘の上にある「アルハンブラ宮殿(Alhambra)」 です。ナスル朝初代王の時代から建設が始められ、完成したのは7代目の王の時代でした。宮殿以外にも貴族の館や市場、モスクといったさまざまな施設があり、城塞都市としての機能を果たしていたことがわかります。
1番の見どころは、イスラム芸術の結晶と謳われる「ナスル宮殿」 です。外観は無骨な印象ですが、12頭のライオンの噴水があるライオンの中庭をはじめ、アラベスク模様やタイルで装飾された壁や天井による幻想的な美しさが突出している空間がいくつも広がっています。
【基本情報】
- 所在地: C. Real de la Alhambra, s/n, 18009 Granada
- 営業時間(10月15日〜3月31日):8:30〜18:00、20:00〜21:00
- 営業時間(4月1日〜10月14日):8:30〜20:00、22:00〜23:00
- チケット料金:昼の部(ヘネラリフェ含む)18ユーロ、夜の部10ユーロ
- 休館日:12月25日、1月1日
緑と水のコラボに癒される離宮「ヘネラリフェ」を散策
「ヘネラリフェ(Generalife)」は、 アルハンブラ宮殿からチノス坂を挟んで向こう側にある太陽の丘に造られた夏の離宮 です。建設されたのは14世紀のことで、宮殿内の至るところにシエラ・ネバダ山脈の雪解け水を引き込む水路が噴水とともに設けられていることから、「水の宮殿」とも呼ばれています。
特に美しいスポットは、 中央に位置するイスラム・スペイン様式で造られた「アセキアの中庭」 です。細長い池を囲むように花が配置されており、噴水の水しぶきとともに涼しげで華やかな光景に出会えます。
アルハンブラ宮殿のナスル宮殿は計算された手仕事による人工的な美しさが特徴ですが、ヘネラリフェは人工物と自然の美しさを調和させた楽園のような美しさが魅力です。
【基本情報】
- 営業時間(10月15日〜3月31日):8:30〜18:00、20:00〜21:00
- 営業時間(4月1日〜10月14日):8:30〜20:00、22:00〜23:00
- チケット料金:昼の部10ユーロ、夜の部7ユーロ
- 休館日:12月25日、1月1日
スペインルネサンス建築の傑作「グラナダ大聖堂」を来訪
「グラナダ大聖堂(Catedral de Granada)」は、 グラナダ陥落後にイサベル女王の命により建てられた壮大な大聖堂 。建設当初はゴシック様式で基礎工事が進められていましたが、装飾にはアラブ的なムデハル様式が用いられていました。後にルネサンス風に意匠の統一が進められていき、さまざまな様式が混在する現在の姿へと至っています。
グラナダ大聖堂の必見ポイントは、白い柱や天井に繊細な装飾が施された広い空間の奥にある 主祭壇 。柱や壁がドーム型の天井に至るまで黄金で彩られており、ステンドグラスからの光が差し込んで荘厳な雰囲気に包まれる空間となっています。
【基本情報】
- 所在地:C. Gran Vía de Colón, 5, 18001 Granada
- 営業時間(7月17日〜10月15日):10:00〜20:15(月曜〜土曜)、15:00〜18:15(日曜)
- 入場料:5ユーロ(2024年1月1日以降は6ユーロ)、12歳未満は無料
- 定休日:12月25日、1月1日
白壁の街並みが広がる「アルバイシン地区」でショップ巡り
「アルバイシン地区(Albaicín)」は、 11世紀頃にイスラム教徒によって築かれた白壁と石畳でできた街並みが残るエリア です。敵の侵入を防ぐために迷路のように道が入り組んでいますが、グラナダ陥落の際にはおびただしいほどのイスラム教徒の血で染められたと言われています。
アルバイシン地区には アラブ風の雑貨店が数多く並んでいるため、お土産探しにぴったり です。青と緑で小鳥や植物の柄がデザインされたグラナダ焼きという陶器や、モザイクガラスでできたアラブ風のランプなど、可愛くてキレイなものがたくさんあります。
高台にある「サン・ニコラス展望台」にも足を運んでみてください。シエラ・ネバダ山脈を背景にアルハンブラ宮殿が見える絶景が広がっており、人気のフォトスポットとなっています。
洞窟のタブラオ「ロス・タラントス」で本場のフラメンコを観賞
15世紀頃、流浪の民ロマ族はサクロモンテの丘の斜面に自分たちの住居となる穴を作りました。現在ではフラメンコショーのタブラオとして使われているところもあり、「ロス・タラントス(Cuevas Los Tarantos)」もその1つです。
狭い洞窟内部では一列に椅子が並べられており、中央がショーのステージ として使われます。魂まで揺さぶられるような全身全霊をかけた演技は迫力があり、フラメンコに詳しくなくても圧倒されるでしょう。
ただしフラメンコショーは夜に行われます。 安全のためにもホテルへの送迎付きのプランを選びましょう。
【基本情報】
- 所在地: Cam. del Sacromonte, 9, 18010 Granada
- 営業時間:12:00〜翌2:00
- 定休日:なし
旅行計画を立てる際のポイント
観光日数の目安は?
グラナダの街をゆっくり観光するなら、 最低2日が必要 です。他の都市からの移動の都合により初日に観光できない場合は、もう1日プラスしましょう。
グラナダの観光スポットで最も時間を使いたいのは、やはりアルハンブラ宮殿です。とても見どころが多く、ヘネラリフェまで休憩を挟みながら ゆっくりまわるなら4時間以上 を見込んでおきましょう。グラナダ大聖堂のある街の中心部とアルバイシン地区は、両方合わせても1日で回りきれます。サン・ニコラス展望台から夕暮れ時の美しいアルハンブラ宮殿を一望したいなら、アルバイシン地区の散策を午後からにしておくのがおすすめです。
宿泊はどのあたりがおすすめ?
街歩きの利便性を追求するなら、グラナダ市内中心部の グラナダ大聖堂の近くが便利 。アルハンブラ宮殿に向かうバス停が近くにあると、なお理想的でしょう。
ただし、 足腰に自信がない方や夜のアルハンブラ宮殿を訪れたいなら、宮殿周辺がおすすめ 。広大なアルハンブラ宮殿は、ヘネラリフェも合わせるとかなり歩きます。敷地内にあるホテルのレストランやカフェは一般客でも利用できますが、宿泊する部屋の方がゆったりと落ち着けるでしょう。夜に宮殿まで行き来する際のリスクも抑えられます。
感動的なスポットが多いグラナダをじっくり回ってみよう
アラブ様式にキリスト教文化が融合した歴史的建造物が残るアンダルシア地方の中でも、グラナダは一際それらの魅力が詰まっている街です。観光だけでなく、洞窟のタブラオでのフラメンコショーや、現地グルメを楽しむバル巡りなどスペインらしい体験ができます。
この記事を参考に、ぜひグラナダへの旅行計画を立ててみましょう。
出典・参考
やってみよっか?