SNS映えスポットも♫ 新潟海岸沿いのワインコーストを訪れよう!
盛り上がる日本ワインの中でも、今もっとも新しい産地として注目されているのが「新潟ワインコースト」。燕三条駅・新潟駅から30~40分ほどの海岸地帯に、砂浜のような特異な土壌を活かしてワイン造りを行っている5軒のワイナリーがあります。
実はこの地から、素晴らしい日本ワインが次々と産み出されているんです!広大なぶどう畑の横には、ホテル、日帰り温泉、ベーカリーやアヴェダのスパまで併設され、ゆったりとした時間が流れる素敵なエリアに進化しています。ぶどう畑の横をお散歩するだけでも、まるで異国の地に来たような気分になれますよ!
新潟ワインコーストの基本情報
どのようにして新潟にワインコーストが生まれたか
『カーブドッチ・ワイナリー』が新潟の砂丘地を開墾し、ワイナリーを創設したのは1992年。
「国産生ぶどう100%、かつ欧州系のワイン専用種100%のワインを造る」
という目標を掲げ、世界に誇るワイン産地にするという壮大な挑戦を始めました。イメージしたのは、アメリカ西海岸にあるナパ・ヴァレー。
2005年、今では新潟ワインコーストの代名詞としても知られる白ぶどう「アルバリーニョ」(スペイン原産)を育て始めます。カーブドッチのチャレンジは、同じような志を持ったワイン好き達を惹きつけ、2006年には2軒目のワイナリーであるフェルミエがオープン。
2009年にドメーヌ・ショオがオープンし、現在は5軒のワイナリーを有するエリアになっています。
創業者の想い
創業メンバーの掛川史人さんは、カーブドッチワイナリーの醸造責任者として活躍しています。カーブドッチが提案する、スパや温泉、お食事をゆったりと楽しむ欧米スタイルの過ごし方は多くの人を魅了し、今では
年間30万人が訪れる一大スポット
へと成長させました。5軒のワイナリーが集まったのも掛川さんが始めた「ワイナリー経営塾」がきっかけ。今後の日本ワインブームを牽引するキーパーソンともいえるでしょう。
彼が目指すのは、品種の個性を素直に表現した、土壌のニュアンスを感じるワイン造り。
角田浜の土壌に適した品種を探すため、アルバリーニョ以外にも様々な種類のぶどうを栽培しているといいます。
さらに、彼ならではのこだわりで、亜流酸塩をできるだけ使わない方針を取っているそう。ぶどうに注いでいる情熱と優しさを感じるエピソードです。
新潟の地質の特徴、それが成り立つ背景
新潟ワインコーストがある『角田浜(角田越前浜)』は砂地で海岸浜と似た砂質土壌になっています。 日本海から1.5kmほどのところにあり強い風が吹くため長い時間をかけて30mも堆積した、という土壌なのです。栄養素が少なく水はけが良い土壌は、ワインによく合う香りが豊かなぶどうを育ててくれます。角田山の麓に広がるぶどう畑を歩くと、まるでヨーロッパの田舎にいるかのよう。ここから、ワインコーストの名にふさわしい軽やかで味わいがあるワインが生まれています。
新潟ワインコーストの楽しみ方
まずはフラッグシップワインを飲んでみて!
新潟ワインコースト生まれのワインは驚くほど多彩ですが、初めて訪れたなら、カーブドッチ・ワイナリーの代表的なワイン「SABLE(サブル)」を。
フランス語で「砂」という意味で、砂質土壌が育てるぶどうの特性を生かしたフラッグシップワインです。自社農園でとれたアルバリーニョを使用し、軽やかなのに、味わいのしっかりした緻密なワインに仕上がっています。手に入れやすい価格も魅力!
価格:5,940円(税込)
カーブドッチのワイナリーツアー
ワイナリーに来たからには、やっぱり製造過程を見たいですよね。
カーブドッチでは、ワイナリーツアーを毎日行っています。
ぶどう畑、醸造室、樽熟成庫、セラーなどを見ながら、スタッフがカーブドッチのワイン造りに対する想いや新潟でのワインの可能性について説明してくれます。午前11時~1時間程度。予約は電話のみ受け付けています。
価格:試飲付き 2,000円(税込)
地元の人も大量買いするパン屋さん「コテアコテ」
新潟ワインコーストの魅力は、広々とした敷地でゆっくりと楽しめるところ。レストランもあれば、スパや温泉もあり充実していますが、 もし日帰りで立ち寄るならぜひベーカリーも足を運んでみてください。 レーズン・砂糖・ぬるま湯という極々シンプルな材料を発酵させ作る自家製の天然酵母は、こだわりのひとつ。地元の人も車を走らせて買いに来ます。 発酵~焼き上がりまでに20時間もかかるという特別なパンを味わって。
スパで癒される贅沢な時間
ヴィネスパの露天風呂は目の前に緑が広がる開放的な造りで、非日常空間を味わえます。バラや四季の花々も植えられており、満開の時期には香りを楽しむこともできますよ。
せっかく来たなら貸切のガーデンスパ(2時間5,500円)を使うのもアリ◎泉質はとろみのある「アルカリ性単純温泉」です。
温泉を楽しんだ後は、リラクゼーションスペースで中庭の緑を見ながら、ウトウトするのもおすすめ。
入湯料金:1,000円(税込)
[平日]10:00~22:00
[土・日・祝]7:00~22:00 ※営業時間は変動する場合がございます。公式HPで最新情報をご確認ください。
苗木オーナーになって特別なワインを
新潟ワインコーストでは、8ヘクタールもの畑を自社農園として管理しています。 苗木オーナー制度を取り入れているワイナリーもあるので現地で確認を。ワイナリーにより異なりますが、おおよそ11,000円~でオーナーになることができます。日本のワイナリーなので、頻繁に訪れることが出来るというメリットもありますね。自分の子のように愛おしくなって、毎年訪れたくなっちゃうかもしれません!?
直径300mにぎゅっと集う5つの個性的なワイナリー
カーブドッチワイナリー CAVE D'OCCI
品種の個性を素直に表現し、土壌のニュアンスを感じてもらえることを再優先しているという 新潟ワインコーストのパイオニア 。ぶどうの質、栽培コスト、収穫量、土壌との相性などから、この地に合ったぶどうの品種を探し、革新的かつ安定的なワイン醸造に果敢に取り組んでいます。
- 営業時間:10時~17時(ワイナリーショップ)
- 電話:0256-77-2288
フェルミエ Fermier
エレガントな香りが特徴の個性的なワインで人気。
畑の土壌、酵母・微生物の働きなどを追求した結果、醸造方法はぐっとナチュラル志向
になっています。「フェルミエのワインにぴったりと合うお料理を」という想いで、選りすぐりの食材にハーブやスパイス、調理法まで工夫を凝らすレストランも併設されています。
畑見学とランチ、ワイン4種の試飲は1名5,500円(金、土、日、月曜 10:30~)。「醸造家が案内するワイナリーセミナー」は期間限定で開催。事前予約でワイナリーツアー&テイスティング、ペアリングランチも。
- 電話:0256-70-2646
- メールアドレス:info@fermier.jp
ドメーヌ・ショオ Domaine Chaud
「できるだけ自然に」 。無駄を省いて、余計なことをせず、「必要な時だけ手を貸してあげることで葡萄の持つ味わいを極限まで引き出したい」と、夫婦お二人で運営されているワイナリーです。土から考え、できるだけ「いじらない」というシンプルなワイン造りを目指して、 「1人1本飲めるワイン」がコンセプト となっています。
- 電話:0256-70-2266
- メールアドレス:kobayashiwinery@niigata.email.ne.jp
カンティーナ・ジーオセット Cantina ZIO SETTO
「ワインは食事を引き立てるよきパートナー」 というコンセプトでワインの理想を追求しているワイナリー。醸造のポリシーは「ワイン単独でのバランスを意識せず、料理や食材との相性を考えて醸造にあたる」こと。名前は「瀬戸おじさんのワイナリー」という意味のイタリア語。
- 電話:0256-78-8065
- メールアドレス:info@ziosetto.com
ルサンク・ワイナリー Le Cinq Winery
新潟ワインコーストで一番最近にオープンしたワイナリー。 ルサンク(Le CINQ)のCINQはフランス語で「5」を意味し、ワインコーストの5番目のワイナリーであることを象徴した名前 です。香り高く優しい味わいのきれいなワインを追求しています。定休日は水曜ですが、来店したい場合は事前に確認をすることをおすすめします。
- 電話:0256-78-8490
アクセス方法
燕三条駅からのアクセス
【新潟ワインコーストタクシー】
燕三条駅~新潟ワインコースト・シーサイドラインや燕の工芸文化を一気に楽しめるツアー。
関東方面から新幹線で訪れる時や、弥彦エリアへのお送りも可能なので、宿泊や周辺のさくっと観光をしたい場合に便利です。
所要時間:5時間
料金:おひとり4,500円(税込)
新潟駅からのアクセス
【無料送迎バス】
新潟駅~カーブドッチヴィネスパの無料送迎バス ※事前予約制 乗車日の2週間前より前日までの受付
TEL:0256-77-2226(カーブドッチヴィネスパ)
※午前と午後1便ずつ
[午前便]新潟駅南口発 9:30 カーブドッチ発 11:00
[午後便]新潟駅南口発 13:30 カーブドッチ発 16:00
【在来線乗り換え】
新潟駅からJR越後線へ乗り換え、内野駅または越後曽根駅にて下車後、タクシー利用(2,000〜2,500円前後)
新潟空港からのアクセス
【新潟ウェストコーストライナー】
新潟空港・新潟駅とカーブドッチ・岩室温泉・弥彦温泉の間を結ぶ事前予約制の乗合タクシー
料金:片道おひとり2,000円(税込)
※1日1往復のみ
旅の想い出とともに、一生忘れられない味に出会おう
『旅先で出会った忘れられない味』
誰しも一つはそういう経験があるものです。特に、ワインはそんな出会いにつながりやすい理由があります。なぜなら、醸造家はぶどう・水・土地、そして大事な菌、複雑に絡み合った要素を組み合わせ、デザインし、そこでしか作り出せない味を追求しているから。
この機会にぜひ、新潟で新しいワインとの出会いを楽しんでくださいね!
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