シーズン到来!尾瀬のハイキング・登山にでかけよう
「夏の思い出」という歌でも有名な「尾瀬」。
あの歌詞のままの豊かな自然ときれいな水、そして新鮮な空気が魅力です。また初心者に優しいハイキングから本格的な登山まで、それぞれに合った楽しみ方ができるのも多くの観光客が訪れる理由にもなっています。
こちらでは基本情報からおすすめのハイキング・登山コースをご紹介します。
尾瀬の基本情報
概要
2007年に尾瀬は「 尾瀬国立公園 (おぜこくりつこうえん)」として29番目の国立公園になりました。福島県、栃木県、群馬県、新潟県の4県にまたがり、37,222haの広さを持つ日本最大の山岳湿地です。
この地域は尾瀬火山群の噴火により形成された山岳地形が基本になっており、火山からの噴出物によりできた 火山性高層湿原 が皆さんも良くご存じの 尾瀬沼 、 尾瀬ヶ原 にあたります。また周囲は東北地方最高峰といわれる燧ヶ岳(ひうちがたけ)や景鶴山(けいづるやま)など急峻な山稜に囲われています。
尾瀬は豊かな水資源を利用した水力発電の構想があったり、昭和の時代には植生破壊やゴミの放置などの問題あったりと、幾度もその豊かな自然が危機にさらされていましたが、その度に 多くの人々の活動や努力によって守られてきました 。そうした取り組みが、尾瀬ではじめて行われたことから、尾瀬は日本における「 自然保護の原点 」とも呼ばれています。
アクセス
尾瀬へのアクセスは大きく3つあり、 群馬県側沼田口 、 福島県側会津口 、 新潟県側魚沼口 (奥只見口)です。
例えば東京からのアクセスなら、群馬県側の沼田口を通り、鳩待峠または約4時間30分。大清水までは約3時間30分となります。車でのアクセスももちろん可能ですが、戸倉~鳩待峠間、御池~沼山峠間はマイカー規制がされている期間があたり、駐車場も制限があるため、公共交通機関、高速バスまたは観光バスなどの利用がおすすめです。
天候と気温
尾瀬の一般的なシーズンは 5月の後半から10月末ぐらいまで となります。それ以外の期間は雪山の経験や装備が必要となりますので注意が必要です。
その5月から10月の平均気温は20℃ほど。ざっくりですが東京の気温から10℃ほど引いた気温をイメージいただくのが良いかと思います。ただし日中の日差しは強いので、気温以上に暑く感じることもあります。日焼けや熱中症対策は必須です。また最低気温は真夏でも10℃を下回ることをもあるので防寒対策も必要となります。また山の天気は変わりやすいので、直前のお天気チェックをお忘れなく!
服装や持ち物
今回は初めて日帰りで尾瀬に行く!という方に おすすめの服装 と 持ち物 をご紹介します。
■服装
- 温度調節しやすい上着(前開きなどがおすすめ)
- 動きやすいズボン
- 厚手の靴下(靴擦れ防止用)
- 履きなれた歩きやすい靴(理想は登山靴)
■持ち物
- リュック
- 雨具や防寒具
- 日焼け止めや帽子
- 簡単な医療品(バンドエイドや下痢止め(近くにトイレがないことが多いです))
- 小銭(尾瀬のトイレはチップ(100~200円)制です)
上記の他にもお水やお菓子、ごみ袋やタオルなどがあると便利です。事前にしっかり準備し、快適な散策をお楽しみください。
オススメのハイキング・登山コース
尾瀬沼 ハイキングコース
- レベル:初心者コース
- 日程:日帰りOK
- 距離:約6.5Km
沼山峠からスタートし、大江湿原、尾瀬沼まで歩く 初心者向けのコース です。高低差もあまりなく、木道が整備されている為歩きやすいコースでもあります。
大江湿原 は入山から約40分ほどで到着します。水芭蕉、ワタスゲ、ニッコウキスゲと初夏から夏にかけて特に多くの湿原植物や高原植物をご覧いただけます。また尾瀬沼は 標高1,660メートル の高所にあり、日本ではこれより高い湖沼・池はありません。沼は 約2時間半ほどで一周 することができ、山小屋や売店もあります。燧ケ岳のほとりにあり、風のない日は水鏡のように燧ケ岳が映し出され絶景です。
尾瀬ヶ原 ハイキングコース
- レベル:初~中級者コース
- 日程:日帰りOK
- 距離:約17Km
鳩待峠から出発し、山ノ鼻、牛首分岐、竜宮十字路、ヨッピ吊まで行き、戻ってくるコースです。こちらも整備された平坦なコースなので歩きやすく、 多くの観光客で賑わうエリア です。
最初はブナの原生林が繁る道を進み、そこから尾瀬ヶ原の湿原を歩き進んで行きます。初夏に咲く水芭蕉、夏に咲くニッコウキスゲなど湿原植物も多くご覧いただけます。また晩夏になると徐々に 湿原は黄金色に 変わっていきます。コースの途中には休憩所、トイレ、ベンチや山小屋なども多くあり安心です。ただコース距離がある為、 しっかりと歩ける準備を しておくことをおすすめします。
至仏山 登山コース
- レベル:中級者コース
- 日程:日帰りOK
- 距離:約11Km
日本の日本百名山でもある「 至仏山 」は 高山植物の宝庫 としても有名です。至仏山山頂は 2228メートル にもなり、山頂からは尾瀬ヶ原を一望できます。
鳩待峠から出発し、山ノ鼻、高天ヶ原まで行きそこから至仏山登頂です。小至仏山、悪沢岳分岐、原見岩を通って鳩待峠に戻ってきます。至仏山には オゼソウ や ジョウシュウアズマギ クなどめずらしい植物が咲き、7月中旬にはタカネシオガマやイブキジャコウソウなども咲きはじめとても 華やかな雰囲気 です。標高差約800メートルほどあるので、登山装備があり、 体力に自信がある中級者向けのコース となります。
※各コースはサンプルとなります。体力や天候に応じてご自身の責任の元お楽しみください。
尾瀬の植物やみどころ
春シーズン
尾瀬のハイキングシーズンは 5月中旬~下旬からスタート します。といってもまだまだ 雪が残ります のでしっかりとした装備と準備をしてお出かけください。
芽吹き始めたばかりの草木と、うっすらと残る雪のコントラストが美しく、 日々変化する春の訪れ を感じることができるはずです。
夏シーズン
6月中旬には残雪も消え、尾瀬は
ベストシーズン
が始まります。尾瀬の代名詞にもなっている
水芭蕉
(ミズバショウ)や同じ時期に咲く
リュウキンカの黄色い花
がご覧いただけます。また7月から8月にかけてはワタスゲ、ニッコウキスゲ(写真)など多種多様の花々が咲き、爽やかな尾瀬の夏を感じていただけます。
特にこの時期は観光客も多く、宿も取りづらい時期となっています。山宿、近隣のお宿でご宿泊を希望の方はお早目のご予約がおすすめです。
秋シーズン
9月中旬には湿原は次第にオレンジ色変化し、下旬には草木も
オレンジ
、
黄色
、
赤色
などに
紅葉
していきます。特にブナ林の紅葉は美しく、毎年多くの観光客で賑わいます。
10月下旬にはもう雪が積もり、雪解けの時期まで尾瀬は登山中上級者限定領域となります。
尾瀬の大自然でリフレッシュ!
季節ごとに違った顔を持つ尾瀬。特にこれからの季節は湿原植物が豊かに育ち、周囲の山々と合わさった美しい景色をご覧いただけます。猛暑が予想される今年は、ぜひ足を延ばして都内よりも格段と涼しい尾瀬に心身ともにリフレッシュしにいきませんか?
東京発着尾瀬
尾瀬発着のガイドツアー
出典・参考
やってみよっか?