ガーデニングを楽しむのに欠かせない、病害虫の予防と対策を知っておこう!
病害虫は、弱っている草花に出やすいのが特徴!
大前提として、草花を元気に育ててあげると、被害も減ってきます。それでも、一定の条件が揃ってしまうと残念ながら発生します。花を育てていくには避けられませんが、予防法・対処法を知ることは、被害を軽減することに繋がりますよ!
この記事では、草花の病気や害虫対策についてご紹介していきます。
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なぜ病気が発生するの?仕組みを知って、未然に防ごう!
以前病気がでた土を使っている場合
病気が発生した土には、病原菌が潜んでいます。何も対策をせずにそのまま植え付けてしまうと、新しい花も病気に感染する場合も。 植え付けるなら、新しい土と入れ替えましょう。
病気が発生した土を再利用する場合は、消毒をしてからが無難。
消毒は、植物残渣やゴミを取り除いた後、透明のビニール袋に土を入れ、しっとりとする程度の水を与えます。そのまま太陽の光に2〜3週間程当て、熱を袋内に充満させて消毒するのが一番簡単な方法です。
風通しが悪い場合
植え付けの間隔が狭すぎる、鉢同士が密接しているなどの環境下は、風通しが悪く病気の発生率を高くする原因に。 花壇植えや寄せ植えで風通しが悪い場合には、透かし剪定や間引きをするのも選択肢の1つです。
風の通り道を意識した植栽をしていきましょう。
元々病気になっている苗を買ってしまった場合
中には、病気にかかっている苗がそのまま売り場に置いてあることも。当然ですが、 病気の苗を植え付けたら発症率は上がり、他の苗への感染も予想されます。 苗を選ぶときには、
- 葉が変色していないか
- 株がグラついていないか
- 株元が腐っていないか
を確認してください。
葉の色が濃く瑞々しく、ハリがある元気な株を選ぶようにしましょう。
病気予防のコツ
株元の清掃をする
枯れた花をそのままにしておくと、 萎れた花弁が茎に張り付き病気の発生源になる場合があります。 また、株元に落ちている葉や花弁は、カビの発生などで植物を弱らせる原因にも。
気がついた時に取り除くだけでも、病気の予防につながりますので、株元の清掃をすることを心がけると良いでしょう。
ハサミを消毒する
剪定や花柄摘みの際に使うハサミは、毎回消毒をするのが望ましいです。 目には見えなくても、花が病気になっている可能性があります。
その花を触ったハサミで、次の花を触ってしまうと、そこから感染していくリスクが。ハサミは、清潔に保つことを意識しましょう。
【ハサミの消毒液】台所ハイター2ml:水200ml
1つの花を触ったら、消毒液に潜らせ、水ですすぎ、次の花を触るようにすると、感染リスクを下げられますよ。
もしも病気にかかってしまったら
病気の対処法!3ステップをご紹介
病気を発見したら、速やかに対処を行います。 そのままにしておくとあっという間に広がり、株が枯死することも。
対処法としては、
- 病気の箇所を切り落とす
- 風通しが悪い場所を間引く
- 薬を使う
です。
発生初期なら、患部を切り落とす、風通しを良くするだけでも効果が期待できます。ただ、病気は広がっている可能性が。薬を使って、株全体の消毒をするのが即効性のある対処法となります。
病原菌は葉の裏に集まっていることが多いので、 消毒液は表面だけでなく葉の裏面にも散布する と、再発防止に繋がりますよ。
全体に広がっていたら…
病気が全体に広がってしまい、手の施しようがない…そんな時には残念ですが、 その株を処分するというのも選択肢の一つ。 隣の植物へ感染を広げ、庭全体に広がるのも時間の問題です。
まだ花が咲いている株を抜くのは、かなり勇気がいりますよね。しかし、その株が原因で、他の花に影響が出てしまう場合もあります。潔く抜くことも頭に入れておきましょう。
害虫予防~4つのコツ~
虫が苦手な方も多いと思います。正直に申し上げると 「虫を一切寄せ付けない」これはかなり難しく「虫はつくもの」そう思いながら育てた方が無難です。 ただし、防虫する方法はいくつかありますので、ご紹介します。
暗くてジメジメした場所を作らない
家の中の害虫対策と同じく、 庭の害虫も、暗くジメジメした場所が大好き です。また、そういう死角となる場所は、大抵枯葉や落ちた花弁などが集まっています。
これらは、虫たちの大好物。
見つけ次第、取り除きましょう。植木鉢の下、庭の隅などは要注意です。
また、花壇の中でも混み合った場所は虫の溜まり場となってしまいます。病気の対策で剪定や間引きの話が出ましたが、これらは害虫対策にも有効。 虫の居場所をなくすと、大量発生を防ぐことに繋がりますよ。
卵を見つけたら即対処!
虫は葉の裏など、人目につかない場所に卵を産みつけます。
見つけ次第、早急に取り除くのが鉄則。葉や茎についているのであれば、こそぎ落とす、または患部を切り取ることで孵化を阻止することができます。
ただし、卵付きの患部をそのまま庭に放置してしまうと、そこで孵化が始まる場合がありますので、必ずゴミ袋へ捨てるようにしましょう。
薬を使う
防虫のために薬を使うのも効果が期待できます。ただし、 薬は記載されている容量を守って使うようにしましょう。
「こんなに少量で大丈夫?」と感じたとしても、規定量を超えた薬剤使用は、植物を薬害で枯らす原因となり、何よりも使用する側の健康被害につながる可能性も。
使用時の注意も良く読み込んでから散布してください。
株元に撒いて予防するタイプの薬
浸透移行性の薬は、株元に散布後、植物が薬を吸い上げることで効果を得ることができます。 即効性を求めるよりも、長期間に渡っての防虫を目的とした使い方になります。
住友化学園芸 殺虫剤 オルトランDX粒剤 1kg
【特徴】
・花と野菜の害虫防除に、葉につく害虫・土の中の害虫を同時に防除
・浸透移行性の殺虫成分を2種類配合し、土にばらまくだけで植物に吸収され、植物全体を害虫から守る予防的効果(殺虫効果の長い残効性)が約1ヵ月(アブラムシ)続く
住友化学園芸 殺虫殺菌剤 ベニカXガード 粒剤 550g
【特徴】
・トマト、きゅうり、なす、キャベツ、白菜等の害虫に効果がある
・種まき、植付け時に土に混ぜ込んだり、植付け後に株元にばらまくだけで効果をあらわす殺虫殺菌粒剤
・殺虫成分は根から吸収され、薬効が葉の隅々まで行きわたり、害虫の被害から植物全体を守る
・微生物(B.t.菌)の作用により植物の抵抗力を高め、丈夫にすることで病気を予防
スプレーで対処するタイプの薬
スプレータイプは即効性があるのが特徴。殺虫成分が配合されている薬も多いので、見つけ次第散布するという使い方をします。 病気の発生時にも使えるものが多いので、1つ持っておくと安心ですね。
住友化学園芸 殺虫殺菌剤 ベニカXネクストスプレー 1000ml
【特徴】
花、庭木、野菜(トマト・きゅうり・なす・キャベツ・レタス・リーフレタス・メロン)など幅広い植物に使える、化学防除成分と物理防除成分を組み合わせた殺虫殺菌スプレーです。
薬剤使用時の注意点
薬剤は、直接肌に触れたり、目に入ったりすると害があります。使用時には、
- マスク
- ゴーグル
- 手袋
を着用するようにしましょう。
また、 周りに人がいない、早朝や夕方で風がない日を選んでください。 すぐに対処したい、でも風が吹いている…そういった場合には、 対象植物をレジャーシートなどで囲んでから散布するようにします。
人にかからないように、注意を払いましょう。
コンパニオンプランツを植える
植物の中には、 害虫が嫌がる臭いや分泌液を出す植物が存在します。
代表的なのは、マリーゴールド。マリーゴールドには殺虫成分を含む分泌液があり、畑にはよく混植されます。また、ナスタチウムというハーブは、アブラムシを忌避する効果が期待できますよ。
薬をたくさん使うことに抵抗がある方は、コンパニオンプランツを植えておくと良いでしょう。 私も、あまり薬に頼りたくないタイプなので、コンパニオンプランツは心強い味方。マリーゴールドは毎年育てていますよ!
病害虫とは、付き合っていくイメージで
発生しません!と言い切れないのが、病害虫です。私も毎年、戦っています。
年々感じるのは、 丈夫な植物を育てると、病気にもなりにくく、害虫も見かけなくなるということ。 そして、株元の清掃や風通しなど、基本を守る、これが結果的に病害虫を減らし、薬剤使用回数も減ります。植物の手入れをする時に、病害虫対策も同時に行い、上手に付き合っていきましょう。
出典・参考
やってみよっか?