【西ドイツの観光拠点】マイナーだけど魅力たっぷりの街♪ 「ボン」周辺の観光スポット6選
西ドイツには、「ケルン大聖堂」や「ライン渓谷中流上部」などの世界遺産も含め、魅力的な観光名所がたくさんあります。
今回は、そんな西ドイツにあるボンを中心に、おすすめの観光スポットを紹介します。ヨーロッパらしい城や教会に興味がある方や、日本ではまだまだマイナーなドイツの魅力を知りたい方は、ぜひ参考としてチェックしてみてください。
ボンはどんな街?
ノルトライン=ヴェストファーレン州の南端にあり、ほぼ街の中央をライン川が縦断している街ボン。第二次世界大戦後から1990年の東西ドイツ統一を迎えるまで暫定首都として機能し、現在でも16の省庁が置かれています。また、ベートーヴェンの生誕の地であることから毎年音楽祭が開催され、音楽ファンから高い人気を誇る街として知られています。
ボン中央駅(Bonn Hbf)はICE・IC高速鉄道の停車駅 でもあるため、 ケルン中央駅まで約20分の近さ です。ケルン経由で フランクフルト空港にも約2時間 でアクセスできます。フランクフルトやケルンといった人気の都市と比較するとホテルの宿泊費が安い傾向であるため、コスパ面でも強みがあります。
ボンから日帰りで行けるおすすめスポットを紹介
ロココ様式の傑作「アウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト」
ブリュールにあるアウグストゥスブルク城(Schloss Augustusburg)は、18世紀の天才建築家バルタザール・ノイマンの設計による ケルン大司教の邸宅 です。広大な庭園と狩猟の際に使われた別邸のファルケンルスト城(Schloss Falkenlust)を含め、世界遺産に登録されています。
アウグストゥスブルク城では、入ってすぐにある豪華で芸術的な美しさが目を引く 「階段室」 をはじめ、多くの華麗な部屋を見学できます。また、ファルケンルスト城には、 ロココ様式と東洋趣味のシノワズリが共存する「漆の間」 があり、こちらも必見です。
シンプルな外観と内部の豪華さのギャップに圧倒される観光スポットと言えるでしょう。
【営業時間・料金】
- 火曜〜金曜:9:00〜16:00(最終入場)/土曜・日曜・祝日:10:00〜17:00(最終入場)/定休日:12月〜2月
- アウグストゥスブルク城の見学はガイドツアーのみ(大人9.5ユーロ、学生5ユーロ)
- ファルケンルスト城はオーディオガイドで自由に見学可(大人7ユーロ、学生4ユーロ)
- アウグストゥスブルク城とファルケンルスト城のコンビチケット(大人15ユーロ、学生7.5ユーロ)
【ボン中央駅からのアクセス】
- RB48・RE5・MRB26に乗車してブリュール(Brühl)で下車し、徒歩約5分
まさにドラクエの世界観が味わえる「エルツ城」
エルツ城(Burg Eltz)は、 ドイツ三大名城の1つ として挙げられる観光スポット。17世紀に起こった戦争によりライン地方にある城の多くが破壊されましたが、エルツ城は被害を受けなかった貴重な城です。今もエルツ家によって守られ続けているドイツ国内でも大変有名な城でもあります。
エルツ城の最大の魅力はその外観です。緑豊かな森と谷の奥深くにあるロケーションも相まって、城門を前に城を見上げると RPGの世界観を思わせる風景 が広がります。城内には900年にわたるドイツの建築と文化の歴史を感じさせる空間に、武器やインテリアなどが展示されています。おとぎ話のような中世ヨーロッパの魅力を存分に味わえるでしょう。
【営業時間・料金】
- 4月1日〜11月1日:9:30〜17:00
- 入場料(大人):14ユーロ/入場料(学生):7ユーロ/6歳以下は入場無料
【ボン中央駅からのアクセス】
- IC・ICE特急でコブレンツ(Koblenz Hbf)でRBに乗り換え、ハッツェンポート(Hatzenport)で下車
- 駅前からバスで城駐車場までアクセス(4月1日〜11月1日まで毎日運行)
竜伝説のゆかりの地に建つ「ドラッヘンブルク城」
ケーニヒスヴィンターは、中世の叙事詩『ニーベルンゲンの歌』に関連する小さな町。伝説によると英雄ジークフリートが竜を退治したとされるのが、この地にある 「竜の岩山」と呼ばれるドラッヘンフェルス(Drachenfels) です。
この岩山の中腹にあるドラッヘンブルク城(Schloss Drachenburg)は、1882年から1884年の間に 男爵の邸宅として建設 されたのがはじまりです。豪華な客室の数々が見学でき、ライン川を見渡せるパノラマが楽しめる優美な城として、多くの観光客を魅了し続けています。また、この地は「竜の血」の意味である ドラッヘンブルート(Drachenblut) と呼ばれる有名なワインの産地でもあります。ドラッヘンブルク城のショップでも販売されているので、お土産におすすめです。
【営業時間・料金】
- 1月1日〜1月6日:12:00〜17:00/1月7日〜3月3日:土・日の12:00〜17:00/4月3日〜10月1日、10月10日〜11月1日:11:00〜18:00/11月2日〜12月30日:12:00〜17:00
- 閉館日:10月2日〜10月9日、12月24日、12月31日
- 入場料(大人):8ユーロ/入場料(6歳〜17歳):6ユーロ
【ボン中央駅からのアクセス】
- 地下から66番の市電に乗車し、ケーニヒスヴィンター(Königswinter)で下車
- 徒歩約10分で登山電車の駅Drachenfelsbahnにアクセス
- 登山電車に乗り、ドラッヘンフェルス中間駅(Drachenfelsbahn Mittelstation)で下車
迫力充分な高さが特徴のゴシック教会「ケルン大聖堂」
ケルン大聖堂(Kölner Dom)は、ドイツ旅行のハイライトに選ばれやすい代表的な観光スポット。世界最大のゴシック様式の教会であることから世界遺産に登録され、 ドイツ三大大聖堂の1つ でもあります。
完成まで約632年の長い歳月がかかった建物は外観の細部に至るまで装飾が施され、2つの尖塔のある重厚な姿が特徴的です。幅も高さも圧倒的な聖堂内には、ステンドグラスや石柱などにより荘厳で神聖な雰囲気が漂っています。特に ステンドグラスは、聖書の内容が描かれているものやモザイクアートのものがあり、それぞれに独特の魅力がある ので必見です。 南塔には509段の螺旋階段を使って登れ、ケルン市街とライン川を望む眺望が楽しめます。
【大聖堂の営業時間・料金】
- 大聖堂:6:00〜20:00
- 観光客の入場時間(月曜〜土曜):10:00〜17:00/観光客の入場時間(日曜・祝日):13:00〜16:00
- 料金:無料
【宝物館・南塔の営業時間・料金】
- 宝物館の見学時間:10:00〜18:00
- 南塔の入塔時間(5月〜9月):9:00〜18:00/(3月・4月・10月):9:00〜17:00/(11月〜2月):9:00〜16:00
- 塔の入場料:6ユーロ
- 宝物館の見学料:8ユーロ
- 塔と宝物館のコンビチケット:9ユーロ
【ボン中央駅からのアクセス】
- IC・ICE特急でケルン中央駅(Köln Hbf)で下車
クラシックファン必見!ベートーヴェンの生家「ベートーヴェン・ハウス」
ボンは世界的に有名な音楽家ベートーヴェン生誕の地であり、その 生家(Beethoven-Haus) が博物館として公開されています。石造りのファサードがあるバロック様式の建物は、ボンに残る数少ない18世紀の建物の1つとして大切にされ続けており、世界中から多くの音楽ファンが訪れるボンの中で最も有名な観光スポットです。
ベートーヴェンの歩んだ生涯と彼の作品に関連した原稿や楽器、絵画、彫像などの100を超える品々が、12の部屋を使って常設で展示されています。 週末にはしばしば音楽室で当時の鍵盤楽器によるコンサート が約40分間開催されるので、より当時に近いベートーヴェンの音楽を体験できるのでおすすめです。
【営業時間・料金】
- 営業時間(水曜〜月曜):10:00〜18:00(最終入場は17:30)
- 休館日:火曜日、12月24日〜12月26日、12月31日〜1月1日
- 入場料(大人):12ユーロ
- 入場料(子ども):7ユーロ
ワイン畑に囲まれた古城「ライヒスブルク城(コッヘム城)」
ライン川の支流であるモーゼル川沿いにある小さな町コッヘム。町を見下ろすようにワイン畑の丘の上にそびえ立っている古城が、ライヒスブルク城(Reichsburg Cochem)です。
現在のライヒスブルクという名は「帝国城」の意味であり、12世紀の神聖ローマ帝国による所有がきっかけで呼ばれるようになりました。もともと防衛目的で建造されたため、 重厚な石造りの外観や中世の時代を感じさせる内装に至るまでRPGに登場するようなカッコよさがあり、とても魅力的 です。
コッヘムはモーゼルワインの名産地 でもあります。代表的なのはリースリングの甘口なので、城を訪れた後にはぜひ周辺のカフェやレストラン、ワイン酒場に立ち寄って味わってみてください。
【営業時間・料金】
- 営業時間(3月11日〜11月1日):9:00〜17:00/営業時間(3月11日〜11月1日):10:00〜15:00
- ガイド付きツアー料金(大人):8.5ユーロ/(18歳以上の学生):7.5ユーロ/(6歳〜17歳):4.5ユーロ
【ボン中央駅からのアクセス】
- IC・ICE特急でコブレンツ(Koblenz Hbf)でREに乗り換え、コッヘム(Cochem)で下車
- 夏季はコッヘム駅前からシャトルバスが運行
観光MAP
西ドイツを楽しむならボンを中心にするのがおすすめ!
都市としては小さめのボンですが、周辺には世界遺産を含め魅力的な観光スポットへのアクセスに強みがあります。ケルン経由でルール地方の街を訪れたり、ライン川沿いの古城を見に行ったりなどいろいろな楽しみ方ができるでしょう。
西ドイツの観光の拠点とする街選びに迷っている人は、ぜひこの記事を参考にボンを検討してみてください。
出典・参考
やってみよっか?