【秋田】冬こそ訪れたい田沢湖・角館エリアの観光名所5選
だんだん寒くなってくると、冬ならではの景色を楽しみたくなりますよね?そこで、ご提案したいのが、雪の多い秋田の景勝地。
日本一の水深を誇る田沢湖は、神秘的な瑠璃色の湖面とたつこ姫伝説で知られる湖。純白の雪とのコントラストは絶景です。同じく、黒塀が有名な角館も、しんしんと静まり返った早朝などは絵画のような世界が広がります。周辺のあきた芸術村(わらび座)も併せて、冬におすすめの観光スポット5選をご紹介します。
田沢湖
見どころ
秋田県仙北市にある 田沢湖は水深423.4m、瑠璃色に見えるのも水深の深さゆえ と言われています。春夏は山の緑、秋は紅葉、冬は雪と、四季それぞれの眺望が楽しめ、その美しさは、1927年に「日本百景」にも選ばれたほど。また、2022年には、‟田沢湖にのぼる月”が「日本百名月」に認定。時間が許すのであれば、昼間だけでなく、夜にも訪れたいですね。
金色のブロンズ像は、1968年に舟越保武によって製作された「たつこ像」。この地には、美しい村娘・辰子が永遠の若さと美貌を願い、大蔵観音のお告げに従って泉の水を飲んだ結果、龍となり、湖神となったという伝説が残っています。
湖畔には遊歩道が整備されています。澄んだ空気のなか湖を眺めながら歩くだけで、かなりリフレッシュできるので、日常を忘れて自然に親しむにはぴったりの場所。あまり予定を詰め込まず、半日ゆったりと湖の周辺で過ごすのがおすすめです。
冬はココに注意!
田沢湖レストハウス前から発着する遊覧船は、夏季のみ【4月下旬~11月上旬】の運行です。
問い合わせ先:田沢湖レストハウス(電話:0187-43-0274)
アクセス
秋田新幹線「こまち」でJR田沢湖駅へ。羽後交通バス「田沢湖一周線」または「乳頭線」に乗り、「田沢湖畔」で下車。飛行機の場合は、秋田空港から秋田エアポートライナー(予約制の乗合タクシー)玉川号を使って、田沢湖地区にて下車。
※JR田沢湖駅の一階には、観光情報センターとバス案内所があります。
御座石(ござのいし)神社
見どころ
湖の北側にあるのは、たつこ姫を御祭神として祀る「御座石神社」。 すぐそばにある平坦な岩場を「御座石」といい、慶安3年(1650年)に秋田藩主・佐竹義隆公が田沢湖を訪れた際、腰をかけて休んだのが社名の由来と言われています。
境内には、辰子が永遠の美を求めて飲んだ「潟頭(かたがしら)の霊泉」や下半身がヘビの姿をした「たつこ姫像」があり、山道を登っていくと、化粧をするために鏡の代わりに用いた「辰子の鏡石」を見ることができます。
最近では、 美の守護神として女性人気が高まり、美貌効果・恋愛成就のパワースポットに !また、龍神はお金を司る神様ということで、 金運アップのご利益 もあります。
湖の西側には、同じく たつこ姫を祀る「漢槎宮(かんさぐう)別名:浮木神社」 があり、こちらも美と縁結びの神様として知られています。
冬はココに注意!
社頭(神社の正面)の参拝は無料、無休。授与所の営業時間は、8:30-17:00となっていますが、1月から3月は不定休だそうです。
問い合わせ先:御座石神社社務所(電話:0187-48-2630)
アクセス
JR田沢湖駅より羽後交通バス「田沢湖一周線」に乗り、「御座の石」にて下車
角館(かくのだて)
見どころ
角館といえば、武家屋敷! 江戸時代末期の武家町の特性が今に残り、国の重要伝統的建造物保存地区に指定 されています。特に、武家屋敷通りの北端に位置する石黒家は圧巻です。上級武士の家柄で、江戸時代そのままの姿で「母屋、門、塀、土蔵」などが残っています。岩橋家と松本家は、映画『たそがれ清兵衛』の撮影場所にもなりました。
各家ごとに入館料がかかり、料金は大人500円程度。16時や17時くらいに閉まってしまう所が多いので、早い時間に回るのがおすすめです。
公開中の武家屋敷
① 石黒家
母屋は現存する武家住宅の中で最古のもの。直系の子孫が住み続けながら保存しているため、公開エリアは屋敷全体の半分程度。家人が案内するため、随時、内部の見学が可能。明治時代以降、ガラス窓を入れたり、土間にコンクリートを敷いたり、時代に合わせて修繕を重ねている。
② 小田野家
現在の建物は、明治33年(1900)の大火のあと再建されたもの。全体的に簡略化されているが、間取りは近世武家住宅。中級武士の屋敷造りで、玄関にある土間と上がりカマチで身分を区別する。代々、武芸の家で、かつては敷地内に道場があった。入館料は無料だが、冬季(12月‐4月半ば)は休館。
③ 河原田家
中級武士の家柄で表座敷は書院造り風。襖絵は水墨画が書かれている。敷地内には枝垂桜や松や銀杏といった樹木が植えられ、地表を覆う苔を水流に見立てるなど、庭全体に山水画の趣がある。年末年始は休館。
④ 岩橋家
中級武士の家の間取りで、現在は切妻造り・木羽葺き屋根だが、もとは萱葺き屋根で明治30年頃に葺き替えられた。庭には樹齢300年前後と推定される天然記念物のカシワの木がある。
⑤ 松本家
県指定有形文化財 。下級武士の住居で、門柱を二本立て、周りを柴垣で囲んでいる。茅葺き屋根だが、正面のひさしは、杉皮で葺いて石を置いた造り。屋敷の建築年代は幕末頃といわれ、離れに寝室がある。入館料は無料だが、冬季(11月‐4月半ば)は休館。
⑥ 青柳家
上級武士の屋敷で、3,000坪の広い敷地の中に、母屋・武器蔵・武家道具館・解体新書記念館など12の建物があり、すべて見るにはかなりの時間がかかる。武家屋敷の建築様式がそこかしこに見られ、のぞき窓のついた黒塗りの「簓子塀」に、八双金具のついた薬医門が残る。母屋の屋根は寄棟萱葺き。
冬はココに注意!
そもそも冬季は休館のところもありますが、雪が降ると、閉館時刻を早める場合も。雪道を歩くのが不慣れな方は、駅からタクシーを利用してください。
アクセス
秋田新幹線「こまち」でJR角館駅へ。徒歩15分ほどで武家屋敷通りに着きます。秋田空港からは秋田エアポートライナー玉川号を使って、角館地区にて下車。
あきた芸術村(わらび座)
見どころ
秋田県仙北市にある「わらび座」は、1951年に創立された老舗劇団です。(写真は、2014年上演の『げんない』のDVD。)そのホームグラウンドである「わらび劇場」を中心に作られたのが、複合文化エリア「あきた芸術村」。ホテル、温泉、地ビール醸造所、森林工芸館などが点在し、文化と観光をうまく組み合わせて、一日を通して楽しめる場所となっています。
もし、冬に秋田に行って、寒くて動くのが嫌になっても大丈夫!あきた芸術村なら室内で過ごすことができます。特に今年は、「十和田湖」「田沢湖」「八郎潟」の伝説をモチーフにした新作『新解釈・三湖伝説』が、12月に上演されるので、田沢湖と一緒に周遊するのがおすすめです。
ちなみに、ここで作られる田沢湖ビールは、ビール好きにはたまらないラインナップ。
世界的なビアコンペで受賞歴のあるビールが揃っているので、お土産にもってこいです。(瓶なので、少し重いです)
ちなみに、わらび座は、東北や日本の歴史を題材にオリジナル・ミュージカルを制作していて、年間の観客動員数は最盛期で約25万人。劇団四季・宝塚歌劇団に次ぐ日本で3番目という、まさに地方劇団の鑑。実績に対して知名度があまり高くないのは、東京での上演がほとんどないからだと思います。学校公演を中心に年間約800ステージを上演し、地域に根差した活動をしています。
私は、2018年に中島淳彦 作・演出の「北前ザンブリコ」を見に、わらび劇場に行きました。こじんまりとした劇場でどの席でも見やすいし、海外の翻訳ミュージカルに比べてチケット代もお安いです。
アクセス
角館駅より無料シャトルバスあり(約7分・要予約)
抱き返り渓谷
見どころ
紅葉の名所として有名な抱き返り渓谷。実は11月下旬~4月中旬までは冬期通行止めになるので、徒歩での散策はできないのですが、駐車場までなら車で行くことができます。遠くから雪山を眺めるというのもオツではないでしょうか?
ちなみに、秋に訪れると、こんな場所です。
近頃は、クマが出没するようになったらしく、「必ず2人以上で行動するように」と観光案内に掲載されています。お出かけの際はご注意ください。
アクセス
JR神代駅より車で5分、またはJR角館駅より車で15分。「よぶのる角館」という予約制の交通サービスもあります。
冬の秋田で過ごす非日常体験
今回はご紹介できなかったのですが、秋田には秘湯と言われる玉川温泉・乳頭温泉・水沢温泉もありますし、スキー場も数多くあります。
夏よりも冬の方が魅力が多いエリアだと思いますので、次の旅行先の候補に加えてみてはいかがでしょうか?
やってみよっか?