18世紀後半?19世紀初頭、サンチアゴには新古典主義の様式を取り入れた美しく荘厳な建物が建てられました。その代表的なものがサンティアゴ大聖堂と、現在のチリ大統領府であるモネダ宮殿です。モネダ宮殿は1973年の軍事クーデターの舞台にもなった、歴史的にも重要な場所といえるでしょう。地下鉄1番線のLa Moneda駅前のこの場所からアルマス広場までは見どころが多く、また地元の人々も集う賑やかなエリアです。
歴史
イタリアの建築家ホアキン・トエスカの設計によるこの建物は1784年に着工、1805年に完成しました。モネダ(スペイン語で貨幣の意)の名が示す通り当初は貨幣局として使われていましたが、1845年6月から大統領官邸として使用されるようになりました。1973年9月にピノチェト将軍によるクーデターが起き、チリ空軍の爆撃を受けました。1981年に改修され、2006年には地下にモネダ宮殿文化センターが誕生しました。
見どころ
建物は中庭を中心とした左右対称の造りになっていて、荘厳なたたずまいをしています。宮殿前には整然とした美しい憲法広場があり、チリの国旗がはためいています。ここでは一日おきに軍楽隊による衛兵の交代式が行われ、警備兵の引継ぎ式、騎馬隊や楽隊の行進など見ごたえのある光景は観光客に人気です。宮殿前の市民広場の地下には文化センターがあり、美術品や工芸品などの展示を通してチリの文化に触れることが出来ます。