野沢温泉は長野県の北部に位置しており、旅行のプロが選ぶ日本の温泉地100選内に常にランキングしています。真湯はその中の13共同浴場の一つです。野沢温泉地区では、冬季長野オリンピックの時にアルペンスキー競技が開催されました。オリンピック後に、世界的に有名になった温泉スキーリゾート、野沢菜で有名な野沢温泉村内に位置しています。地元の住民有志により自主管理されており、住民たちの共有財産ともいえる天然温泉100%かけ流しの共同浴場です。温泉客にも開放され、地元の住民たちと、ここを訪れるゲストたちのあたたかなふれあい場となっています。
歴史
野沢温泉の湯を発見したのは諸説があります。7世紀頃の聖武天皇の頃にこの地を訪れた僧という説と、修行中に山伏が見つけたという説、傷を負った熊の後をつけた猟師が見つけたという説などです。江戸時代までは一般的に、温泉に入るために訪れることがあまりなかったとされていますが、江戸時代に飯山藩の松平氏が一般の人々にも湯治を許可したので、この山里の湯まで当時の北信濃や越後の人々が主に農閑期の癒し休養に訪れるようになりました。その後、日本の近代化とともにスキー場も整備され、環境整備の充実とともに長野オリンピックアルペンスキー会場ともなり、さらに有名になったのです。
見どころ
野沢温泉・真湯は古くからある温泉街、13か所の外湯の一番北側に位置しており、地域住民の生活交流の共同公衆浴場となっています。30余りの源泉から引き湯をしていて、100%かけ流しになっており、無色澄明良質の弱アルカリ性で、良質の天然温泉です。特色としては地域の住民で維持管理しているために「湯当番」という制度を作り、電気料金や水道料金の負担、当番制で毎日の清掃をしているほほえましい運営がされています。その源泉は入浴以外にも、野沢温泉の名前の通りの有名な「野沢菜」の漬け物作りや温泉卵作りに活用され、また先人たちの知恵からその他の日常の調理にも活用されているところも見どころです。