エヴォラ歴史地区(Historic Centre of Évora)は、ポルトガルの南東部のアレンテージョ地方エヴォラ県エヴォラにあります。ポルトガルの古都であり、旧市街はローマ時代に造られた城壁で囲まれています。ローマ時代からルネサンス期までの重要文化財が数多くあり、1986年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。エヴォラ歴史地区の範囲は、1.05平方kmであり、約4000もの歴史的な建造物があります。
歴史
エヴォラの歴史は、イベリア半島の先住民族であるルシタニア人が街を建設したことから始まりました。紀元前57年、エヴォラは共和制ローマの支配下に入り、要塞都市として建設され、この地方の中心地として発展しました。8世紀には、北アフリカから侵攻してきたイスラム教徒が、商業都市として発展させました。12世紀には、キリスト教徒がイスラム教徒から街を奪還して、エヴォラに大聖堂を建設し、1204年に完成しました。1559年にはイエズス会により、エヴォラ大学が建設され、学術都市としても発展しました。
見どころ
エヴォラ歴史地区の代表的な建造物は、1204年に完成したエヴォラ大聖堂や、16世紀に完成したゴシック様式とマヌエル様式の混在した建造物であるサン・フランシスコ教会、1世紀に造られたディアナ神殿(ローマ神殿)、マヌエル王宮、エヴォラ大学、カダヴァル公爵邸、ヴァスコ・ダ・ガマ邸宅などがあります。エヴォラ歴史地区は、「博物館都市」とも呼ばれて、各時代の建築様式を見ることができます。