アンコールワットは、カンボジア西北部にあるヒンドゥー教の寺院遺跡です。1992年にユネスコの世界遺産に「アンコール遺跡群」として登録された遺跡群の中でも、アンコールワットは最大規模を誇り、アンコール遺跡群を代表する寺院遺跡となっています。アンコールワットは「大きな寺」という意味で、境内の外周は東西1500m、南北1300mもあります。また、公共交通機関はなく、アンコール遺跡群も広いため、タクシー・トィクトィク・バイクタクシーなどをチャーターするのが一般的です。
歴史
12世紀前半、寺院建設に熱心だったアンコール王朝のスールヤヴァルマン2世によって、建てられました。ヒンドゥー教最大の寺院と言われ、建てるために30年を費やしたと言われています。その後アンコールが放棄されるとアンコールワットも忘れられましたが、後年発見され、14世紀に仏教寺院へと改修されました。カンボジア内戦では寺院は破壊されました。内戦が収まりつつある1992年に世界遺産に登録され、1993年にはこの寺院を描いたカンボジア国旗が制定されています。カンボジアが安定した現在、各国が協力して修復をしています。
見どころ
アンコールワットの見どころの一つは、精巧なレリーフです。神聖な寺院を飾るため、老化や壁面は精緻な薄浮き彫りで埋め尽くされています。その中でも特に素晴らしいのは「乳海攪拌」という壁画です。これは第1回廊にあり、ヒンドゥ教の天地創造の神話が50mほどもあります。また、巨大で美しく均整のとれた建物は、遠目に外観を見ることも楽しめます。この寺院は西を向いて建てられているので、午前は逆光になると言われています。日の出が美しく、早朝に訪れる人もいます。