身近に感じるケルト文化:ケルト文化 アイルランドにみるヨーロッパの源流 -VELTRA

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ケルト文化 アイルランドにみるヨーロッパの源流

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アイルランドは、ボイン渓谷の遺跡群(ニューグレンジ) 、スケリッグ・マイケル(大天使ミカエルの岩)、映画にもなったアラン諸島、など、荒々しい大自然や壮大な遺跡が太古の昔からそのまま点在。ハリー・ポッターや、ロード・オブ・ザ・リングに登場する魔術師を生んだ数々の伝説や神話の国でもあります。またビールや世界記録で有名なギネス社、エンヤ、U2、ビートルズといった世界的な著名ミュージシャンを生んだアイリッシュ(ケルト)カルチャーの発信地でもあるのです。

ケルト人は西ヨーロッパの先住民族といわれています。彼らは、ゲルマン民族やラテン民族(ローマ帝国)よりはるか以前、ヨーロッパ大陸を広範囲に支配していました。しかし古代ローマ帝国の初代皇帝カエサルとの戦いに敗れてからは、次第に現在のブリテン島、そしてアイルランド島まで撤退を余儀なくされたのでした。

ケルト人は、大胆で誇り高く、機知に富んだ陽気な性格で、深く心に訴えかける音楽、詩、美術、文学を育んできた民族といわれています。昨今の人気映画(ハリーポッター)や音楽(エンヤ)など、芸術の世界においても再び脚光を浴びつつあるケルト文化は、まさに古代の栄華を再現しようとしているかのようです。

今なお妖精が住み、いたるところに緑美しい風景があふれるアイルランドへ、古代からつづく西ヨーロッパの源流文化の薫りを体感する旅にでてみましょう。きっとあなたの世界観や人生観にもおおきな影響があることでしょう。

アイルランドと映画

『P.S.アイラヴユー』 (全国公開中、アイルランド人 セシリア・アハーン原作)

P.S. I Love You

2004年、アイルランド人女性作家、セシリア・アハーンが書いた純愛小説「P.S. アイラヴユー」。この原作は40カ国以上で500万部のベストセラーをさらった話題作です。ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラー主演で完全映画化、いよいよ日本でも全国公開されました。

「死んでしまった夫から、ある日届きはじめた“消印のない”10通の手紙。それが、彼女の人生に奇跡を起こす…」という不思議なストーリー。

原作の舞台はアイルランド。映画では緑豊かな大自然が広がるアイルランドからマンハッタンへと舞台は移ります。ダブリンそして “アイルランドの庭” と呼ばれるウィックローの広大な大地での撮影。この映画をみたら、あなたもきっとその「出会いの現場」にいきたくなることでしょう。

監督・脚本:リチャード・ラグラベネーズ (「マディソン郡の橋」の脚本家)

主演:ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラー

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『ONCE ダブリンの街角で』 (2007年 サンダンス映画祭 観客賞受賞)

ONCE

首都ダブリンで、地元のストリート・ミュージシャンと移民の若い女性との間に育まれる音楽を通した普遍的な愛の物語。一見なんの接点もない二人を音楽が結びつけていくストーリーは、大切な人との出逢いを待ち続ける等身大の庶民の"夢 "をテーマにしています。2008年アカデミー賞 オリジナル歌曲賞受賞作品。

アイルランドは、かつて自国の言葉を奪われる歴史を経験し、ゆえに歌に哀愁や恋慕をのせて口から口へ伝えゆく口承文化が、吟遊詩人の時代から色濃く残っています。ストレートに歌に想いをのせるケルト文化。劇中に登場する酒場で見知らぬ者同士が集い、それぞれの歌を披露するシーンは、現在でもダブリンのパブで普通にみられる即興演奏 "セッション " を象徴しているかのようです。

監督:ジョン・カーニー

出演:グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ

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アラン諸島 (映画 『アラン 』 MAN of ARAN )

アラン諸島

大西洋に浮かぶ絶海の諸島。イニシュモア島、イニシュマン島、イニシィア島の3島からなり、ケルト文化の中心地のひとつです。島民は日常的にアイルランド語を話し、ケルトや先史時代の遺跡が島中に点在しており、まさに秘境中の秘境。

なかでも、イニシュモア島の古代遺跡ドゥーン・エンガスは、断崖絶壁の頂上に残る半円月形をした先史時代の古代遺跡。その豪快な自然景観と溶け合い、不思議な雰囲気を持つ遺跡です。荒波と潮風から猟師を守ってきた太い毛糸の暖かいアランセーターは独特の質感が人気の民芸品で有名です。

≫『アラン諸島』に関連する現地ツアーはこちら

『アラン 』 MAN of ARAN

MAN OF ARAN

ドキュメンタリー映画の父と呼ばれるロバート・フラハティ監督。「その島では土さえ自分たちで作らなければならない」といわれているアイルランド沖合いのアラン諸島に渡り、風と岩と波の過酷な自然の中で暮らす漁師の日常を描いた作品。大自然と闘いながら、今日の生活を築き上げたアイルランド人のたくましさを実感できる名作です。

監督:ロバート・フラハティ

脚本:ジョン・ゴールドマン

音楽:ジョン・グリーンウッド

ノーマンの城 (映画 『ブレイブハート』 ロケ地)

ノーマン城

13世紀はじめにノルマン人によってボイン川のほとりに建てられたトリム城。高い城壁をめぐらせた典型的なノルマン様式の堅固なつくりで、アイルランド最大級の難攻不落の城として知られています。ガイドツアーでのみ見学可能な城内はたいへん保存状態が良く、高さ25メートルの城の頂上からはトリムの町が一望できます。

広大な敷地内では、のんびりとした時間を楽しむ地元の家族連れの姿も見られ、またトリムには多くの宿泊施設のほか、レストランやパブなどもたくさんあるので、遥かな歴史に想いをはせながらロマンティックにゆったり流れるような時を楽しむにはうってつけです。

『ブレイブハート』(1995年アカデミー賞受賞)

BRAVEHEART

映画の大部分は、スコットランドではなくアイルランドで撮影。また、映画の中でみられる山岳風景の大部分は、ウィックロー県のウィックロー山脈です。もっとも勇敢な戦士といわれたケルト人。彼らの壮絶な戦いぶりは、輪廻転生を信じた死生観ゆえともいわれ、今日までヨーロッパ各地で語り継がれてきたのです。

監督・主演:メル・ギブソン

タラの丘 (映画 『風と共に去りぬ』 で舞台となるアメリカ版タラの丘のオリジナル)

タラの丘

アイルランドのミース県ナヴァンの南方12kmにある丘陵。その昔、ハイキングと呼ばれたアイルランド王の戴冠式や祭事が行われ、政治と文化の中心地といわれるこの丘の上からは、晴れた日にはアイルランド全土の7割ほどの壮大な景色が見渡せるともいわれています。

映画「風と共に去りぬ」で有名な名場面、スカーレット・オハラが、「タラへ!」と叫ぶシーンは、当時の新天地アメリカでのアイルランド系移民の望郷の想いを表現したともいわれています。

『風と共に去りぬ』
(1939年アカデミー賞受賞、マーガレット・ミッチェル原作)

風と共に去りぬ

南北戦争時のジョージア州アトランタ市で、アイルランド系移民の父とアメリカ南部の名家出身の母を持つ気性の激しい南部女性、スカーレット・オハラの半生を、彼女を取り巻く人々ともども壮大に描いた大作。原作は、ピューリッツァー賞を受賞したマーガレット・ミッチェルによる同名の世界的ベストセラー小説。

監督:ヴィクター・フレミング

主演:ヴィヴィアン・リー クラーク・ゲーブル

文化

ハロウィン その起源は はるか太古のケルトの祭り

ハロウィン

古代ケルトの " Samhain祭 "が起源といわれています。これは死の神サムハインをたたえ、新しい年と冬を迎える祭りで、この日の夜には死者の魂が家に帰ると信じられています。もしかすると日本のお盆ともなんらかの関連があるのかも知れません。

北アイルランドのデリーでは、世界でも最大級のハロウィーン・フェスティバルが開催されていることで有名です。

また、3月17日は聖パトリックの祝日(St. Patrick's Day)。アイルランドにキリスト教を広めた聖人聖パトリック。 カトリックにおける祭日であり、アイルランドの祝祭日です。

音楽とダンス

U2 力強いケルト魂

U2

U2(ユーツー)はアイルランド出身のロックバンドであることは有名です。ボノ(ボーカル・ギター)は、その力強い独特のシャープな歌声とともに、政治的な信条や愛についての強いメッセージ性のある歌詞でミュージック界に旋風を起こし続けています。彼こそ、歌にメッセージを載せるケルト文化を継承したケルティック・アーティストの一人といえるでしょう。

メンバーのボノとエッジが経営するホテル " クラレンス(The Clarence) " 。ここから近い通称U2ストリートと呼ばれる " windmill lane " には、彼らの録音スタジオがあります。

代表曲:In the name of love

エンヤ 現代に蘇ったケルト音楽

エンヤ

アイルランド北西部ドネゴール県出身の彼女の音楽は、誰しもどこかで一度はきいたことがあるはずです。教会の聖歌隊のようでもあり、透明感ある彼女の歌声は、ケルト音楽を現代に蘇らせたのみならず、いまや、ヒーリングミュージックの代名詞のようにさえなりました。

Enyaは、ケルトの母国語であるゲール(ケルト)語の歌を積極的に歌っています。あの不思議なやさしい歌声は、太古からのやさしく静かなケルトの風を運んでくれているかのような、そんな気分にさせてくれます。

代表曲:Orinoco Flow

リバーダンス その起源は近代イギリスとの闘いの歴史から

リバーダンス

リバーダンスは1994年のユーロビジョン・ソング・コンテストの幕間にアイルランドが披露したパフォーマンスが元になっています。文字を持たなかったケルト文明。しかしそれがかえって音楽の世界で、世界中の人々の心に通じる音楽とダンスの芸術を創造したといえるでしょう。

ハープや、スコットランドのバグパイプ、現代のバイオリンの前身となった楽器フィドル、さらに片面太古のバロンドラム。これらはケルト民族が生み出した楽器として有名です。

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