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【エリア別で分かりやすい!】サウジアラビアのおすすめ観光地22選

広大な国土面積を誇るサウジアラビアを訪れるなら、事前のリサーチは欠かせません。国内外問わず「こんな素敵な場所があるなら、もっと早く知りたかった」と思ったことはありませんか。旅行好きの皆さんなら、きっと一度は経験したことがあるはず。

サウジアラビアは2019年9月に観光ビザが解禁されたばかりで、観光地としてはまだまだ発展途上。

首都リヤドやジェッダ、巡礼地メッカおよびメディーナは有名ですが、その他の地域に関しては認知度が低い傾向にあります。

本記事では、皆さんの好奇心を満たすサウジアラビアのおすすめ観光地をエリア別にご紹介します。

待望の解禁となったサウジアラビア旅行

2019年9月、サウジアラビアの観光ビザが日本を含む49ヵ国に対し解禁されました。

「世界一入国が難しい国」と旅人のあいだで噂されていたのが記憶に新しいですが、今ではイスラム教徒でなくても気軽に訪れることのできる、ディスティネーションの一つに。近年では政府が掲げる「ビジョン2030」の実現に向けて、新たな国づくりにに力を入れています。

サウジアラビアの観光資源はあまり知られていませんが、山や海、砂漠はもちろんのこと、世界最大のオアシスなど多様な自然環境に恵まれており、歴史や文化の見どころも充実しています。

日本のおよそ6倍におよぶ面積を誇る広大な国なので、旅行する際は事前にしっかりと計画を立てるのがおすすめです。ご自身がこれから訪れる都市を中心として周辺にある見どころをチェックしたり、興味をそそられる観光地を組み合わせてユニークな体験を実現するのも良いでしょう。

「行きたい!」と思ったその瞬間からはじまる、新たな冒険。まだ見ぬ世界を探しに、サウジアラビアを訪れてみませんか。

ここからは各地の魅力をまとめてお届けしていきます。

ナジュド地方<中央部>

サウジアラビア中央部に位置する砂漠地帯。東部にはオアシスの町が点在し、古くから遊牧やオアシスを結ぶキャラバン交易により成り立ってきました。アラブ文化と伝統の重要な拠点とされています。

この地方は古代遺跡や要塞、モスク、伝統的な家屋など多くの歴史的な建築物や文化的遺産が残るのが特徴で、イスラム教ならではの文化的な特色が強く感じられます。

リヤド(Riyadh)

近代性とアラブの素朴な魅力を兼ね備えた、サウジアラビアの首都。リヤドはアラビア語で「庭園」を意味し、古くはナツメヤシの広大な農地があったことに由来するのだそう。

近年急速な成長を遂げている都市で、市内にはユニークな見た目の高層ビルがいくつもあります。2023年7月現在、サウジアラビアを象徴する巨大な建造物「ムカーブ」や世界最大規模の都市公園の建設をはじめ多数のプロジェクトが進行中。

文化的な見どころはもちろん、ショッピングモールやレストラン・カフェも充実しており都市ならではの賑わいを感じさせます。

ディルイーヤ(Dir'iyah)

リヤド郊外に位置する歴史的な都市。1744年から1818年までサウジアラビアの王族の拠点が置かれ、サウード王朝最初の首都として発展しました。

現在でも都市遺跡の多くが残されており、その一部がユネスコの世界遺産に登録されています。日干し煉瓦造りをはじめとするアラビア半島中央部特有の建築様式が特徴。日没後にライトアップされた姿は思わずため息が出るほどの美しさなので、サンセットの時間帯を狙って訪れるのがおすすめです。

ウユン・アル・ジワ(Uyun Al Jiwa)

リヤドから北西約400kmの場所に位置する緑豊かなオアシス地帯。砂漠に囲まれた泉にはヤシの木が立ち並び、典型的なオアシスの景色を楽しむことができます。

泥や粘土、日干し煉瓦で造られた建物が残る史跡「オールド・ウユン」では古き良き中東の雰囲気が味わえます。周辺にはその他にもオールドスーク、築200年以上の見張り塔、ヘリテージヴィレッジに巨大な岩など見どころが盛りだくさん。

ジャバル・トゥワイク(Jabal Tuwayq)

砂岩の断崖で形成された長さ約800kmの山脈。リヤドのランドマークとして親しまれています。端の部分は標高1,131mを誇り、そこから息を呑むような絶景を一望することができます。

世界の果て という愛称でお馴染みの人気観光スポットで、ハイキングや四駆でのオフロードアドベンチャー、満点の星空の下でキャンプなどアクティビティーを楽しむことができます。

少し足を延ばせば標高2,093mのジャバル・アブヤドという白い灰に覆われた火山もあるので、時間に余裕のある人はぜひ立ち寄ってみてください。

※世界の果ては現在閉鎖中です。(2023年7月時点)

ヒジャーズ地方<西部>

サウジアラビア西部の紅海沿岸地域。イスラムの2大聖地があり、古くよりアラブおよびイスラム教において歴史・宗教・政治的に重要な土地とされています。

隣国イエメンに産する香料をエジプトなど地中海沿岸に運ぶための陸路や海路が整備され交易が行われた歴史があり、多様な民族が混在することにより多様性のある文化や習慣が育まれました。

紅海プロジェクトが進められており、近い将来多くのリゾートホテルが立ち並ぶことが予想される地域であり、持続可能な観光リゾート地として注目を集めています。

ジェッダ(Jeddah)

サウジアラビアの西海岸に位置し、リヤドに次ぐ2番目の人口を誇る港湾都市。聖地メッカから約80kmと近く、巡礼者の要所として重要な役割を果たしています。町の起源はイスラム以前にさかのぼるといわれ、10世紀以降に紅海経由の東西貿易の中継地として繁栄しました。

紅海に面した美しい海岸線には、約30kmにわたっておしゃれなリゾートホテルが立ち並んでいます。ユネスコの世界遺産に登録されているアル・バラド地区(ジェッダ歴史地区)、高さ312mを誇るファハド王の噴水、フローティングモスクなど、とにかく見どころが豊富なのが特徴です。

カフェやブティックは洗練された趣が漂い、街並みも国際色豊かなので女子旅にもおすすめ。

メッカ(Mekkah)

預言者ムハンマド生誕の地であり、イスラム教において最も重要とされる聖地。都市の中心部にはカーバ神殿があり、巡礼時期には毎年世界中から200万人ものイスラム教徒が集います。

残念ながらイスラム教徒でなければ都市にすら足を踏み入れることはできませんが、ここが大変重要な場所であることはご存知でしょう。メッカ巡礼の玄関口であるジェッダからは、ハラマイン高速鉄道を利用して最短34分でアクセスすることができます。

メディナ(Medhina)

メッカの北約340kmに位置する宗教都市。こちらもイスラム教にとって重要な聖地の1つであり、メッカと共に二大聖地として崇められています。メディナはアラビア語で「預言者の町」を意味し、その名の通り預言者ムハンマドがメッカより住み弔われた場所です。

最大の見どころは、生前のムハンマドが住居とモスクを構えていた場所にある 預言者のモスク 。イスラム教徒でなければ中に入ることはできませんが、外観だけなら非ムスリムの日本人でも見ることができます。

市内には City Sightseeing Al Madinah というホップオンホップオフバスが走っているので、観光もしやすい印象です。ジェッダからは高速鉄道で最短1時間48分、メッカからは2時間20分でアクセス可能です。

ジャバル・アブヤド(Jabal Abyad)

メディナの北東部にそびえる、標高2,093mの火山。巨大な隕石が衝突したかのようなクレーターの見た目は絶大なインパクトを放ちます。サウジアラビア国内では最も高い火山として知られ、様々な難易度のトレイルが設けられています。

山の上部は過去の噴火時に残った白い火山灰によって雪のように見えることがあるのだそう。周辺にはハラー・ハイバル(Harrat Khaybar)やハラー・ルナイル(Harrat Lunayyir)をはじめとする壮大な火山地帯が広がり、多くの自然愛好家を魅了しています。

アル・バハ(Al Baha)

ジェッダから約380kmの場所に位置する高原都市。標高2,000m以上を誇る、国内有数の避暑地として親しまれています。周辺には50以上を数える森林に渓谷や滝が点在するほか、考古学的な遺跡や昔ながらの面影が残る村があり、見どころ満載。

中心部から車で35分ほどの場所にあるティーアイン村(Thee Ain)には、350年あまりの歴史を持つ建造物群が残されています。30~40年前に廃村となってしまったそうですが、非現実的な景観は圧巻の一言。

さらに10km程進んだ先のアル・マクワ(Al Makhwah)では野菜から手工芸品まで何でも揃う地元の市場を開催。この辺りもダイナミックな自然環境が自慢で、絶滅に瀕するアラビア半島の固有種・アラビアヒョウの保護区に指定されています。

ヤンブー(Yanbu)

紅海沿岸部にある港湾都市。古くから聖地メディーナへを訪れる巡礼者の出入口とされてきました。紅海沿いの港町としてはジェッダに次ぐ規模を誇ります。

その歴史は約2,500年以上に及ぶとされ、古くはサウジアラビア、イエメンやエジプト、地中海諸国の間で香料や香水を運ぶキャラバンルートの中継貿易港として栄えました。

周辺には大きなサンゴ礁が広がり、美しい海を求めて多くのダイビング愛好家が集います。世界で最も美しいサンゴ礁群をはじめ、豊富な海洋生物が生息するこの港町の愛称は「紅海の真珠」。最大の見どころはセブンシスターズサンゴ礁、その他にも2つの難破船があります。

ターイフ(Taif)

メッカの南東97kmにある、標高1,700m以上の高原都市。「バラの街」と称されるバラの名産地であり、周辺には700もの農園が点在。この地域で栽培されているバラは香り豊かで古くから香水などに使われてきました。避暑地としては「サウジアラビアの夏の首都」と称されるほど人気があり、ジェッダやメッカからのアクセスが抜群。

町の歴史は6世紀頃までさかのぼりますが、1517~1916年にはオスマン帝国(現在のトルコ)の支配下にありました​​​​​​。周辺は起伏に富んだ地形でケーブルカーに乗って景色を眺めたり、ハイキングが楽しめます。

車で北東に2時間30分ほど移動すると広大な野生生物保護区が広がり、アラビアヒョウやオリックスなど貴重な野生動物に出会えます。

また、直径3,000mに及ぶサウジアラビア最大かつ最深の火山噴火口を有する休火山「 アル・ワバ・クレーター(Al-Wa'bah Crater) 」もお見逃しなく。

アシール・ジャザン地方<南西部>​​​​​

紅海およびイエメンと国境を接する南部地域。アシール地方はサウジアラビアで最も緑豊かで標高が高いといわれる地域で3,000m級の山があります。アシールはアラビア語で「難しい」という意味で、険しい山に登るのが難しいことが由来であるとされています。

夏の避暑地として親しまれ、風光明媚な景観と独自の伝統を誇ります。伝統的な衣装、音楽、料理などアラビア半島でも他の地域とは全く異なる文化的要素が見られるのが特徴です。サウジアラビアで古民家を訪れたり、文化体験をするならアシール地方が最適でしょう。

アブハー(​​​​Abha)

標高2,200mに位置する高原都市。国際線が就航する空港をはじめ、SAPTCOバスを使用して他の都市との間を行き来するための拠点としても便利です。第一次世界大戦前にはオスマン帝国の支配下にあり、 1920年にイフワンの部族によって征服され、サウジアラビア王国の一部となりました。

サウジアラビアの最高峰であるソウダ山(標高3,015m)や全長7kmに及ぶ霧の道など、自然好きにおすすめの見どころが満載です。春にはジャカランダの花が満開に咲き誇り、春の訪れを告げます。

周辺には伝統的な建築様式の古民家が多く残されているので、他の地域との違いを見比べてみましょう。

ジャザン(Jazan)

イエメンとの国境付近に位置する港湾都市。沖合40kmに浮かぶファラサン諸島への観光拠点であり、ジェッダから国内線を利用してアクセスすることができます。

1930年代初頭まではイエメン領であったほか、ローマ人の海上貿易における重要な拠点として、そしてある時にはオスマン帝国に支配されたりなど歴史の流れに基づいて様々な民族が入り混じり、独自の文化を形成しました。

市内にある建築物からはオスマン帝国とイエメンの影響が感じられます。住民はアラブ系とアフリカ系が混在し、独特な雰囲気が味わえるのもジャザンならではの魅力であると言えるでしょう。

ファラサン諸島(Farasan Islands)

紅海南東部、ジャザンからフェリーで1時間でアクセスできる人気の観光地。大小様々な島で構成されており、最も大きな島であるファラサン島はユネスコの生物圏保護区に登録されています。島はオオバヒルギ(ヤエヤマヒルギ)のマングローブに覆われており、ウスズミハヤブサ、コシベニペリカン、ミサゴ、カニチドリなど多数の鳥類の巣営地となっています。

一部の島には絶滅危惧種のアラビアガゼルが生息しているので、運が良ければ出会えるかもしれません。周辺の海域には鮮やかなサンゴ礁はもちろんのこと、ウミガメ、ジュゴン、イルカ、クジラ、タイマイ、ジンベイザメ、マンタなど海洋生物の宝庫なのでダイビングやシュノーケリングも楽しめます。

訪れる際は、前日までにジャザンのフェリー乗り場でチケットを予約することをおすすめします。

ナジュラーン(Najran)

イエメン国境付近に位置する高原都市で、4,000年あまりの歴史を誇ります。歴史的にイエメンとの関係が深く、中世においてシリアとペルシア湾を結ぶ交易ルートの中継地として繁栄しました。標高は1,293m、一帯はオアシス地帯のため古代からアラビア半島有数の重要拠点として機能していたと考えられています。

最大の見どころは、世界で最も古い都市の1つに数えられる アルウクドゥード遺跡(Al Okhdood Archaeological Site) です。RPGゲームを彷彿させるノスタルジックな街並みは一見の価値あり。古代の考古遺跡 ヒマの井戸(Hima Wells) や岩の碑文・絵も紀元前3,000年以前にさかのぼる大変歴史深い場所です。

北部地方<北西部>

ヨルダンやイラクと国境を接する地域で、ナバテア人が築いたザバル砦や古代の岩絵、サウジアラビア最古のモスクなど、歴史的な遺産が数多く残されています。

総面積の5割を砂漠が占めるといわれる乾燥地帯。緑こそ少ないですが日本では絶対に見ることのできないダイナミックな絶景に出会えるのが魅力です。

近年ではアルウラを中心にハイエンドなリゾート開発が進んでいるので、ラグジュアリーなホテルステイを目当てに訪れる観光客も少なくありません。SNSで見かけるような素敵な宿泊施設がたくさんあるので、最低でも2泊は滞在したいところ。

アルウラ(AlUla)

古代より香料交易の中継地として栄えたオアシス都市。ユネスコの世界遺産に登録されている古代都市遺跡 マダイン・サーレハの観光拠点として親しまれています。国際線の空港があり、リヤドやジェッダなど主要都市からのアクセスが便利です。

アルウラはイスラム以降にイラク、シリア、エジプトとメッカを結ぶ巡礼ルートの宿場町として発展しました。城塞都市として紀元前6世紀に建造されたのが始まりといわれ、旧市街では現在でもその名残が感じられます。

写真提供:サウジアラビア政府観光局

サウジアラビアではリヤド、ジェッダ、アルウラの3都市を結ぶ観光ルートが ゴールデン・トライアングル と呼ばれています。定番の観光地を巡るなら、アルウラは欠かせません。遺跡だけでなく、数百万年の歳月をかけて自然に生み出された奇岩巡り、熱気球体験、ATVバギー、ジップラインなど様々なアクティビティーも楽しめるので、朝から晩まで遊び尽くしましょう!

ハイル(Hail)

リヤドの北西約640kmに位置する都市。ナジュド地方という認識もありますが、本記事ではアルウラと合わせて北部地方に含めてご紹介します。

この街もオアシスを中心に発展したことで知られ、古代におけるキャラバン交易ルートの停留所として重要な役割を果たしました。サウジアラビア西部には数十キロごとにオアシスがあり、その周りで人々が暮らすという共通点があります。

周辺には茶褐色を帯びた美しい砂丘を持つネフド砂漠、絶景が広がるシャマル山岳地帯(Shammar)、複数のお城や要塞など、とにかく見どころ満載。

ユネスコの世界遺産「ハーイル地方の岩絵」には、この街を拠点に訪れるのが一般的。リヤド駅からノースサウスライン鉄道でまっすぐ行けるのでアクセスも便利です。

タブーク(Tabuk)

ヨルダン国境から85kmに位置するオアシス都市。サウジアラビアからヨルダンへ陸路で国境超えする場合はこの街を経由することになります。紅海に面しておりますが、本記事ではヒジャーズ地方ではなく北部地方に含めてご紹介します。

この街もまた、ヨルダンやエジプトから訪れる巡礼者の休息地として栄えた歴史があります。旧市街にあるスーク(Souq Twaheen)では山羊の毛で作られたテントカバーや柄模様が素敵なラグなどの生活雑貨が並んでおり、ベドウィン(先住民)の現代生活を身近に感じることができます。

海と砂漠の両方を有するのが特徴で、どちらも手付かずの大自然が残ります。興味深いのは紅海を隔てたエジプトのシナイ半島北部と地形がとく似ているということ。ワディ・アル・ディサ(Wadi Al Disah)やタイェブ・アル・イスム(Tayeb Al Ism)をはじめとする景勝地は、訪れる人々をSF映画のワンシーンを思わせるような不思議な世界観へと誘います。

タイマー(Tayma)

タブークの南東に位置する都市で、サウジアラビアで発見された最古の人間居住地として知られています。その歴史は青銅器時代 (紀元前3300年〜1200年) までさかのぼるといわれ、古代エジプトと共通する部分もあります。

この辺りには2000年以上の歴史を誇る遺産が数えきれないほど存在し、今後の新たな発見も期待されています。

代表的な見どころは タブーク城 (紀元前3500年)、カスル・アル・ハムラ城 (紀元前700年)、旧市街の壁 (紀元前600年)、 カスル・アル・アブラク城 (西暦600年)。その他、モーセが預言者シュアイブとの旅が始まったときに水を飲んだといわれる有名な井戸も残されています。

ペトラ周辺を拠点に活動していた遊牧民であるナバテア人、および旧約聖書とも深い関わりのあることから考古学および宗教史を辿るうえでも大変重要な土地です。

ハサ地方<東部>

サウジアラビア東部に位置する産油地帯。国の総面積の約36%を占める広大なエリアで、アラブ首長国連邦、カタール、クウェート、イラク、オマーンと国境を接しています。本記事で紹介する中では最も観光色が薄いと言えますが、古代ディルムン文明の歴史やアラビア湾沿いの美しいビーチなど、楽しめる見どころもあります。

隣国バーレーンと長さ25kmのキングファハドコーズウェイによって結ばれているので、陸路で簡単にアクセスすることができます。日本からリヤドやジェッダに向かうフライトよりも、バーレーンの首都マナーマに行く方が安い場合があるので、少しでも安いフライトをお探しの方はぜひこちらのルートもチェックしてみると良いでしょう。

ダンマーム(Dammam)

サウジアラビア北東部、ペルシア湾(アラビア湾)に臨む港湾都市。石油産業が盛んで、駐在員が多く住む産業の中心とされています。かつては小さな漁村でしたが、ここ50年間には飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し続けているのだそう。

すぐ南に位置する都市 コバール(Al-Khobar)とバーレーンは橋で繋がっています。

近代的な街並みと緑豊かなコーニッシュ(海辺の遊歩道)を訪れれば、「ここがサウジアラビア!?」ときっと驚くはずです。コーニッシュの向かい側に浮かぶムルジャン島(Murjan Island)とは橋で繋がっています。コーラルアイランドと称され、ダイビングやシュノーケリングなどが楽しめるので、ぜひ足を運んでみてください。
​​首都のリヤドからサウジアラビア鉄道公社が運行する高速鉄道 リヤド - ダンマーム線でまっすぐアクセスすることができます。

ジュバイル(Jubail)

ダンマームから北西に車で1時間ほどの場所にある中東最大の工業都市。

観光のイメージは薄いかもしれませんが、隣国バーレーンと共にディルムン文明の遺跡が残る大変歴史深い土地です。ディルムンは世界最古の文明であるメソポタミア文明のの文献資料に登場する周辺国の1つで、ペルシア湾の海上交易を独占し繫栄しました。

バーレーンではバーレーン要塞およびディルムンの墳墓群の2ヵ所がユネスコの世界遺産に登録されておりますが、ジュバイルもまたその歴史の謎を紐解く鍵を握る重要な土地。

アハサー(Al Ahsa)

ペルシャ湾の内陸部に広がる世界最大のオアシスです。サウジアラビアといえば砂漠、砂漠といえばラクダとオアシス。アラビア半島にあるその他のオアシス都市と同様に、古くは交易路を行き交う商人やキャラバンの活動拠点として栄えたとされています。

この辺りでは遥か昔の新石器時代から人々が暮らしていました。緑豊かな景観の美しさだけでなく、こういった考古学的な見どころも秘めていることから2018年にはサウジアラビアで5番目となるユネスコの世界遺産に登録されました。

250万本ものナツメヤシが生い茂るジャングルに足を踏み入れると、一面の緑樹に囲まれます。運河や泉に素朴な趣の漂う集落、手工芸品が集う市場など見どころ盛りだくさん。サウジアラビアでもトップクラスでおすすめしたい魅力たっぷりな観光地です。

日常から離れて、こころを満たす上質な旅を

サウジアラビアには知れば知るほど惹かれる、不思議な魅力があります。

本記事では触れていませんが、西部のヒジャーズ地方には少ないながら温泉地も存在します。南西部に行けば豊かな山岳地帯が広がり、そこで採れた野菜や果物を使った美味しい郷土料理が味わえます。

あまりよく知られておりませんが、コーヒー栽培も行われておりコーヒー農園を訪ねたり、スペシャルティコーヒーを楽しむこともできます。

そして何より中東旅行に欠かせないのが、砂漠です。日没前後は一面が真っ赤に染まるゴールデンタイム、移り行く空の色と天空を埋め尽くす無数の星が繰り広げる神秘の大自然をお楽しみください。

「行ってみたい」と感じたその瞬間から、あなたの冒険は始まっています。

異国情緒漂う未知の国、サウジアラビアへようこそ。

やってみよっか?

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