ヴェローナ観光の魅力凝縮!おすすめの名所&ホテル&レストラン情報
イタリア北部のヴェネト州に位置する観光都市ヴェローナ(ベローナ)。シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の舞台として知られ、世界遺産にも登録されています。中心部の広場には中世からルネッサンス期に造られた壮麗な建物が連なり、街歩きにも最適。この記事では、ヴェローナの位置情報やおすすめスポット、ホテルやレストランなどをまとめて紹介します。
ヴェローナの基本情報
紀元前1世紀に誕生し、古代ローマ時代から歴史を持つヴェローナ【Verona】。 中世以降は商業や文化の中心地 として栄え、屋台が並ぶエルベ広場【Piazza delle Erbe】など、中世の雰囲気が残る旧市街は定番スポットとしてにぎわいます。まずは他都市からのアクセスや名物などの基本情報を見ていきましょう。
『ロミオとジュリエット』の舞台
『ハムレット』や『ヴェニスの商人』など、世界的に有名な戯曲を手がけたイングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピア(シェークスピア)。その中でも特に人気の傑作 『ロミオとジュリエット』は、ヴェローナで対立する貴族の家に生まれた男女の悲恋劇 です。作品の舞台とされている「 ジュリエッタの家【Casa di Giulietta】 」は、ヒロインのジュリエットがロミオに愛や苦悩を伝えるバルコニーがある名所として有名。ロマンチックな名場面を再現できるとあって、 観光客が押し寄せる人気のスポット です。また、この家の前庭に置かれているジュリエッタ像の右胸に手をあてると恋愛成就に効く、幸せになれるというジンクスも。物語の世界に浸りながら、「愛があふれる街」ともいわれるヴェローナの魅力を感じることができます。カッペッロ通り【Via Cappello】に建つジュリエッタの家(ジュリエットの家)の入場料や時間、住所などはヴェローナの観光案内所公式サイトでも確認できます。
位置情報
ヴェローナは ミラノとベネチア(ヴェネツィア)の間 に位置し、イタリアで2番目に長い川とされるアディジェ川が街の中央をS字型に流れています。市立美術館が入っている、14世紀に建てられたカステルヴェッキオもアディジェ川に面している観光名所です。
主要都市からのアクセス
飛行機の場合はヴェローナ・ヴィッラフランカ空港(VRN、ヴァレーリオ・カトゥッロ空港)が玄関口となります。各都市を結ぶ主要駅はポルタヌオーヴァ駅です。
・ローマからの行き方
飛行機が最短ルートで、ローマのフィウミチーノ空港から 直行便で約1時間 です。 高速鉄道のイタロを利用する場合は3時間15分ほど でローマのテルミニ駅からポルタヌオーヴァ駅に到着します。
・ミラノからの行き方
ミラノ中央駅から イタロで約1時間15分、トレニタリアを利用するのであれば1時間半ほど です。飛行機の場合はローマを経由して3時間半ほどかかります。2020年4月時点、直行便の就航はありません。
・ベネチアからの行き方
特にバスと電車がおすすめ で、 FlixBusなら1時間半~2時間程度 で到着します。ベネチア・メストレ駅、サンタ・ルチア駅から イタロやトレニタリアを利用する場合は1時間~1時間15分ほど です。飛行機は直行便の就航がなく(2020年4月時点)、時間もかかるためおすすめしません。時間の目安はローマのフィウミチーノ空港を経由して最短3時間半ほどです。
・フィレンツェからの行き方
バスで行く場合は、フィレンツェのモンテルンゴ広場やコスタンツァから FlixBusで3時間~4時間ほど です。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から イタロ、トレニタリアで行く方法がもっとも早く、1時間半ほど で到着します。飛行機の場合はローマなどで乗り換える必要があり、最短でも3時間ほどかかります。
市内の移動手段
ヴェローナ・ポルタヌオーヴァ駅の周辺には郵便局や教会、飲食店があり、駅には24時間利用のコインロッカーが設置されていて、荷物1つにつき最初の5時間は6ユーロほどの値段で使用できます。 駅から中心部のブラ広場【Piazza Bra】までは1.5kmほどで、徒歩約20分 の距離ですが、車の通りが多いので歩いて行く場合は注意しましょう。
・バス
空港からポルタヌオーヴァ駅まではAerobusの直通バスが運行 しています。空港の建物内にある自動券売機でチケットを購入でき、片道6ユーロほど(約720円)、所要時間は約15分です。 駅から中心部までは11番~13番のバス に乗って向かいましょう。 主な観光名所は乗り降り自由なオープントップバスなどを活用 すると便利です。アレーナやジュリエッタの家などの主要スポットに入場でき、駅と旧市街などを結ぶバスでも利用できる ヴェローナカード【verona card】 もおすすめ です。24時間券は18ユーロほど(約2,160円)、48時間券は22ユーロほど(約2,650円)です。
・タクシー
エルベ広場など、 主要観光スポットには「TAXI」と書かれた看板が立つタクシー乗り場 があります。2017年ごろから導入された統一料金システムによると、昼間の利用で駅から中心部まではおおよそ10ユーロほど(約1,200円)です。電話予約の場合は約2ユーロ(約240円)、スーツケースなどの大きい荷物がある場合は約1ユーロ(約120円)加算されます。
治安
国内でも治安がいい地域 とされていて、 昼は観光客でにぎわい、夜になると地元の人が増える傾向 にあります。スリや置き引きなども他の都市と比べて少ないといわれていますが、 観光地は他の都市と同様に荷物の管理 などに気をつけましょう。
天気、気温
ヴェローナは暖温帯の気候で、 夏場は東京よりも比較的涼しく、冬は日照時間が短い のが特徴です。おおよそ4月から9月まで暖かく、平均の最高気温は25℃ほど。年間でもっとも暑い日が多い8月は、最高気温が30℃近くまで上がります。11月から2月までが寒い時期で、平均の最高気温は10℃前後が目安となるでしょう。1月がもっとも寒く、最低気温が-1℃まで下がる日もあります。
名物
・サッカー
エラス・ヴェローナとキエーヴォ・ヴェローナという2つのサッカークラブが有名 なヴェローナ。専門の通販サイトで売られるユニフォームなども人気です。2020年4月時点は、両方のクラブメンバーの中に日本人選手はいません。
2019-2020シーズンのユベントスvsエラス・ヴェローナの試合は特に注目を集め、2019年9月はクリスティアーノ・ロナウドが所属するユベントスが勝ち、2020年2月の試合ではヴェローナが逆転勝利。放送された試合の動画視聴も盛り上がりを見せました。エラス・ヴェローナの現在の監督はイヴァン・ユリッチ氏となっています。
・ワイン
ヴェローナの周りにはワインの産地が点在し、 毎年4月にはヴィニタリー【VINITALY】という名称のワイン祭り(ワイン展)も開催 されます。主な産地として挙げられるのは、 赤ワインが有名なヴァルポリチェッラやバルドリーノ、白ワインが人気のソアヴェ、ルガーナ、クストーザなど 5つのエリア。旧市街にも、老舗のワインショップや高級ワイン「アマローネ」を使用したリゾットが食べられるバルなどがあります。ヴェローナ市内から20分ほど進んだ近郊にはぶどう畑が広がり、穏やかな自然を感じることができます。
・ジュリエッタヴェローナ【GIULIETTAVERONA】
ヴェローナで誕生したレディースファッションの小物ブランド で、ハンドバッグや財布などのレザー製品、アクセサリーや時計などのアイテムを販売。カラフルで上品なデザインが好評で、 「ジュリエッタの家」にあるバラの飾り窓をブランドモチーフ としています。
観光に適した日数
1日あれば主要スポットを回ることができます。ベネチアやミラノ滞在の寄り道で訪れるのもおすすめです。 ワイナリー巡りや野外オペラ、食事など、ゆったりと過ごしたい人は1日半~2日 あるとよいでしょう。
ヴェローナのおすすめ観光スポット
野外オペラが開催される闘技場や街を一望できる絶景スポット、教会建築など、知れば知るほど魅力あふれるヴェローナ。近郊の別荘地なども含めて、見どころを探っていきましょう。
アレーナ・ディ・ヴェローナ【Arena di Verona】
街のシンボルとなっている円形闘技場 で、1世紀に建てられました。長さ152m、高さ30mほど、席数約1万8,000人分という圧倒的なスケールを誇ります。 毎年夏に行なわれる野外オペラはヴェローナの名物 です。
サンタナスターシア教会
旧市街の シニョーリ広場から歩いて5分圏内の場所にあるゴシック様式の教会 。ヴェローナで一番大きな教会といわれ、 内部にはピサネッロが描いた有名なフレスコ画 も飾られています。主祭壇や天井の緻密な装飾、赤白黒の3色の大理石を使ったモザイク床も必見です。 白いファサードが美しいヴェローナ大聖堂(ドゥオーモ)も歩いて5分ほどの距離 にあるので、散策するのにもよいでしょう。
サン・ピエトロ城広場
ブラ広場から北東に向かい、ピエトラ橋を渡った先にある高台の広場 。お城は残っておらず、ヴェローナの街やアディジェ川の景色を一望できる絶景スポットとして知られています。 高台は階段で登れますが、往復2ユーロほど(約240円)の料金で利用できるケーブルカーもおすすめ です。
サンゼーノ・マッジョーレ教会
イタリアを代表する ロマネスク様式の教会 で、ヴェローナの守護神とされている聖ゼーノを祀っています。 正面のバラ窓が最大の特徴 で、遠近法が反映された祭壇画はパドヴァ派の巨匠と呼ばれた画家マンテーニャの傑作です。中心地から少し離れたリソルジメント橋を渡った先にあり、 シニョーリ広場から歩くと30分弱かかるのでバスも活用 しましょう。
近郊の観光スポット
・ガルダ湖
イタリアで一番大きい湖 とされ、深みのあるエメラルドグリーンの色をしています。湖の周辺はヤシやオリーブ、レモンなどが茂っていて、温暖な気候の中で雄大な山の景色など自然を感じることができます。最寄り駅の「デセンツァーノ・デル・ガルダ=シルミオーネ」までは、 ヴェローナからバスで30分ほど です。 イタロやトレニタリアなどの高速列車であれば20分ほど で到着します。
・シルミオーネ
レトロな雰囲気を味わうことができる、 ガルダ湖の南に位置する別荘地 。ジェラート屋が多く、ブティックや個人経営のレストランが並びます。古代ローマ時代からの温泉保養地でもあり、中世のヴェローナを支配していた スカラ家の城塞が街のシンボル です。ヴェローナの駅から バス(プルマン)も運行していて、約1時間 で行くことができます。
ヴェローナの野外オペラの魅力
イタリアの夏の風物詩 となっている野外オペラ。中心部のブラ広場に位置する アレーナ・ディ・ヴェローナで開催 されています。
時期
6月下旬から8月にかけて行なわれ、『椿姫』や『カルメン』、『アイーダ』などオペラの名作を鑑賞 することができます。夜の9時前後に上演されることがほとんどで、夏の夜空の下で壮大な舞台セットや美しく力強い歌声、オーケストラの演奏を堪能しましょう。演目や営業時間の詳細は公式サイトでチェックできます。
チケット予約
おおよそ 7種類の席があり、もっとも安価な階段の自由席は20ユーロ(約2,400円)前後が目安 となります。もっとも高価なゴールド席は200ユーロほど(約24,000円)です。公式サイトや現地オプショナルツアーで事前に購入するのがよいでしょう。 上演中は英語の字幕サービスも あります。
服装
野外劇場なので、気温や天気に大きく左右されます。 昼間の気温に惑わされず、羽織りやすい上着を持参 するようにしましょう。 階段席は特に冷えやすいので、シートなどの敷物があると便利 です。また、小型のペンライトやオペラグラスがあると、よりオペラを楽しめますよ。
ヴェローナのおすすめホテル
デュ・トッリ・ホテル・バグリオーニ【Due Torri Hotel】
サンタナスターシア教会の脇に位置する老舗の5つ星ホテル 。リバティ様式を取り入れたエレガントな内装が魅力で、ロビーや客室のインテリアも豪華です。レストランが屋上にあり、街を見渡すことができます。
ソーレ・ホテル・ヴェローナ【Sole Hotel Verona】
ポルタヌオーヴァ駅近くの便利な立地 のホテルで、徒歩5分ほどでアクセスできます。 ヴィッラフランカ空港は車で約15分 の距離にあり、駅前でありながら値段がリーズナブルなのも嬉しいポイント。清潔感のある客室、朝食も好評です。
ヴェローナのおすすめレストラン
マッフェイ【Ristorante Maffei】
老舗の高級レストランで、エルベ広場やジュリエッタの家から徒歩3分前後 、観光の拠点となる旧市街の中心部にあります。地下にワインセラーを構え、タリアテッレやリゾットなど幅広くイタリア料理を味わえます。ランチだけでなくディナーも営業しています。
カーサ・ペルベッリーニ【Casa Perbellini】
ミシュランで星を獲得した、 オープンキッチンのパフォーマンスも有名 なレストラン。シェフのジャンカルロ・ペルベッリーニ氏はヴェローナのお菓子職人の家に生まれ、イタリアンメニューを紹介する本も出しています。 鮮やかな色合いと斬新な組み合わせが楽しめる創作料理 で、魚料理やパスタ、自家製のパンなどが味わえるコースが人気です。
ペッシェリア・イ・マセニーニ【Pescheria I Masenini】
旧市街の人気スポットである ジュリエッタの家、ロミオの家から徒歩3分ほど の場所にあるレストラン。前菜からメインまで、 絶品のシーフード料理 を堪能できます。時期によってメニューは異なりますが、マグロのタルタルや車エビのパスタなどを楽しめます。
現地オプショナルツアーでヴェローナ観光を堪能!
イタリアの主要都市に加え、ロンドンやウィーンまでは飛行機で、ドイツのミュンヘンには列車で行くことができる北イタリアの地方都市ヴェローナ。野外オペラやさまざまな様式の教会、『ロミオとジュリエット』のゆかりの地など、見どころがたくさんあります。現地オプショナルツアーなら主要スポットを効率よく観光でき、日本語対応も充実。ベルトラには列車のチケットがつく日帰りツアーもあるので、ぜひチェックしてみてください。
※1ユーロ=約120.36円(2020年2月4日時点)
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。
やってみよっか?