【ウズベキスタン】東洋と西洋が織り混ざる、世界遺産の街へ
中央アジアに位置し、シルクロードの東西交易の中心地としてキャラバンが多く行き交ったウズベキスタン。
東洋と西洋、イスラムの文化が混ざり合い、壮麗なイスラム建築と美しき青の世界が広がります。
この記事ではおすすめの観光地と観光ポイントを分かりやすくまとめました。
- ウズベキスタン共和国
- 20,000円超
- 事前準備(難度) ■■■
- 経験(難度) ■■■ 難易度の目安
【世界遺産の街】ブハラ、ヒヴァ、サマルカンド
ブハラ
イスラム世界の文化的中心地として繁栄していた、古都ブハラ。
13世紀にチンギス・ハーン率いるモンゴル軍の侵攻によってブハラは徹底的に破壊されますが、破壊を免れた建築物も残っています。
イスラム教とゾロアスター教2つの特徴が現れている現存する中央アジアのイスラム建築で一番古いとされる イスマーイール・サーマーニ廟 や12世紀建造の高さ46mの カラーン・ミナレット も破壊を逃れた見どころです。
16世紀にはブハラ・ハン国の首都として再び繁栄し、街は マドラサ と呼ばれる神学校が200以上も作られ、各地からイスラム教徒が巡礼や修学のため訪れるようになり、「聖なるブハラ」と呼ばれるようになりました。また、巨大なカラーン・モスクも再建され、およそ1万人以上もの人々が同時に礼拝できるほどの規模を誇っています。
タキバザール では今もなお当時の面影が残っています。色々な雑貨からお土産物まで売られており、散策が楽しいバザールです。
ヒヴァ
かつてはシルクロードの砂漠のオアシス都市として古くから街があったと言われているヒヴァ。 ウズベキスタン国内で初めてユネスコの世界遺産に登録 された街では美しい迷宮のような旧市街の散策が楽しめます。
ヒヴァの街は外敵を防ぐため、外壁と内壁の二重の城壁で守られており、内側の城壁に囲まれた旧市街 イチャン・カラ には17、18世紀の建造物が保存されています。
また、全長2200mの城壁の中には、20のモスクや20のマドラサ(神学校)、6基のミナレットが残されています。
ひと際目を引くのは、ヒヴァで一番高い50.5mのミナレットの イスラム・ホジャ・ミナレット です。
当初はとても高い塔を建てる予定が途中で計画が止まってしまったため、短い塔という意味を持つ、青色の模様が美しい カルタミノル 。
多くのイスラム建造物のほか、 タシュ・ハウリ宮殿、パフラヴァン・マフムード廟、ジュマ・モスク などの見どころがあります。
イスラム・ホジャ・ミナレットの展望台からはヒヴァの街を見渡せるので、おすすめスポットです。
街中では、木工細工の工房や絨毯工房など、ヒヴァならではの手工芸を見学することもできます。
サマルカンド
シルクロードの中継地として、ヨーロッパとアジアの東西を結ぶ貿易の交差路として知られていたサマルカンドですが、現在では世界中からの観光客が集まる人気の旅行先となっています。
「 サマルカンドブルー 」と呼ばれる青いタイルが美しく印象的で、建造物のいたるところに青色が使用されているため、サマルカンドは別名「青の都」とも呼ばれています。
「砂地」という意味の レギスタン広場 。古代、この中央広場は砂で覆われていたことから名付けられましたが、広場の三方には大規模なマドラサが建てられ、サマルカンドと言えば、レギスタン広場と言うほど社会の生活の中心となった場所です。
ムハンマド・スルタンのために建設された美しい グーリ・アミール廟 、巨大な ビビハニム・モスク や、 シャーズィンダ廟群 などの青い色の美しい建造物や細やかなタイル装飾が魅力の建造物が多くあります。
サマルカンドで一番大きなバザール「シヨブバザール」はビビハニム・モスクに隣接し観光客人も人気でいつも賑わっています。
【中央アジア最大の都市】タシケント
ウズベキスタンの首都で、中央アジア最大の都市。
旧市街と新市街に大きく分かれ、旧市街にはイスラム教のメドレセや大きなバザールもありつつも、近代化が進み、高層ビルが立ち並び、中央アジアで最初に地下鉄が開通した都市でもあります。
16世紀に建てられてた神学校とモスク、 バラク・ハン・メドレセ&ハズラティ・イマム・モスク 。モスクの南西にあるメドレセには世界最古のコーランが展示されています。
タシケントの一番大きなバザール、 チョルス―バザール ではお土産は何でも揃うと言っていいほど、色々なものが売られています。
ウズベキスタン観光ポイント
ウズベキスタン各地にある「メドレセ」とは?
メドレセとは、イスラム教の指導者、学者であるウラマーを養成するための神学校 で、モスクに附属して建設されています。学生は原則として寄宿舎に住み、モスクが教室代わりとして使用されていたようです。
上記の写真は ウルグベク・メドレセ。 現存する中央アジアで最古の神学校です。メドレセの扉にはウルグベクの格言「向学心こそ、ムスリムになくてはならぬもの」、「信仰する人には、いつでも神の祝福の扉が開かれている」と彫られています。
現在では美術館、ホテルとして使用されていたり、お土産物屋やレストランとしても活用されている所もあります。
モザイク装飾・美しいタイルが見どころのひとつ
ウズベキスタンの建造物には見事なタイル装飾が施されています。色鮮やかな美しいモザイク装飾など、思わず見入ってしまうような様々なデザインがありますので、じっくりと観察してみるのも面白いです。
ウズベキスタンの食事とお土産
アジアと西洋の食が程よくマッチした感じで、食事は日本人の口に合いやすいのが特徴です。羊肉を使った料理や煮込み料理、BBQなど様々な食事が味わえます。
主食のパンは焼きたてが抜群に美味しいです。大きな丸いナンのような形をしており、窯の内側の側面に張り付けて焼いていくのが特徴です。
ブハラ名物 手作りハサミ はコウノトリのデザインで切れ味も良く、お土産に人気の品です。
ウズベキスタンの伝統的な生地 「 アドラス 」や鮮やかな刺繍が施された布「 スザニ 」もおすすめです。伝統的な柄が施されており、スカーフやテーブルクロスなどは日常でも使いやすいと思います。
また、 バザール ではウズベキスタンらしい模様が描かれた陶器も売られており、小皿などの手軽なものから揃うのでおすすめです。ナッツやドライフルーツなども美味しいのでお土産にいかがでしょうか。
【遊牧民の生活体験】
ウズベキスタン、ナヴォイ州にある ヌラタ では、「ユルタ」と呼ばれる移動式住居で暮らす人々がいます。
木材やラクダの毛から作られるユルタの中には遊牧民が作る絨毯が敷かれ、生活の足ともなるラクダを飼い、かつての中央アジアの遊牧民の生活を垣間見ることができます。
興味のある方はヌラタでの宿泊体験もおすすめです。遊牧民の生活を体験しながら満点の星空観賞を楽しめることで人気です。
中央アジアの魅惑の国、ウズベキスタンへ
ウズベキスタンには美しい街並みのほか、古代から栄えた歴史を感じられる街の雰囲気が色濃く残っています。
治安も比較的よく、親日的な人々と人懐っこい子供たちが多いのが印象的です。
東アジアとは全く雰囲気が異なる中央アジアまで足を運んでみてはいかがでしょうか。
やってみよっか?