【社会人の海外留学 Vol.2】留学先の選び方│自分に合った学校の選択・手配方法について
本記事は、会社を辞めて数年の長期留学というよりも、長期休暇や休職期間を利用した留学を想定しているので、旅行の延長線のような気分で気軽に読んでいただきたいです。
30歳からの海外短期留学では、社会人としてある程度の経験を積んだ人だからこそできる、充実した留学生活が期待できます。例えば、Vol.1でお伝えの通り、留学にはさまざまな目的がありますが、30歳からの留学では、以下のようなメリットがあります。
1. 仕事や家庭の経験を活かして、より深い学びを得ることができる
2. 異文化理解力を高め、グローバル人材として活躍できる
3. 帰国後のキャリアアップやスキルアップのチャンスになる
今回は、海外留学へ興味を持った方々更なる一歩を進んでいただくために、留学先やプログラムの選び方についてお伝えします。
Vol.1をまだ読んでいない方は こちら から↓
留学先の選び方
世界には200カ国近くあるように、留学先の選択肢は多岐に渡ります。イメージが沸かないという方は、目的別に行き先を考えてみるとよいでしょう。ここでは、 語学習得、異文化体験、スキルアップの3つの目的 に分けて、おすすめの留学先を紹介していきます。
語学習得
語学習得を目的とする場合、まず考えるべきことはどの言語を学びたいかです。英語力をアップしたいのであれば英語圏の国が最適ですが、 それ以外の言語 も学ぶことができる国はたくさんあります!例えば、以下のような国が挙げられます。
- 英語圏であれば、留学先として定番の アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド 、最近では マルタ などが人気です。これらの国では、ネイティブ話者たちの様々なアクセントや方言に触れることができます。また、多文化社会であるため、様々な文化に触れられる機会が多いです。
- 中国や韓国、台湾、フィリピンのセブ島 など、アジア圏でも英語を学べる学校が増えています。さらに、これらの国では、英語と現地の言語の両方を学ぶことができます。また、物価が安いため費用を抑えることができます。
- フランス、スペイン、イタリア など、ヨーロッパの国では、ロマンス語を学ぶことができ、さらに魅力的な歴史や芸術に触れることができます。また、ヨーロッパ内の移動が容易であるため、他の国にも観光のために気軽に足を伸ばすことができます。
30代からの海外短期留学を経験した人の体験談をインターネットから引用すると、以下のようなものがあります。
異文化体験
異文化体験を目的とする場合、自分の興味や好みに合った国を選ぶとよいでしょう。例えば、以下のような国が挙げられます。
- オーストラリアやニュージーランド は、治安が良く、英語圏で比較的物価が安いため、初めての海外留学にもおすすめです。これらの国では、自然や動物に触れることができ、先住民の文化や歴史も学ぶことができます。
- ヨーロッパや中南米 など、さまざまな文化を体験したい人には、これらの地域もおすすめです。これらの地域では、食べ物や音楽・ダンスなど、豊かな文化に触れることができます。また、宗教や政治、社会問題など、深いテーマにも触れることができるでしょう。
異文化体験を目的として、海外でボランティアアクティビティに参加した人の体験談を紹介すると、以下のようなものがあります。
スキルアップ
スキルアップに挑戦したい場合、自分のキャリアや将来の計画に合ったコースを選ぶとよいでしょう。例えば、以下のようなコースが挙げられます。
ビジネス英語やTOEIC対策 など、自分のスキルアップに必要なコースが充実している学校を選ぶとよいでしょう。具体例として、以下のような学校が挙げられます。
- ELS Language Centers は、世界各国にある語学学校で、ビジネス英語やTOEIC対策など、様々なコースを提供しています。また、大学進学や就職のサポートも行っています。
- EC English Language Centres は、英語圏の国にある語学学校で、ビジネス英語やTOEIC対策など、様々なコースを提供しています。また、インターンシップやボランティアの機会も提供しているようです。
専門的なスキルを身につけたい場合は、 専門学校や大学の短期留学プログラム も検討できます。
- イギリス、オーストラリア、ニュージーランド は、大学院を1年で修了することができます。イギリスはオックスフォード大学に代表されるように、教育水準が高いため、コースの選択肢が豊富です。専門知識とともに英語力を合わせて身に着けることができ、日本に帰国後の転職活動で有利になるでしょう。
- シンガポール は、アジアのビジネスハブとして知られており、ITや金融などの分野で高いレベルの教育を受けることができます。例えば、 Nanyang Technological University や Singapore Management University などの大学では、 短期留学プログラム を提供しています。シンガポールでなくとも、前述のイギリスにも半年ほどで専門的な知識を習得できる ショートコース が存在します。
- カナダ も、イギリスと同様、教育水準が高く、多様な文化や自然に触れることができる国です。例えば、 Vancouver Film School や Capilano University などの専門学校では、映画やアニメーションなどの分野で 短期留学プログラム を提供しています。
専門知識の習得を目的として、海外留学をした人の体験談を紹介すると、以下のようなものがあります。
予算について
この項を読んでいただければ、概算ですが留学先で費用がどれくらいかかるのか、イメージを持っていただけます。これらの数字はあくまで目安であり、 留学先の国や都市、学校やプログラム、滞在スタイルや時期 などによって、実際の金額は大きく異なる可能性があることをご留意ください。また、 為替レートの変動 にも注意が必要です。
費用の概算
1週間、2週間の留学の場合
アジア圏であれば、10万円~35万円程度
- 学費:10万円~20万円
- 滞在費:4万円~12万円
- 生活費:3万円~5万円
- 航空券代:6万円~10万円
北米やヨーロッパなど物価の高い地域では、30万円~100万円程度
- 学費:13万円~35万円
- 滞在費:10万円~23万円
- 生活費:5万円~20万円
- 航空券代:10万円~25万円
3ヶ月の留学の場合
アジア圏であれば、60万円~150万円 程度
- 学費:25万円~50万円
- 滞在費:12万円~36万円
- 生活費:9万円~15万円
- 航空券代:6万円~10万円
北米やヨーロッパなど物価の高い地域では、150万円~300万円程度
- 学費:35万円~90万
- 滞在費:30万円~69万円
- 生活費:15万円~60万円
- 航空券代:10万円~25万円
6ヶ月の留学の場合
アジア圏であれば、110万円~220万円 程度
- 学費:50万円~110万円
- 滞在費:24万円~72万円
- 生活費:18万円~30万円
- 航空券代:6万円~10万円
北米やヨーロッパなど物価の高い地域では、300万円~600万円 程度
- 学費:55万円~175万円
- 滞在費:60万円~138万円
- 生活費:30万円~120万円
- 航空券代:10万円~25万円
1年の留学の場合
アジア圏であれば、200万円~400万円 程度
- 学費:100万円~220万円
- 滞在費:48万円~144万円
- 生活費:36万円~60万円
- 航空券代:6万円~10万円
北米やヨーロッパなど物価の高い地域では、600万円~1,200万円 程度
- 学費:90万円~350万円
- 滞在費:120万円~276万円
- 生活費:60万円~240万円
- 航空券代:10万円~25万円
もっと詳しい情報が必要な場合は、各社の留学見積シミュレーションサービスや留学カウンセリングサービスを利用するとよいでしょう。
費用を抑える方法
物価の安い国や地方都市を選ぶ
前項で解説の通り、フィリピンなどの アジア圏 は欧米と比較すると費用が安く抑えられます。また、イギリスなど欧米の地域でも、エディンバラやリーズなどの 地方都市 はロンドンに比べ生活費が安いとされており、生活費を抑えることができます。
シーズンオフの時期を利用する
GWやお盆を避けた オフシーズン に留学する場合、授業料や宿泊費などが割引になるというメリットがあります。
割引・早割航空チケットを利用する
半年前に航空券を予約すると、直前に予約した場合の半額程度で利用できます。また、LCCなどの格安航空券の利用によってもお金を節約することができます。
語学学校の宿泊施設を利用しない
公式の宿泊施設は利便線が高い分、価格が割高です。一方で、 ホームステイやシェアハウス を利用することで、宿泊費用を抑えることができます。
自炊をする
日本でも同様だと思いますが、特に欧米の外食費用は高いため (ロンドンではラーメン1杯が15ポンド、約2,700円。2023年12月現在の1ポンド=180円で計算) 、自炊をすることは節約にとってとても重要です。
現地でアルバイトをし、お金を稼ぐ
日常的な生活費に余裕を持たせるため、また将来の貯蓄のために アルバイト は有効です。 現在の円安 を考えると、例えば最低賃金水準の高いオーストラリアではカフェなどの簡単なアルバイトでも結構な金額を稼ぐことができます。
※1オーストラリア・ドル=95円(2023年12月)で計算。
奨学金を利用する
30歳以上が利用できる奨学金制度については、以下のようなものがあります。
- トビタテ! 留学JAPAN :国が主導する留学支援プログラムで、高校生から社会人までが対象。年齢制限なし。給付型の奨学金として、最大で月額25万円が支給されます。留学先や期間は自由に選べますが、選考は厳しいため、事前の準備が必要です。
- 海外留学支援制度(大学院学位取得型) :日本学生支援機構が実施する制度で、大学院の学位を取得するために海外に留学する人が対象。年齢制限なし。給付型の奨学金として、最大で月額20万円が支給されます。留学先の条件として、日本と協定を結んでいる大学に限られます。
- ロータリー財団奨学金 :ロータリー財団が実施する制度で、平和と国際理解の促進に貢献することを目的とした海外留学をする人が対象。年齢制限なし。給付型の奨学金として、最大で1年間につき300万円が支給されます。留学先は、ロータリークラブがある国に限られます。
- 社会人向けの留学奨学金 :公益団体や民間企業が実施している奨学金で、社会人が対象。年齢制限・留学先・期間は、制度によって異なります。給付型の奨学金として、最大で月額30万円が支給されます。
以上が、30歳以上が利用できる奨学金制度の一部です。もっと詳しい情報が必要な場合は、それぞれのウェブサイトを参照していただきたいです。
学校の探し方
留学する学校の探し方は大きく分けて、留学エージェントに相談する方法と、直接学校とやり取りする 2つの方法 があります。
留学エージェント
留学エージェントは、留学先の選定や学校の予約、ビザの取得など、留学に関するさまざまな手続きを代行してくれる専門の機関のことを指します。支社が日本国内にある場合と、留学先の国にある場合があります。
留学エージェントのメリット
留学エージェントを利用することで、手続きを代行してもらえて 安心感を得られます 。留学エージェントでは、留学先の国や学校に精通したカウンセラーが、オンラインや対面での面談を通じてあなたの目的や希望に合った個別のプランを提案してくれます。また、カウンセラーたちは学校との交渉や契約、ビザの申請などの面倒な入学手続きを代わりに行ってくれるので、忙しい社会人や留学初心者にとっては 時間の節約 となるでしょう。さらに、留学先の国に支社がある場合もあり、渡航後に 現地でのサポート も受けられてとても快適です。
留学エージェントのデメリット
留学エージェントのデメリットは、 手数料がかかる ことです。最初の1回の留学相談やIELTSの体験テストだけであれば無料というところが多いですが、実際に「留学する」と決めたあとはエージェントと契約を結ぶこととなります。契約に係る手数料は、学校の授業料や滞在費などに上乗せされることが多く、エージェントを利用しない場合と比べ、留学費用は必然的に高くなります。手数料の金額はエージェントやプランによって異なりますが、一般的には、 10万円~30万円程度 が目安です。
直接学校とやり取りする
一方で、留学生自身が学校と直接やり取りをすることができます。この方法では、学校探しから手続きまですべて自力で行う方法です。
メリット
直接学校とやり取りすることで、費用やカリキュラムなどを自分の好きなように カスタマイズできる というメリットがあります。留学エージェントを介さないことで 手数料を節約 でき、さらに学校の雰囲気やスタッフ・講師の対応などを 直接確かめる ことができます。
デメリット
直接学校とやり取りするデメリットは、自分で煩雑な手続きをしなければならないことです。留学先の国や学校によっては、職員がローカルな言語しか使うことができず、日本語や英語での対応が難しい場合があります。また、学校の探し方や申し込み方法、ビザの申請方法などを自分で調べる必要があり、これらの手続きは、 時間がかかるだけでなく、ミスやトラブルの原因 になる可能性があるので細心の注意が必要です。
自分に合った留学先やプランを吟味しよう!
30歳からの海外短期留学は、人生の新たな可能性を広げてくれるチャンスです。まとめとして、自分の目的や予算に合った留学先や学校を選び、充実した留学生活を送りましょう!
Vol.1をまだ読んでいない方はこちらから↓
出典・参考
やってみよっか?