銭湯女子が教える!~昭和モダンなハイカラ銭湯~
東京は寺院仏閣のような宮造りの銭湯が多いのですが、これは東京の銭湯の特徴で首都圏以外の地方ではほとんど宮造りの銭湯は見られません。
今回は東京の銭湯の特徴を説明し、昭和モダンな銭湯を紹介したいと思います。なお、以下で紹介する東京都の銭湯の料金は一律で470円で、追加で必要なサウナ料金のみ明記しています。
宮造りの銭湯は東京発祥!
東京に 宮造りの銭湯が できたのは、 大正12年に関東大震災によって多くの建物がなくなった後 です。前回の戦後の東京オリンピックの頃に東京で宮大工の技術を持つ大工さんによって作られました。
宮造りの銭湯は正面玄関の上に 唐破風(からはふ) がつけられていて、屋根の瓦も一般住宅とは違うものが使用されています。
脱衣所はかなり天井が高く、寺社建築で用いられる格天井で重工な造りです。
浴室も同じく天井が高く、天井から10メートル近くある側面に湯抜き窓がついているため家では味わえない開放感があります。
タイル絵とモザイク絵
銭湯の壁絵と言えば富士山のペンキ絵を想像する方が多いと思いますが、 タイル絵やモザイク絵 の銭湯もたくさんあり、タイル絵がたくさんあるのも東京の銭湯の見どころの1つです。
タイル絵はタイルに絵が描いてあるのですが縁起物の絵柄が多く、ラグジュアリーな空間を演出してくれます。現在銭湯にあるタイル絵の多くは昭和30年代までに作られたものだそうです。
また、絵やタイルではなくモザイクタイルでモザイク絵が描かれている銭湯もあります。モザイク絵はヨーロッパの風景など西洋風の絵が描かれていることが多く、 昭和40年代までに造られたもの が多いです。
このような宮造りとは逆に、洋風な銭湯は大正末期から昭和初期にかけて造られていました。
宮造りなのに昭和モダンなクラシック銭湯!東京浴場(品川区)
宮造りで銭湯の周りや男湯と女湯の間に庭園がある銭湯です。遠目で見るとしっかりと煙突もあります。
庭園には池があり、鯉も泳いでいる、まさに昔ながらの銭湯です。
鯉は縁起の良い出世魚とされていため、 「お客さん来い(鯉)」 に掛けて鯉を飼う銭湯経営者が多かったそうです。
また、この銭湯で珍しいのは男湯と女湯の間も庭園があり、窓越しに庭園を見ながら入浴できるところが魅力です。
外観も「東京浴場」の屋号が電球で光っているのが珍しいですが、中に入るとフロントがステンドガラスになっていて、とても クラシックな雰囲気 が漂います。また、浴槽のタイルも無地ではなくモダンな絵柄のタイルで素敵です。
設備が少し古いですが、まさに 「ハイカラ」 という言葉がピッタリの銭湯です。
サウナと水風呂はありませんが、昔ながらの宮造りの銭湯も楽しめ、さらに昭和モダンでクラシックな雰囲気も楽しめる銭湯です。
東京浴場
- 住所 品川区大井2-22-16
- 電話 03-3771-4959
- アクセス 京浜東北線 大井町駅徒歩7分
- 休日 月曜 ※12月は不定休
- 営業時間 15:00-23:00
洋風のモダンなモザイク絵が素敵な森林浴のある銭湯!三の輪湯(新宿区)
以前、 テレビ番組の「アメトーーク」の銭湯大好き芸人でも紹介されていたモザイク絵 が素敵な、天井が高くて開放感があり、レトロながらも清潔感のある綺麗な銭湯です。
浴室の壁絵は女湯はローマ宮廷風で鹿と女神、男湯は庭園風景のモザイクアートが描かれています。
ここの銭湯は 「森林浴」 というお風呂があり、湯船に浸かりながらスチームサウナを浴びられ、さらに昭和歌謡が流れてリラックスできます。
森林浴は追加料金なしの入浴料だけで入れますが、有料でドライサウナもあり、サウナは+320円でバスタオルとフェイスタオル付きなので手ぶらで行けるのも魅力です。
また、ドライサウナの中も昭和歌謡が流れています。
昭和モダンな洋風なモザイク絵を楽しみつつ、昭和歌謡の流れるサウナや7種類のお風呂と水風呂を楽しめる銭湯でおすすめですよ。
三の輪湯
- 住所 新宿区上落合3-31-2
- 電話 03-3368-2661
- アクセス 西武新宿線 中井駅徒歩3分
- 休日 月曜
- 営業時間 15:30-25:00
銭湯で昭和にタイムスリップしよう!
以上が昭和モダンな銭湯でした。今回紹介した2つ以外にも昭和モダンな銭湯はあるので、ぜひ行って 昭和にトリップした気分 を味わってください。
出典・参考
- 東京銭湯マップ
- 品川区公衆浴場商業協同組合
- 銭湯検定公式テキスト① 一般社団法人日本銭湯文化協会
やってみよっか?