【アウトドアの大敵】かゆくてイヤ~な虫刺され、その対策を徹底リサーチ!
アウトドアの大敵、虫刺され。せっかくの楽しい時間もかゆみ一つで台無しになってしまうこともありますよね。
何の気兼ねもなくアウトドアを100%楽しみたい!
そんなあなたへ、刺されたらかゆい虫たちに焦点を絞って、その特徴と対策を徹底リサーチしてみました!
あなたをかゆみ地獄へといざなう…要注意虫3匹
アウトドアには様々な昆虫がいますが、 「かゆみ」という点で特に気を付けるべき3匹 がいます。
ヤブ蚊
日本にいる蚊の種類はおよそ 100種類 とも言われていますが、アウトドアで特に気を付けたいのは ヤブ蚊 。家で寝ているときによく耳元で「プ~ン」と飛んでいる蚊(アカイエカ)とは異なります。ヤブ蚊にもいろいろありますが、代表的なのは ヒトスジシマカ です。時に 感染症の媒体 になる危険性もあります。
- 活動時期: 4~11月頃
- 活動時間帯: 昼~夕方
- 大きさ:約4.5mm
- 分布場所:本州~沖縄
- よくいる場所: じめじめした場所、風通しの悪い場所(笹薮など)
- 吸血方法: 針(口)を刺して毛細血管から吸血する
- 刺されたらどうなる:日本の蚊の中で最も かゆみが強い 。
- 応急処置: 患部を洗い、冷やす
- その後の処置:強いかゆみ・患部の赤みや腫れがある場合はステロイド配合のかゆみ止め軟膏を塗る。炎症が数日続くときは皮膚科受診をしてください。
ブヨ(ブユ・ブト)
蚊よりもサイズが小さく、 刺されていることに気づきにくいブヨ 。ブヨのせいで アウトドア計画がおじゃんになる ことも。かく言う筆者も、長野県の上高地でキャンプをしていた時、顔を2か所ブヨに刺され翌日の登山途中に顔が腫れ上がり片目がふさがりやむなく撤退し病院で点滴を受けたことがあります…。 まさにアウトドアの大敵!
- 活動時期: 3~10月頃(6~9月活発化)
- 活動時間帯: 朝、夕方
- 大きさ:1~5mmで丸みのある体
- 分布場所:日本全国
- よくいる場所: 山間や高原の渓流(綺麗な水場)
- 吸血方法: ノコギリ状の口器で皮膚を噛みちぎり、流れた血を吸う
- 吸血時の特徴: 羽音を立てずに人間に近づいて来る、刺されたことに気づきにくい、服の繊維の間からも刺す、集団行動をするため1度に数か所刺されることも多い
- 刺されたらどうなる:患部からの少量の 出血 、 刺されてから半日以降に発生する強いかゆみの継続 、 腫れ
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応急処置: ポイズンリムーバーでブヨの唾液成分の毒を吸いだし、患部を水で洗い、温める (毒を中和し、しこりを柔らかくするため)
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その後の処置:腫れが強いときは冷やす。ステロイド配合のかゆみ止め軟膏を塗る。炎症がひどい場合は皮膚科受診をしてください。
アブ
蜂に似た風貌 のアブ。蜂との簡単な見分け方は 目 です。アブは ハエのように大きな目 をしています。 体も大きくブンブンと大きい羽音を立てる ため、近づいてくるだけで恐怖を感じます。
アブは大きく分けて3種類おり、 花の蜜を吸うアブ 、 アブラムシなどを餌とするアブ 、そして 吸血するアブ がいます。当然 危険なのは吸血アブ 。家畜をターゲットにするアブもいますが、 人間の血を好むアブ もいます。
- 活動時期: 4~10月頃(6~9月活発化)
- 活動時間帯: 日中
- 大きさ:8~14mm
- 分布場所:日本全国
- よくいる場所: 渓流や河原など流れのある水辺
- 血の吸い方: 鋭い口器で人の肌を噛み切り、流れた血を吸う
- 吸血時の特徴:ブヨと違いチクッとした痛みがあるため刺されたことにすぐ気づく
- 刺されたらどうなる: 激しい痛み、患部からの流血、強いかゆみ、腫れ
- 応急処置: 患部を水でよく洗い流し止血する
- その後の処置:患部を冷やし、ステロイド配合のかゆみ止め軟膏を塗る。炎症がひどい場合は皮膚科受診をしてください。
ちなみに3匹とも産卵期のメスのみが吸血します。オスや産卵期以外のメスは花の蜜などが主食。メスは赤ちゃんに栄養を届けるため命がけで人に近寄って血を吸っているのです。母の想いは分かるけど…、やっぱりかゆい!
憎っくき3匹の共通点
なぜ人に寄ってくるのか
- 息 :人間が吐く二酸化炭素に反応します。
- 体温 :温度に敏感。体温のある動物・人間や、エンジンをかけている温度の高い車などを感知して集まってきます。
- 体臭 :人間の出す臭いにも敏感です。汗などから「乳酸」「脂肪酸」の臭いを感じ取ります。
呼吸をやめることはできないし、体温を無くすこともできません。また、汗をかくたびに汗拭きシートで体を拭き続けるのも現実的ではありません。つまり人間が彼らの縄張りに行けば、彼らはおのずと寄ってくるのです…。
苦手なもの
そんな彼らにも 苦手なもの があります!
それはズバリ、
- 明るい色の服 :黒などの暗い色に寄ってくる習性があるため
- ハッカの香り :特にアブとブヨが嫌う
- 虫よけスプレー :虫の習性を研究し尽くした方々が開発した最終兵器
です!
人間の防衛・服装編
肌を露出しない
肌を露出しなければ刺される部分も減ります。特に刺されたらダメージの大きいブヨやアブがいそうな場所に行くときは、 長袖長ズボン を心がけましょう。また、ブヨは服の上からも刺してきます。刺されやすいのはレギンスなどのピタッとしたタイプの服。ある程度ゆとりのある服装がおすすめです。
明るい色の服
白、黄色、ピンクなどの明るい色の服 を着ると、虫たちのアプローチを防ぐことができます。また、日本人は黒い髪の方が多いので、 明るい色の帽子 をかぶるとなお良いです。
ネットで顔を保護
手足を刺されるのも嫌ですが 、顔を刺されると一大事 です。 ネットで顔を保護し物理的に彼らをシャットアウト すればもう完璧!
ネットが帽子に付いているタイプ(収納可) と ネットのみ のものが販売されているので、自分の好みの方を選んでください。
【虫よけハット】
【好きな帽子にかぶせられるネットだけのタイプ】
人間の防衛・予防グッズ編
虫よけスプレー
人間の英知、 虫よけスプレー はアウトドアには欠かせません。虫よけスプレーの原理は、 人間の肌に薬剤を処理しておくことで、虫の感覚器官を麻痺させ吸血までに至らせないもの です。
大切なのは、 ヤブ蚊、ブヨ、アブに効果のある虫よけスプレー を使うこと!対象害虫を必ず確認しましょう。
また、虫よけスプレーは汗をかくと流れてしまいます。 こまめにスプレーをして防衛 しましょう。服の上からもかけると更に効果的。
蚊取り線香
防虫と言うと 蚊取り線香 を思い浮かべる方も多いと思います。ただ、普通の蚊取り線香では蚊しか退治できません。
アウトドアでおすすめなのは、林業の方も使っているという 「パワー森林香」 ! 燃焼時間は5~6時 と長く、そのパワーは名前の通り強力!BBQを楽しむ方は四方に置いて焚いておけばOK、山歩き等の移動をする方は専用ケースに入れて腰やザックに携帯すると良いでしょう。
ハッカ油スプレー
肌の弱い方 、また お子さんがいる方 は市販の虫よけスプレーを躊躇してしまうかもしれません。そんな時は ハッカ油スプレー がおすすめです。 天然のハッカオイルで手作り虫よけスプレー を作りましょう。意外と簡単に作れますよ♪
そのまま使えるスプレータイプも売られています。
人間の知恵・応急処置グッズ
入念に防衛していてもふとした拍子に刺されてしまうこともあります。そんな時に慌てないために、 最低限持って行くことをおすすめするのが以下の3点 です。
ポイズンリムーバー
ブヨ・アブにはポイズンリムーバーの使用が重要 。刺された直後の使用であれば有効です。
清潔な水
患部を洗い流すのには 清潔な水 が必要です。アウトドアの最中は近くに水場がない時もあります。また、水があっても清潔とは限りません。飲料用でお茶やスポーツドリンクを携帯する方も多いですが、 水があると飲料としても応急処置としても使える ので1本持っておくと便利ですよ。
ステロイド配合のかゆみ止め軟膏
ヤブ蚊やブヨ、アブに刺されると 強いかゆみや炎症などの症状 がでます。 ステロイド配合の薬が有効 です。ステロイド配合の強さによって「ストロング」「ミディアム」「ウィーク」とランク分けされているので、お子さんには「ウィーク」が良いでしょう。
さあ、快適にアウトドアライフを楽しもう!
虫との戦いは敵を知ることから始まります!敵を知り、その弱点を掴むことで勝利への道は開けます!自分に合った方法で、ぜひ楽しいアウトドアライフを満喫してください♪
やってみよっか?