【岡山】戦国武将に想いを馳せるスポット3選(岡山神社・岡山城・後楽園)
刀のふる里ともいえる岡山県へ行きました。岡山は刀の名産地で「備前刀」と呼ばれ、多くの武士に愛されていました。刀好きにはたまりません!
岡山の玄関口ともいえるJR「岡山駅」から少し離れたところにある岡山神社、その近くに日本三大庭園の岡山後楽園や近年リニューアルした岡山城があります。
この記事では、変わりゆく岡山の歴史を見届けてきた3か所を紹介します。
岡山神社
由緒
主祭神:倭迹迹日百襲姫命(やまとととびももそひめのみこと)
副祭神
- 日本武尊(やまとたけるのみこと)
- 吉備津彦命(きびつひこのみこと)
- 大山昨命(おおやまくいのみこと)
- 倉稻魂命(うかのみたまのみこと)
- 武安霊命(たけやすびのみこと/池田光政)
- 妹姫命(いもひめのみこと)
貞観2年(じょうがん/860年)に現在の岡山城本丸の地に創建し、 坂下(さかお)りの社 と呼ばれていました。
永禄年中(1558~1570年)に「岡山大明神」と社名を改め、宇喜多直家(うきた なおい/1529~1581)が岡山城を築く際に現在の地に移します。また、岡山城の守護神として社領を寄進。宇喜多秀家(ひでいえ/1572~1655/直家の息子)が本殿を、その後に小早川秀秋(こばやかわひであき/1582~1602)が拝殿等を造営。
江戸時代以降、池田氏が城主となり、城内の鎮守として篤く信仰しました。
万治年中(1658~1661)以降の社号は「酒折宮」(さかおりぐう)でしたが、明治15年(1882年)「岡山神社」に改名へ。昭和20年(1945年)6月29日の岡山大空襲よって随神門(ずいじんもん)ほか末社数社以外は焼失。
戦後以降に社殿、社務所などを造営し、復興を遂げます。
アクセス
- 住所:岡山県岡山市北区石関町 2-33
- 電話:086-222-7198
- メール:info@okayama-jinjya.or.jp
戦国武将ゆかりの岡山城
戦国武将宇喜多直家が勢力を拡大していく中で岡山を開府し、息子である秀家が現在の地に本拠地としました。豊臣秀吉の指導によって岡山城を築城し、慶長2年(1597年)に天守を完成。また、旭川の河道を利用して城の守備を整備し、堀の間に南北に長い城下町を築き上げます。現代に続く岡山の中心市街地の原型ができ上がったのです。
その後、小早川秀秋、池田氏により城と城下町は、さらに拡張し発展を遂げていきました。
天守
岡山城の天守は、外壁は黒塗りで覆われていたことから、別名が 烏城(うじょう) でした。烏とはカラスを意味します。発掘調査によって、城内の主要な建物の至る所に金箔瓦が用いられ、豊臣政権下の有力大名として威厳を誇示した城だったと言えます。
特徴として 天守の石垣や1階の平面が不等辺五角形になっている のは、土台になった地盤に合わせたからです。
明治以降も天守は保存されるも、戦災で焼失。戦後、昭和41年(1966年)には、天守が再建しました。
また、改修工事によって2022年にリニューアルオープンし、岡山城の歴史をわかりやく解説されています。
歴史専門家が注目する岡山城!
リニューアルに当たって、監修したのが岡山市出身の 歴史学者:磯田道史(いそだ みちふみ)氏 です。
国際日本文化研究センター教授で、専門分野は日本史学を研究されています。
また、映画「武士の家計簿」の原作である 『武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新』 の著者であり、テレビ、ラジオ、執筆など幅広く活躍。何度かテレビで見たことがありますね。
監修では、
- 「岡山ゆかりの歴史人物のドラマが感じられる展示」
- 「博物館レベルの新しい装置で本物の価値がある文化財を展示」
- 「誰しもが楽しめるユニバーサルな体験型の展示を導入」
引用: パンフレット「ようこそ岡山城へ」
地元出身が監修する博物館であって、展示への力の入り具合は本気度を感じました。
また、5階のプロジェクトションマッピングで城下町の変遷をたどる展示は、映像の変化によってわかりやすい解説で興味深かったです。
最上階からの岡山の街や後楽園を眺めることができ、絶景を楽しむことができます。
アクセス
- 住所:岡山県岡山市北区丸の内2丁目3-1
- 開館時間:9:00~17:30(イベント等で変更あり)
- 電話:086-225-2096
- 交通機関:路面電車「城下」から徒歩約10分/バス「県庁前」下車から徒歩約5分
日本を代表する岡山後楽園
岡山後楽園は、日本三名庭園の一つである大名庭園です。他に石川県金沢市の兼六園、茨城県水戸市の偕楽園があります。
岡山藩2代藩主 池田綱政(1638~1714)が政務の合間を過ごす場所として家臣の津田永忠(つだ ながただ)に命じて作らせました。貞享4年(1687年)に着工、元禄13年(1700年)に完成。最初は、藩主の居間延養亭や園内の建物の座敷から景色を楽しむという要素が特徴的でした。その後は、藩主の好みで改良を重ねていきました。
園内を歩きながら移り変わる景色を眺めることができる回遊式庭園です。
明治17年(1884年)、池田氏は名園保存を目的に岡山県に譲渡。昭和9年(1934年)水害、20年(1945年)戦災によって被害を受けるも、復旧によって今日にまで受け継がれています。
庭園のみどころ
唯心山
池田継政(1702~1776/岡山藩2代藩主綱政の四男)の時代に築かれました。高さ6mの築山で、山頂からは延養亭、芝生の広がりなど園内の景観を眺めることができます。
頂上からは、茶畑、沢の池などを眺めることができ、政務の忙しさを忘れて歴代の藩主は心や癒されていたのでしょう。のどかな田園風景に近い感じです。
庭園内に動物園がある
後楽園ではケージの中でタンチョウが飼育されています。日本庭園内で動物が飼育されていて少し驚きました。
タンチョウはツル目ツル科の国指定特別天然記念物。絶滅危惧種にも認定されており、貴重な鶴です。ケージの中で自由気ままに過ごしている様子でした.
戦後の一時期は、園内を自由に歩いていたそうです!
庭園内で味わえるお茶屋さん 福田茶屋
岡山後楽園内にあるお茶屋さんです。戦後すぐの昭和21年(1946年)に創業された歴史のある老舗です。
基本的に抹茶を使った甘味メニューが豊富でした。
欲張って、「黒ごまきな粉パフェ」を注文!ボリューム満点で食べるのが、結構大変でした。食の細い方は、よく考えて注文されることをオススメします。
眺めがよい庭園を見ながら食べるパフェは、とてもおいしかったです。
アクセス
- 住所:岡山県岡山市北区後楽園1-5
- 開園時間:7:30~18:00(3月20日~9月30日)/8:00~17:00(10月1日~3月19日)
- 電話:086-272-1148
- 交通機関:路面電車「城下」から徒歩10分/岡電バス「後楽園前」下車
現代でも活躍する路面電車
JR岡山駅から岡山市の中心街を走る路面電車です。「おかでん」の愛称で親しまれ、明治45年(1912年)から100年以上の歴史があります。
路面電車は大人になって、初めて乗りました!地元にはなく、岡山の街並みを眺めるには最高です。また、かわいらしいデザインの路面電車もあり、「見る」「乗る」と魅力満載でした。
岡山へ探検にでかけよう!
岡山駅周辺は、400年の歴史を感じさせる街でした。
中国地方へほとんどいったことがなく、中国地方の歴史を学べるいい機会となりました。
岡山へいった際はぜひお立ち寄りください!
参考・出典
やってみよっか?