【長野県】これぞ日本の春!国宝松本城と桜の見どころをご紹介
日本の春に欠かせない景色は桜の景色ですよね。
そして桜は日本の歴史ある建築物との相性がとても良く、寺社仏閣やお城といった建築物には欠かせない存在として、古くから親しまれてきました。
そんな中でお城と桜の景色が美しいのが、国宝・松本城です。周辺にはたくさんの桜が植えられており、まさに日本の春といった景色を見せ、国内外多くの人々に親しまれています。
今回は国宝・松本城の桜について紹介していきます。是非、花見旅の参考にしてみてください。
松本城と桜の基本情報
松本城の歴史
松本城の歴史は戦国時代から始まります。元々は「深志城」という名前のお城でした。その頃は、武田氏が深志城を拠点に信州の支配を行っていたのですが、1582年に織田信長によって武田氏は滅ぼされてしまいます。
武田氏滅亡後は、城主は小笠原家に代わり、その際に名前も「松本城」と改められました。現在の天守は1593年~1594年頃に造られたものと言われています。
その後江戸時代に6家23人の城主を迎え入れ現在に至っています。城の歴史としては500年近くにもなり、日本に現存する城の中で、五重六階の造りの城としては日本最古の城でもあります。
そして1936年(昭和11年)に松本城の敷地全体が国宝に指定されました。
城の特徴としては、天守閣は漆黒に塗られた外壁をしています。これは豊臣秀吉が大阪城を黒で統一していたことから、黒や金を好む豊臣氏に忠誠を誓った石川数正が忠誠心を示すために漆黒の天守を築いたともいわれています。
そんな歴史ある国宝・松本城の春を彩るのが、城のいたるところで咲き乱れる桜の景色です。城内や外堀周辺ではソメイヨシノや八重桜、しだれ桜などが約300本植えられており、漆黒の天守閣とピンク色の桜との調和された美しい景色を楽しむことができます。
開花時期
例年4月上旬から4月中旬頃が見ごろとなり、今年の開花予想日は4月3日(2023年3月3日現在)となっています。
東京より標高が高く、北に位置するため、開花の時期は東京に比べて遅めです。2022年は4月2日に開花し、2月8日に満開を迎えました。
交通アクセス
- 車の場合は長野自動車道松本ICから国道158号線経由で松本市街地方面に向かい約20分で到着
- 電車の場合はJR中央本線経由JR篠ノ井線松本駅下車後、徒歩20分で到着
- 松本駅からは周遊バス「タウンスニーカー」が出ており、北コース経由で約10分で到着
駐車場
松本城は市街地にあり、いずれも有料駐車場となります。市営の駐車場は以下の通りになります。
- 市営松本城大手門駐車場(立体)普通車150円/30分
- 市営大手門駐車場(平面)普通車370円/30分
- 市営開智駐車場 普通車200円/1時間
その他にも民間の営業する有料駐車場も多数あります。
見学時間
松本城公園や外堀の桜並木などに見学時間はありませんが、天守閣を見学の場合は拝観時間が決まっています。天守閣は通常は8:30~17:00(最終入場16:30)までの見学時間となっています。
また桜の開花期間は夜桜のライトアップを行っているので、21:00まで夜桜の美しい景色を楽しむことができます。
見学料金
松本城天守閣(本丸庭園内)に入場の際は、拝観料金がかかります。
- 大人 700円
- 小中学生 300円
松本城公園や外堀桜並木は見学料金などはかかりません。
おすすめ桜スポット
松本城公園
松本城公園は松本城天守閣の内堀の西側が公園となっており、地元市民や観光客の憩いの場として親しまれています。
この公園側からは内堀越しに松本城の壮大な景色を眺めることができ、松本城を撮影するには一番人気の撮影スポットにもなっていて、多くの写真家たちが撮影を行っています。
桜が多く植えられているのもこの公園内で、公園内にはソメイヨシノ、ヤマザクラ、しだれ桜などが植えられています。桜の季節になると多くの花見客で賑わっています。
清正公駒つなぎの桜
本丸庭園内にある一本のしだれ桜です。熊本城主加藤清正公が江戸からの帰りに立ち寄った際に、松本城主石川康長が清正公に馬を差し上げた際につないだ木がこのしだれ桜と言われています。
満開の季節にはこの見事なしだれ桜と漆黒の松本城とのコントラストがとても見事です。さらにライトアップされると江戸時代にタイムスリップしたかのような美しい景色を見ることができます。
外堀沿いの桜並木
松本城内には約320本の桜が咲いていますが、桜並木の散策におすすめなのが松本城の東側から北側にある外堀沿いの桜並木です。
外堀沿いに桜が植えられていて、満開の桜を眺めながら散策が楽しめます。歩道の幅も広いので、スムーズな移動が可能です。
また桜の散り際になると、外堀の水面に桜の花びらが敷き詰められて、桜の絨毯の景色を楽しむことができます。
国宝松本城夜桜会
松本城の桜は日中の景色も素晴らしいのですが、もう一つの見どころは夜桜のライトアップです。
開花宣言の3日後から8日間開催される「夜桜会」は夜空に浮かび上がる漆黒の松本城としだれ桜の駒つなぎの桜の幻想的な景色を楽しむことができます。景色を見ながらお茶会や雅楽の演奏、豚汁などの振る舞いなども行われています。
また開催期間中は本丸庭園は無料開放されていますのでお得に行くことができます。ただし天守閣には入ることができませんのでご注意ください。
開催時間は17:30~21:00です。
国宝松本城桜並木光の回廊
松本城の夜桜会に合わせて行われるのが「桜並木光の回廊」です。松本城の外堀の桜並木がライトアップされ、美しい桜の回廊が作り出され、漆黒の松本城を囲んで浮かび上がらせます。
桜の姿がお堀の水面に映り込み、幽玄な世界を散策で楽しむことができます。
開催時間は夜桜会より1時間遅く、18:30~21:00に行われます。
合わせて行きたい周辺おすすめスポット
四柱神社(よはしらじんじゃ)
松本城から徒歩10分ほどで行くことができる「四柱神社」は、「長野県最強のパワースポット」ともいわれている神社で、松本城を訪れた際には是非立ち寄っておきたい場所です。
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、高皇産霊神(たかみむすびのかみ)、神皇産霊神(かみむずびのかみ)、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の四柱の神を祀っていることから「四柱神社」と呼ばれています。
祀られている四柱の神からすべての願い事がかなう「願い事むすびの神=縁結びの神」として多くの参拝客が訪れています。縁結びから若い女性にも人気のパワースポットです。
なわて通り商店街
なわて通り商店街は先述した四柱神社の参道として栄えた商店街です。
終日歩行者天国になっている通りは、かつてはお祭りの露店ようなお店が軒を並べていましたが、現在は長屋風の建物になって、昔ながらの金物屋や花屋、おしゃれな雑貨店などが並んでいます。
昭和レトロな街並みを歩くと、どこか懐かしさを感じるノスタルジックな景観になっていて、松本城を訪れた際には是非立ち寄ってみたい商店街です。
中町通り
江戸末期から明治時代にかけて度々起きた火災から守るために、漆喰で作られたなまこ壁の土蔵が今も数多く残っており、古き良き松本の雰囲気を感じることができる商店街です。
白と黒のシックなデザインが立ち並ぶ街並みには松本民芸家具や民芸品店、信州そばやイタリアンの飲食店などがあり、様々な年代の方が散策を楽しめる商店街になっています。
松本城からは徒歩10~15分ほどで行くことができます。
日本の春を感じる景色を見に行こう
松本城は、国宝にも指定されたこれぞ「日本の城」というべき名城です。その名城を囲むように咲く満開の桜との景色はまさに「日本の春」を象徴するような景観になっています。
長く滞在できるのであれば、昼の景色とライトアップされた夜の景色と二つの顔を楽しむのもおすすめです。
東京より少し遅めに開花しますので、今年の春は一足遅めの春を感じに松本を訪れてみてください。
やってみよっか?