【山梨県】身延山久遠寺と峡南地域のパワースポットめぐり
皆さんは山梨県の峡南地域をご存知でしょうか。
山梨県の南西部に位置する峡南地域は手つかずの大自然、日蓮宗の総本山や歴史上の人物ゆかりの建造物が各地に残る地域で、パワースポットと呼ばれる場所が各地にあります。
今回は代表的なパワースポットである身延山久遠寺をはじめとし、峡南地域のパワースポットをご紹介いたします。是非、休日のお出かけの参考にしてください。
山梨県峡南地域について
峡南地域とは
峡南地域(きょうなんちいき)は山梨県の南西部で甲府盆地より南、富士山の西側に位置する5つの町から構成される地域 です。
甲府盆地から静岡県の駿河湾へ流れる 日本三大急流の一つである富士川が中央に流れ、西に富士山、東に南アルプスの山々に挟まれていて、平坦な土地が少なく自然が豊かな場所 です。
世界最古の温泉や身延山久遠寺などの建造物や、和紙・雨畑硯・印章などの伝統工芸といった 歴史文化資産が現在も各地に残されています。
近年は 中部横断自動車道が静岡から甲府まで全線開通 したこともあり、関東圏・中京圏からもアクセスしやすくなったことで注目される地域です。
峡南地域までのアクセス方法
車の場合は 中部横断自動車道が地域の南北を貫いている ので、中央自動車道、東名、新東名高速道路のいずれからもアクセスしやすくなっています。
電車の場合は JR身延線が南北に走っています。 静岡県の富士駅から山梨県の甲府駅までを結ぶローカル電車で、急行も走っていますよ。
峡南地域最大のパワースポット「身延山久遠寺」
久遠寺の概要
身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)は鎌倉時代に日蓮聖人によって開かれたお寺であり、 日蓮宗の総本山 です。現在も全国から多くの参詣者が訪れ、日々人が絶えることがありません。
日蓮聖人は佐渡の流刑から鎌倉に戻った後、信者であった地元の有力者である南部氏の招きで 1274年に身延山へ入山し、草庵で9年間生活しながら弟子たちへ法華経を広めてきました。 それが身延山久遠寺のはじまりです。
そして入山から200年後の1475年に現在の地へ移転し、多くの参詣者たちによって周辺に宿坊や土産店などの門前町を構えて発展していき、現在に至っています。
周囲は自然に囲まれた静かな場所で、春の桜や秋の紅葉などが寺院の建物とマッチして見事な景観が訪れる人々を楽しませてくれます。
住所
山梨県南巨摩郡身延町身延3567
久遠寺本堂
従来の本堂は1875年の大火で焼失しましたが、1985年に日蓮聖人700遠忌記念事業として再建 されました。
総坪数970坪、間口32m、奥行51mの大きさで、一度に1,500人の法要を行うことができます。
本堂内では日本画の大家・加山又造による天井画 「墨龍(ぼくりゅう)」 も見どころです。天井に龍が墨で描かれていて、どの角度から見ても目が合うといわれています。
また本堂の地下には 身延山宝物館 があり、久遠寺の貴重な宝物や資料が展示されています。
本堂では毎日朝のお勤めが行われていて、予約不要で誰でも参加できます。
樹齢400年のしだれ桜
久遠寺境内には 樹齢400年を数える2本のしだれ桜 が咲いていて、 峡南地域を代表する桜の名所 でもあり「日本のさくらの名所100選」にも選ばれています。
一本は祖師堂の前、もう一本は客殿の前に咲いており、寺院の建物としだれ桜の風景は見事です。
桜の季節になると一目見ようと多くの参拝者が訪れ、境内も普段より大変賑やかな雰囲気になります。
長い歴史と雄大な姿を見せるしだれ桜は、まさに大自然のパワースポットといえます。
三門
久遠寺を参拝に訪れた際にまず最初に目に入り圧倒されるのが三門(さんもん)です。
本来「山門」と呼ぶのですが、 久遠寺では仏教の教義で悟りの内容である「空・無相・無願」をあらわす意味で「三門」と呼ばれています。
間口は23.5m、奥行きは9m、高さは21mにもなる巨大な門で、 日本三大三門の一つ にも数えられています。
久遠寺が総本山なこともあり、門の前に立つと神聖な場所であるということを感じられます。
門をくぐった先には 「菩提悌」とよばれる285段もの急な階段 が待ち受けています。
奥之院思親閣
標高1,153mの身延山山頂にあり、本堂のある麓からロープウェイで上っていくことができます。 徒歩だと約2時間かかります。
日蓮聖人が身延山に滞在した9年間、この山頂に行っては 故郷である安房小湊の両親のことを想っていた という逸話から 「思想閣」 と名付けられました。
思想閣は日蓮聖人入滅の翌年に弟子の日朗によって建立されました。
山頂からは南アルプス連峰の雄大な山々を見渡すことができる、絶好の展望地でもあります。
日蓮聖人お手植え杉
奥之院思想閣の御堂の周りには、 日蓮聖人がお手植えしたという4本の杉の木 があります。
樹齢は750年 を数え、長寿のパワースポットとして近年注目されています。
日蓮聖人御墓・御草庵跡
日蓮聖人が身延山に入山後、9年を過ごした御草庵の跡地 で、その跡地のそばに 日蓮聖人の御墓 があります。
日蓮聖人は身延山久遠寺を草創した際に「最後は墓をここに立てよ、魂をここに留める」と仰せられ、そのご遺命によって御墓が立てられ神霊が祀られました。
草庵は三門から本堂に向かう敷地からは少し離れた場所にあります。参拝の際は境内マップをよく確認しましょう。
千本杉
本堂がある境内から思想閣や七面山へ向かう参道の途中にある杉林で、 約0.8haの土地に樹齢250年以上の巨大な杉が約260本立ち並んでいます。
幹回りは3m~5m、樹高は55mもの高さになるものもあり、久遠寺のある巨木の景色は荘厳で神々しい雰囲気が漂っています。
ちなみに2008年に再建された五重塔は、こちらにあった杉を使用しています。
峡南地域のパワースポット
奈良王神社(早川町)
奈良王神社(ならおうじんじゃ)は早川町の奈良田にある神社です。
奈良田は早川町でも最も奥地にある小さな集落で、南アルプスの山々へ向かう登山口でもあります。近くには日本最古の温泉ともいわれる西山温泉があります。
この人里離れた地にあるのが奈良王神社で、 1300年前に女帝である孝謙天皇(奈良王)が湯治のために訪れ、約8年住んでいた住居の後に建てたのが奈良王神社 です。
奈良田という地名の由来にもなっており、境内には奈良田七不思議のひとつである御符水が残っています。
住所
山梨県南巨摩郡早川町奈良田479
氷室神社(富士川町)
氷室神社は富士川町の山林地域、標高1,000mにある山里の平林地区にあり、宝亀元年(770年)創立、武田家や徳川家康ともゆかりのある由緒正しい神社です。
鬱蒼とした森林の中にあり、 杉林に囲まれた575段の階段を登ると神楽殿や本殿が幻想的に佇んでいます。
境内に最奥には 樹齢千年を超える 御神木「大杉」があります 。訪れてみると静かな雰囲気のなか、その場所だけ神秘的な雰囲気を醸し出していて、まさにパワースポットと呼べるでしょう。
住所
山梨県南巨摩郡富士川町平林3334
四尾連湖(市川三郷町)
四尾連湖(しびれこ)は市川三郷町から山奥へ入った標高850mの山上湖で、湖の周囲1.2kmの小さな湖です。 かつては富士内八海霊場の一つに数えられていました。
四尾連湖の神様は 「尾崎龍王」 という四つの尾を連ねた龍神で、その龍が湖に住んでいることから「四尾連湖」になったと伝えられています。
現在も周辺はあまり開発されていない静かな場所で、手つかずの自然が多く残る静かなパワースポットです。
住所
山梨県西八代郡市川三郷町山保
本栖湖(身延町・富士河口湖町)
本栖湖(もとすこ)は富士五湖の中で最も西側に位置する湖で、周囲12.6km、面積4.7k㎡、水深122mの湖です。
富士五湖の中で最も透明度が高く 、河口湖や山中湖に比べて開発が進んでいない 手つかずの自然が多く残る静かな湖です 。
湖の北岸にあたる身延町中ノ倉側は富士山の好展望地で、 湖畔から見る富士の景色は千円札のデザインに採用されているほどの絶景ポイント です。
静かな雰囲気の本栖湖の先に見える雄大な富士山の景色を眺めることで、富士山のパワーを感じ取ることができるスポットです。
住所
山梨県南巨摩郡身延町中ノ倉
神秘的な大自然の森の中でパワーをいただこう
山梨県峡南地域は山間の平地が少ない地域のため、今でもなお大自然が多く残る地域です。そのため自然と触れ合うことができるパワースポットが各地に点在しています。
どのスポットも知名度が高くなく、静かで神秘的な空間の中でゆっくりと過ごすことができるので、たくさんのパワーをいただけること間違いなしです。
今度のお出かけは都会の喧騒から離れてみて、自然あふれる峡南地域のパワースポットで癒されてみませんか。
やってみよっか?