【ガーデニング】初心者でも育てやすい桔梗(キキョウ)の花言葉や育て方
星型の花と爽やかな花色が特徴の桔梗は、園芸店でも手軽に手に入るポピュラーな花です。桔梗は古くから日本で愛されていて、万葉集や生け花などでも楽しまれていました。
育ててみたいけど、育て方が難しそう…と思われがちですが、桔梗は霜にあたらなければガーデニング初心者でも簡単に育てられますよ。
この記事では桔梗の花言葉から育て方、管理する際の注意事項など詳しくご説明します。
ガーデニング初心者でも育てやすい桔梗とは
暑さや寒さに強く、星形の花を咲かせる桔梗はガーデニング初心者でも育てやすく、古くから愛されている初夏の花です。桔梗は 日本や中国などの東南アジアが原産の多年草です。 地植えや鉢植えでも問題なく育てられるので、庭のアクセントになってくれますよ。
英名はバルーンフラワー といい、桔梗の蕾が開花するとき、紙風船のように膨らむことからその名前が付けられました。桔梗の花は昔、兜に付けて戦に挑むと勝利したことから、武将の間では 縁起のいい植物 としてお守りや家紋に使われていました。
桔梗の根は喉や咳の漢方薬としても使われていて、ちゃんと処理すれば新芽や花はおひたしや天ぷらなどにして食べることもできますよ。
原種のキキョウは環境破壊などの影響で、レッドリスト(2007)の絶滅危惧Ⅱ類(VU)に登録されている貴重な植物となっています。
桔梗とトルコキキョウの違い
桔梗とトルコキキョウは、実は全く別の種類の植物なのです。
桔梗
キキョウ科の多年草で、原産国は日本や中国などアジア。花の色は紫、青紫、白、ピンク。食用や漢方薬としても使える。キキョウサポニンといった 毒性がある。
トルコキキョウ
リンドウ科の一年草で、原産国は北アメリカ。花色は紫、ピンク、白、薄緑、複色などカラーバリエーション豊富。トルコキキョウに 毒性はない。
トルコキキョウは、トルコ人が頭にターバンを巻いたような花姿をしている事と、花色がトルコブルーに似ている事からその名前が付けられました。トルコキキョウはフリフリとした華やかな見た目が多いので、ブライダルやアレンジメントによく使われます。
桔梗の花言葉
桔梗の花言葉は「 変わらぬ愛、清楚、誠実、気品」 で、すっとした佇まいと品がある花色なので、花言葉が付いたようです。青と紫の花言葉は同じですが、ほかにも色別の花言葉が付いています。 白は「清楚、従順」で、ピンクは「薄幸」 です。薄幸は悲恋の話が由来になっているので、プレゼントで桔梗を送る際はピンクは避けたほうがよさそうです。
桔梗の育て方
開花時期も長く、病気にも強くて育てやすい桔梗はガーデニング初心者でも簡単に育てられます。花付きをよくして元気に育てるコツは、 よく日光に当てる事と切り戻し です。初心者でもわかりやすい桔梗の育て方をご紹介します。育て方のコツがわかれば、桔梗は難しくない植物ですよ。
置き場所
桔梗は日光が大好き で、日照時間が足らないと花付きが悪くなりうまく育ちません。 最低6時間以上、日光が当たるところで管理しましょう。 湿度に少し弱いので、風通しがよい場所で管理するのがおすすめです。冬場は霜にあたらない場所で管理すれば冬越ししやすくなりますよ。
水やり
桔梗は、 鉢の土が乾いたら鉢底から水が出るぐらいたっぷりと 水やりします。桔梗は加湿が苦手なので、頻繫に水やりしてしまうと 根腐れの原因に なってしまいます。 メリハリのある水やりがポイントです。
冬になると地上に出ている部分は枯れてしまいますが、太い根っこは元気なので土が乾いたら水やりしましょう。水やりの量は、夏よりも少なくしておいた方が凍結の心配がなくて安心ですよ。
地植えの場合は基本的に水やりしなくて大丈夫です。日照りが続いて乾燥が気になる場合は水やりするとよいでしょう。
用土と肥料
桔梗は 基本的にどんな土でも育ちます が、 水はけがよく有機物が豊富な弱酸性の土が向いています。 市販の花や野菜の培養土でも育ちますが、土を自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)5:鹿沼土2:腐葉土3の割合で混ぜて使うとよいですよ。
桔梗に使う肥料は植え付けの際に、マグァンプなどの 緩効性肥料を元肥として混ぜておきます。花が咲きだしたら2週間に1回、液体肥料 を施してあげると花付きがよくなります。
植え付け時期
桔梗の 植え付けは3月〜4月の春、植え替えは3月と10月頃が適期 です。桔梗の根は太くまっすぐ伸びるので、傷つけないよう気を付けましょう。植え付けるときは、ポットから抜いて根をいじらないようそのまま植え付けてください。
植え替えは鉢底から根っこが出ていたり、鉢が変形していたりしたら植え替えが必要なサインです。桔梗は根張りがいいので 年に1回は植え替え たほうがよいでしょう。地植えの場合は、 3年に1回は掘り起こしておくとよいですよ。
花がら摘み
花が咲き終わったら、花がらをこまめに摘み取ると長く楽しむことができますよ。花がらを残したままだと、種を作るほうに体力を使ってしまい、花が咲きづらくなってしまいます。花がらを放置すると 見た目も悪いのと、カビや病気の原因 にもなってしまうので、早めに摘み取りましょう。
切り戻し
真夏が来る前にやっておきたい切り戻し は、風通しと花付きをよくするために行います。植え付けてから花が咲く勢いが弱まってきたら、全体の半分ぐらいのところで切ります。切り戻しをすることで、秋口の花付きがよくなりますよ。
桔梗を切った後に茎から白い液体が出るので、必ず手袋を着用してください。 白い汁が皮膚に付くと、かぶれてしまうので注意が必要 です。
桔梗に付きやすい病害虫
基本的に桔梗は病害虫に強いですが、育てている環境が悪いと病害虫が発生しやすくなってしまいます。桔梗に付きやすい害虫は、 アブラムシやハダニ、ヨトウムシ、クロウリハムシ です。繫殖力が強い害虫が多いので、見つけ次第捕殺や薬剤を散布して対処しましょう。
桔梗に多い病気は 立ち枯病や茎腐病 です。どちらもカビが原因で茎などに侵入し、感染した患部を腐らせ最終的には植物全体を枯らしてしまいます。
夏など高温多湿の時期に発生しやすく、原因は株同士が密着しすぎて通気性が悪い、水はけが悪いことなどが原因です。桔梗を病気から守るためにも、切り戻しや土壌改良をしてみましょう。
桔梗の注意点
漢方薬としても使われている桔梗ですが、 キキョウサポニンという毒性 を持っているので、加工に慣れていない場合はむやみに食べないほうがよいでしょう。
また、ペットが食べてしまうと下痢や嘔吐などを起こし、最悪の場合は死に至ることがあるので 取り扱いには注意が必要 です。切り花などで室内に持ち込む際は、子どもやペットが誤飲しないよう置き場所に気を付けましょう。
トルコキキョウに毒性はありませんが、猫が好きなマタタビに似た効果があるため匂いが癖になる子が多いようです。毒性はないとはいえ誤飲には気を付けてくださいね。
爽やかな初夏の花、桔梗を育ててみませんか?
古くから日本で愛されている桔梗は、暑さ寒さに強くガーデニング初心者でも簡単に育てる事ができます。
日当たりと風通しがよい場所で管理してあげると、10月ぐらいまで長く花を楽しむことができます。
爽やかで気品ある佇まいを楽しめる桔梗を育ててみてはいかがでしょうか。
やってみよっか?