【初夏の岐阜】涼を求めて水の都へ♪ 郡上八幡と名もなき池(モネの池)へ行こう
暑さが徐々に厳しくなってくる初夏の季節。
こんな時期には涼しさを求めた旅に出かけたいものです。
今回は涼を求めた「水の景色」の旅で、「郡上八幡」と「名もなき池(モネの池)」をご紹介いたします。
美しい水の風景で清涼感をたっぷり感じてみてください。
郡上八幡の基本情報
郡上八幡とは
郡上八幡は 岐阜県中部に位置する郡上市 にある歴史ある町です。
古くは「 郡上藩の城下町 」であり、現在でも城下町の景観が残っていて「 奥美濃の小京都 」とも呼ばれています。
郡上八幡が人気の観光スポットなのは、 街中のあちこちに「水の風景」がある ことです。
街中を流れる用水路や湧水などが街と溶け込み、清涼感と歴史のある風景となって、多くの観光客を惹きつけています。
郡上八幡の歴史
郡上八幡の町の始まりは戦国時代末期になります。
郡上領主の東常慶と遠藤盛数との間で郡上支配をめぐる戦いである「赤谷山城の戦い」が始まり、その際に 遠藤盛数が陣を構えた場所が郡上八幡上の始まり です。
その後、盛数の息子の遠藤慶隆が郡上を統一して、城下町や城を建設しました。
江戸時代に入り、 城下町が大火で失われたことがきっかけにして、慶隆の孫の遠藤常友が幕府の許可を得て城の大改修を行って、その際に用水路などを整備して「水の城下町」を建設したものが現在の街並み になっています。
郡上八幡の城主は遠藤氏から井上氏、金森氏と代わってき、宝暦騒動(郡上一揆)により金森氏が改易されたのちに、青山氏が郡上藩を納めることになり、以後は青山氏が7代111年間郡上を治めて明治の廃藩置県まで続きました。
郡上八幡へのアクセス
車の場合
車の場合は、東海北陸自動車道郡上八幡IC を下車します。東海北陸自動車道の起点である一宮JCTからは約1時間ほどで到着することができます。
電車の場合
電車で行く場合は「長良川鉄道」を利用して行くことができます。 「長良川鉄道」は、JR高山線美濃太田駅から始発するワンマン列車の小さな鉄道 です。長良川沿いを走っていて、 清流と里山の絶景を眺めながらのんびり移動することができる ので、ゆっくり旅をする方には電車の旅がおすすめです。
美濃太田駅から郡上八幡駅までは1時間30分で行くことができます。
郡上八幡の散策スポット
郡上八幡城
郡上八幡のシンボルともいえるお城 で、高台にあり郡上八幡の街並みを見下ろす場所にあります。
城は戦国時代に遠藤氏が築いたものですが、明治時代の廃藩置県で取り壊しとなり、しばらくは石垣だけが残ていました。昭和8年に未来につながる郡上八幡のシンボルになるよう願いを込めて、木造の模擬天守が再建されました。 現在でも日本最古の木造再建城 です。
小規模なお城ですが、城下から見上げてみる天守の姿は大変美しく、歴史ある郡上八幡の町を見守っているようなたたずまいをしています。
宗祇水
郡上八幡の街中にある湧水で、水の町である郡上八幡を代表する名水 です。
宗祇水の「宗祇」とは、室町時代に活躍した連歌の達人である飯尾宗祇が愛用していたことから「宗祇水」と呼ばれるようになりました。
環境省の「名水百選」の第1号に選定されたことでも有名 です。郡上八幡の街並み散策の際には欠かせないスポットですよ。
やなか水のこみち
メイン通りを歩いている途中にある小さな路地で、いかにも水の町らしい小径です。
長良川などから集めた約8万個の玉石を敷き詰めた道と両脇には古い建物が並び、柳が風に揺られている並木道 は、とても清涼感のあるおしゃれな散策路になっています。
いがわ小径
郡上八幡旧庁舎記念館のすぐ横を流れる用水路沿いの小径 です。用水路の脇にある細い路地で、住宅の裏側沿いにあるので、郡上八幡の生活を垣間見ることができるような小径です。
共同井戸が3か所あり、夏場になればスイカが冷やされて清涼感あふれる景色を見ることができます。
郡上八幡の人々がいかに湧水と密着した生活をしているかを窺える散策路です。
いがわこみち|観光スポット|岐阜県観光公式サイト 「岐阜の旅ガイド」
郡上八幡旧庁舎記念館の横を流れる用水路です。家の裏手を流れ、夏になればスイカなどが冷やされています。
郡上八幡旧庁舎記念館
平成6年まで八幡町役場として実際に使用されていた建物で、現在は 郡上八幡の総合観光案内所として郡上八幡観光の拠点 になっています。
昭和11年に建築された木造2階建てのレトロな洋風建築です。
観光案内所の他にお土産店や軽食コーナーなどで休憩もできますので、まずは訪れておきたいスポットです。
さんぷる工房
郡上八幡は、「水の町」だけでなく、「 食品サンプルの聖地 」という別の顔も持っています。
実は郡上八幡では、全国に流通する食品サンプルの多くを創り出しているのです。
さんぷる工房は市街地の中心にある古民家の中にあり、 食品サンプルづくりの体験を楽しんだり、レトロアート館では昭和時代のレトロな品々を展示 してタイムスリップした気分になれます。
郡上おどり
ここではいつでも観光できるものではありませんが、郡上八幡を語るうえで欠かせない「 郡上おどり 」をご紹介いたします。
郡上おどりは江戸時代から400年以上の歴史をもつ盆踊り で、7月中旬から9月上旬にかけて、郡上の街のあちこちで毎日盆踊りが行われています。特に有名なのが、 8月13日~8月16日のお盆期間に行われる「徹夜踊り」で、夜の8時から明け方まで夜通し盆踊りが行われます。
2022年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
地元民だけでなく観光客も気軽に参加できるお祭りなので、この期間に訪れる機会がありましたら是非参加してみてください。
名もなき池(モネの池)
基本情報
「名もなき池」という不思議なネーミングの池ですが、昔から有名な観光スポットというわけではなく、近年になって注目を浴び、多くの観光客が訪れるようになった観光スポットです。
元々は 岐阜県関市板取地区にある根津神社参道脇にある貯水池 であり、地元の人々にもただ単に「池」とよばれるだけのものでした。
池には透明度の高い湧水が流れ込み、睡蓮の花が咲いてその中を錦鯉が優雅に泳ぐ姿が「まるでモネの代表作である『睡蓮』の絵のようだ」と2015年ごろにSNSで取り上げられたところ、瞬く間に評判となり、多くの観光客が訪れる名所となっていきました。
そのため正式名称はなく、「 名もなき池 」や「 モネの池 」とも呼ばれています。
近年は元々何の変哲もない場所だったのが、SNSで話題を呼び、多くの観光客が押し寄せるようになったスポットが多くありますが、この「名もなき池」もSNSで有名になった観光スポットの一つです。
元々観光地ではないため、まだ整備しきれていない部分があったり、池以外に特に観光スポットらしい場所は周辺には見当たりません。しかしその透明度高い美しい池の姿は、時間を忘れてじっくり魅入ってしまう魅力があります。
清涼感ある水の風景でもあり、 睡蓮の花が咲くのが初夏になりますので、この時期に行くのがおすすめ になります。
また 国道256号線経由で郡上八幡にも行けるので、合わせて観光に訪れることをおすすめ します。
名もなき池へのアクセス
車で行く場合
東海北陸自動車道美濃IC下車後、国道156号線、県道81号線、国道256号線経由で約25㎞、35分ほどで行くことができます。また郡上八幡からは国道156号線、国道256号線を経由して約22㎞、30分ほどで行くことができます。
電車で行く場合
山奥にあるため、最寄に電車は通っていません。電車の場合は、JR岐阜駅から岐阜板取線で「ほらどキウイプラザ」で板取ふれあいバスに乗り換えて、「白谷あじさい園」下車後、徒歩3分ほどで到着します。
美しい水の景色に癒されよう
「郡上八幡」と「名もなき池」はともに「水の景色」であり、清涼感たっぷりで初夏の季節に訪れるにはピッタリのスポットといえます。8月は郡上おどりも行われるので魅力的ですが、やはり夏場に行くと暑いです。
ゆっくり観光するのであれば、初夏の時期に訪れるのがおすすめです。
今年の初夏は「水の景色」訪れて涼を感じてみてはいかがでしょうか?
やってみよっか?