【ドイツ】教会や街並みが、まるで絵本の世界♪「マインツ」おすすめ観光スポット6選
ドイツの観光名所といえば、ケルン大聖堂やノイシュヴァンシュタイン城を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、ドイツの本当の魅力は都市ごとに個性あふれる街並みにあります。
今回は、フランクフルトに近いマインツについて紹介します。教会や博物館などの見どころがコンパクトに詰まった場所なので、ぜひチェックしてみてください。
マインツはどんな街?
ライン川とマイン川の合流点に開かれたマインツは、古くから交易や軍事上の要所として繁栄してきた都市です。フランクフルトからアクセスしやすい立地が特徴で、 ICE特急を使ってフランクフルト中央駅から約30分、フランクフルト空港から約20分 になります。
8世紀から19世紀初めまで、神聖ローマ帝国において最も重要な宗教都市として栄えたことから 「黄金のマインツ」 と讃えられた都市。現在はドイツ三大大聖堂の1つである「マインツ大聖堂」をはじめ、旧市街の街並みにその面影を残しています。また、活版印刷技術を開発したことから近代印刷技術の父として有名なヨハネス・グーテンベルクの生地でもあり、印刷術の歴史がわかる「グーテンベルク博物館」も必見です。
マインツの観光スポット紹介
ドイツ三大大聖堂の1つ「マインツ大聖堂(Dom Mainz)」
旧市街中心部のマルクト広場にあるマインツ大聖堂は、975年に起工されて以降、マインツ大司教の存在とともに歴史を歩んできた教会です。唯一世界遺産の登録を受けていない ドイツ三大大聖堂の1つで すが、荘厳で堂々とした外観はマインツのシンボルとして多くの人々から愛されています。
ドイツ皇帝の選挙権を持つ7人の選帝侯の中でもマインツ大司教は、主席の座を有するほどに莫大な権力を持っていた人物です。その影響でマインツ大聖堂は歴史上の出来事の舞台になり、破壊と増改築が何度も繰り返されてきました。
現在の大聖堂は、 ロマネスク様式をベースにゴシック様式とバロック様式が入り混じった質実剛健な姿 が特徴的です。西側と東側に内陣がある巨大な内部では宗教画や銅像などを見学できます。また、内陣の先にある内庭回廊を通ると 「ドーム博物館(Dom- und Diözesanmuseum)」 があり、マインツ大司教に関わる貴重な品々を多く観賞できます。
【マインツ大聖堂の営業時間・料金】
- 月曜〜金曜:9:00〜17:00
- 日曜・祝日:13:00〜17:00
- 料金:無料
- 礼拝中の見学は不可
【ドーム博物館の営業時間・料金】
- 火曜〜金曜:10:00〜17:00
- 土曜・日曜:11:00〜18:00
- 休館日:月曜・祝日
- 入場料:5ユーロ
幻想的なシャガールブルーの「聖シュテファン教会(St. Stephan Mainz)」
旧市街の中で最も高い場所にあるのが、聖シュテファン教会です。マインツ大聖堂も手掛けたヴィリゲス大司教により990年に起工された歴史を起原とし、マインツでは2番目に重要な教会として役割を果たしてきました。
ライン川流域の教会の中では最古のゴシック様式のホールがある教会 でしたが、第二次世界大戦中に破壊され、戦後に再建されたものが現在の建物になります。特に注目したい見どころは、ドイツ国内ではここでしか見られない フランスで活躍した画家マルク・シャガールによるステンドグラス 。新約と旧約の両方の聖書を題材に作成されており、日の光を通して 教会内部を幻想的かつ神秘的な雰囲気が漂う「シャガール・ブルー」で染め上げています 。
また、5月から10月の土曜の正午頃から約15分間、観光客を含めた訪れるすべての人に対しオルガン演奏が行われます。さらに臨場感が加わった雰囲気が味わえるのでおすすめです。
【営業時間・料金】
- 月曜〜土曜:10:00〜18:00(11月〜2月は16:30まで)
- 日曜:12:00〜18:00(11月〜2月は16:30まで)
- 料金:無料
- 礼拝中の見学は不可
神聖な雰囲気を作り出す豪華な内装の「アウグスティーナ教会(Augustinerkirche)」
マインツ大聖堂から少し南に行ったアウグスティーナー通り沿いにひっそりと建っているのが、アウグスティーナ教会です。 第二次世界大戦中に大きく被害を受けたマインツの中で、唯一ほとんど破壊されずに残った教会 でもあります。
1260年頃に前身となる教会ができ、改修を経て1805年に完成したのが現在のアウグスティーナ教会の姿です。一見大きくない教会であるため見逃しがちですが、 ピンク色を基調としたバロック様式のファサード を眺めて内部に入ると、 白亜の壁に美しい天井のフレスコ画と見事な装飾が一体となった豪華で神聖な空間 が広がっています。中央ヨーロッパに現存する後期バロック式の貴重なパイプオルガンがあり。祭壇の上には装飾画に溶け込むように配置されているので必見です。
【営業時間・料金】
- 月曜〜金曜:8:00〜17:00
- 土曜:9:00〜14:00
- 料金:無料
独特のピンクの世界に引き込まれる「聖ペーター教会(St. Peter)」
旧市街の北東部にあり、ライン川も近い位置にある聖ペーター教会。 2つのタマネギ型の塔が特徴的 なマインツでも古い歴史を持った教会の1つに数えられ、フランス革命の時代には損傷したマインツ大聖堂の代わりに使用された歴史を持っています。第二次世界大戦中に被害を受け、1988年にはかつてのイメージと遜色ない姿を取り戻した教会です。
内部は白と金を基調にした天井にフレスコ画のある豪華な内装により荘厳な雰囲気に包まれており、その左手の奥にある 礼拝堂 が特に特徴的。マインツで貧民や病人のために尽力した フランツ・アダム牧師の追悼の場となっており、内部全体がピンク色に染められています 。ステンドグラスもピンク色が多く使われており、そのヨーロッパでも珍しい独特な雰囲気に驚かされることでしょう。
【営業時間・料金】
- 営業時間:9:00〜18:00(冬期は17:00まで)
- 料金;無料
- 礼拝中の見学は不可
印刷物の歴史がわかる「グーテンベルク博物館(Gutenberg Museum)」
グーテンベルク博物館は、近代印刷術の父と呼ばれるヨハネス・グーテンベルクに捧げられた 人類の歴史における文字や書籍、印刷文化がわかる博物館 です。
1450年頃、グーテンベルクはアルファベットの活字を開発し、それを金属で判子状に仕上げて活版印刷術を発明しました。それまで手作業だった複製が効率よく生産できるようになり、大量生産を可能にしたのです。文字による知識や思想の伝達が普及したことで、宗教改革等のヨーロッパにおける歴史の転換期のきっかけとなった画期的な技術だったと言えるでしょう。
館内では、 「最も美しい本」の1つに挙げられる「グーテンベルク聖書」 や印刷された日本の浮世絵、膨大な数を誇る中国語の印刷に使われた漢字など、ユニークな品々が展示されています。印刷の歴史に興味がない方でも楽しめるおすすめスポットです。
【営業時間・料金】
- 火曜〜土曜:9:00〜17:00
- 日曜:11:00〜17:00
- 定休日:月曜・祝日
- 入場料(大人):5ユーロ
- 入場料(8歳〜18歳):2ユーロ
メルヘンな木組みの家が立ち並ぶ「キルシュガルテン(Kirschgarten)」
ドイツらしい建物といえば、伝統的な住居である 「木組みの家」 を思い浮かべる人も多いでしょう。骨格となる木材がむき出しになった独特の構造は、その隙間をどう埋めるかで外観がガラリと変わります。北部から南部まで縦断するドイツ観光街道の1つができるほどに街ごとに個性的な姿が楽しめ、木組みの家を目当てに訪れる観光客も大勢います。
マインツで木組みの家が眺められる場所は、 アウグスティーナー通りから入れるキルシュガルテンと呼ばれる小さな一角 です。オシャレで可愛らしい赤い木組みの家は、メルヘンでファンタジーな世界に迷い込んだ気分が感じられ、写真映えもします。ぜひ街歩きの際に立ち寄って、旅の思い出の1枚を残しておきましょう。
観光MAP
宗教都市の歴史を持つマインツを散策してみよう
鉄道のアクセスに強いマインツ は、小さいながら魅力的な観光スポットが旧市街エリアにコンパクトにまとまっています。大都市のフランクフルトよりも宿泊費が安く抑えられるため、 フランクフルト空港から入国してライン川沿いを観光したい時の拠点にするのもおすすめ です。
ぜひ西ドイツを訪れる際にはマインツに足を運んでみてください。
出典・参考
- マインツ観光で訪れたい3つの個性的な教会 | GOTRIP! 明日、旅に行きたくなるメディア
- 【ドイツ】マインツの観光スポット6選:フランクフルトから好アクセスの穴場観光スポット - おすすめ旅行を探すならトラベルブック(TravelBook)
- 歴史からワインまで楽しめる街、マインツ | ドイツ大使館 − Young Germany Japan
- 【ドイツ】マインツ(Mainz)の街歩きにおすすめな観光スポット3つ!徒歩ルートとおすすめの訪問日も【前編】 - 自由に積み重ねる。
- ぷりんとぴあ | 第4話: グーテンベルクが発明した活版印刷術 | 日本印刷産業連合会
- 世界の建築景色~鮮やかな木組みの景色-ドイツ観光街道~ - 賃貸知識BANK
やってみよっか?