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【福井県】禅の世界を味わう|曹洞宗大本山永平寺の基本情報と見どころ

2024年3月に北陸新幹線が福井県まで延伸され、福井県がより身近になり注目のスポットとなっています。

福井県内にはさまざまな観光スポットがありますが、その中でも曹洞宗の大本山である永平寺は代表的なおすすめ観光スポットです。

今回は永平寺の歴史や見どころを紹介していきます。福井県へ旅行を計画されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

永平寺の概要

永平寺について

永平寺は福井県吉田郡永平寺町にある 曹洞宗の大本山の寺院 です。出家参禅の道場として名高く、全国から集まった雲水と呼ばれる修行僧たちが厳しい修行の日々を送っています。 開山は曹洞宗の開祖でもある道元 です。

33万㎡という広大な敷地に70を超える諸堂が存在しており、そのうち19の建物が国の重要文化財に指定されています。その中でも 修業に欠かせない重要な建物を「七堂伽藍(しちどうがらん)」 と呼びます。

永平寺の歴史

永平寺の歴史は鎌倉時代にまで遡ります。曹洞宗の開祖である道元ははじめ比叡山に出家したのですが、従来の仏教の教えに疑問を抱き中国へ渡ります。中国から戻った道元は比叡山勢力からの迫害を逃れ、越前国の波多野氏の庇護を受けて 現在の福井県の地に大佛寺を建立 します。その後1244年、 道元が47歳の時に永平寺と改めました。 永平寺の由来は中国に初めて仏法が伝来した時の元号で、永久の和平の意味があるといいます。

道元亡き後は内部対立や波多野氏の援助も弱まり廃寺寸前にまで衰えたのですが、五世である義雲が復興させました。寺院の焼失や復興を繰り返し 江戸時代に幕府より永平寺と神奈川県にある総持寺が曹洞宗の大本山に認定 されました。

その後、何度も火災に遭いほとんどの建物は江戸時代末期から明治時代の近世になって再建された建物になり、現在に至っています。そして今も一年を通して多くの信者や観光客が参拝に訪れています。

七堂伽藍

永平寺は広大な敷地の中に70を超える諸堂がありますが、その中で 僧侶たちが集まり修業をするうえで欠かすことができない建物は「七堂伽藍(しちどうがらん)」 と呼ばれています。「伽藍」とはサンスクリット語に由来する言葉で、修行僧たちが修業をするために集まった庭を指します。

永平寺にある七堂伽藍は、 山門、仏殿、法堂、僧堂、大庫院(だいくいん・台所)、浴室、東司(とうす・トイレ) となっていて、すべて屋根付きの回廊で繋がっています。また永平寺の七堂伽藍の配置は、坐禅をしている姿にたとえられています。

基本情報

  • 住所:福井県永平寺町志比5‐15
  • 電話番号:0776ー63-3102(総受処)
  • 営業時間:8:30~16:30(入場は16:00)※季節により変更有
  • 定休日:無休
  • 拝観料:大人700円、小中学生300円、未就学児無料
  • 駐車場:寺院には無し、周囲に有料駐車場有り

アクセス方法

  • 車の場合:北陸自動車道福井北IC経由中部横断道永平寺参道ICより国道364号線経由で15分
  • 電車の場合:えちぜん鉄道・勝山永平寺線永平寺口駅からバスに乗り換えて終点バス停下車後、徒歩5分。またはJR福井駅から直行バス「永平寺ライナー」が毎日運航、所要時間30分。

永平寺の見どころ

傘松閣

永平寺に入って最初に訪れるのが、 参拝者の控室などを備えている「傘松各(さんしょうかく)」 です。 2階にある大広間は「絵天井の間」 となっていて、 160畳の大広間の天井には昭和の一流日本画家144名による230枚の天井絵がはめ込まれている 圧巻の眺めを見ることができます。

絵のほとんどは花や鳥が描かれたものですが、5枚だけ鯉や唐獅子などの生き物が描かれた特別な絵があります。美しい絵を堪能しながら、特別な5枚を探し出してみてはいかがでしょうか。

山門

永平寺の玄関 にあたり、度重なる火災の消失で幾度も再建されている 永平寺の建物の中で最も古い建物で、1749年に再建されています。 二層の造りで、下層には四天王の像、上層には五百羅漢の像が祀られています。釘や金具を一切使っていない木組み造りで、精巧な匠の技が随所に光っています。

山門は修行僧が入山する時と、修行を終えて下山するときにしか通ることが許されていない特別な門です。修業期間は人それぞれで決まりはありませんが、毎年2~3月の寒い時期に志願者たちは雪深い石段を登ってこの山門の前へ訪れます。

僧堂

雲水と呼ばれる修行僧が日常の生活を送っている修行の根本となる堂 です。一人に一畳分の「単」と呼ばれるスペースが与えられて、そこで坐禅、食事、睡眠などを行っています。単の中央には「文殊菩薩像」が祀られており、これを囲むように単が設けられています。

また 僧堂は浴室、東司と並ぶ三黙道場の一つなので、私語は一切厳禁 とされています。神聖な修行の場なので、中に入れるのは雲水のみとなっています。堂内は写真撮影もNGです。

法堂

法堂は一般の寺院における本堂 であり、説法を行うための道場になります。須弥壇中央には観世音菩薩が祀られており、420畳の大きな広間では朝のおつとめや各種法要が行われます。

永平寺で一番高い場所に位置している ので、境内を見下ろすと永平寺の厳かな雰囲気と美しい景色を味わうことができ、心を落ち着けられる場所でもあります。

仏殿

七堂伽藍の中心にあたる建物 であり、二重屋根や石畳、禅宗の逸話が盛り込まれた彫刻などの美しい建築を楽しむことができます。 仏殿の中央には曹洞宗の本尊である「釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)」、右側には「弥勒仏(みろくぶつ)」、左側には「阿弥陀仏(あみだぶつ)」の三世如来 が祀られていて、ここで昼と夕方のおつとめが行われています。

承陽殿

曹洞宗の開祖である道元禅師のお墓 にあたり、ご尊像とご位牌、ご霊骨を祀る 永平寺で最も神聖な場所 です。道元禅師から数えて五世までの歴代住職の木造も祀られています。

明治12年に火災に遭ったのち再建された常陽電は、建築的にも非常に凝ったつくりになっています。「木鼻」と呼ばれる柱も見事なので注目です。建物内部は撮影をすることはできませんが、中に入ると神聖な雰囲気を肌で感じることができるでしょう。

大庫院

大庫院(だいくいん)は地下1階から地上4階まである永平寺内でもひときわ大きな建物です。 1階は修行僧や参詣者の食事を作る台所 になっているほか、 物品の保管庫や会計や保全などを行う部署も設置されているなど、永平寺の運営の要となる重要な場所 です。正面中央には「韋駄天尊(いだてんそん)」が祀られています。

また大庫院の前で存在感を放つのは特大のすりこぎ棒です。仏殿を建てた際に地固めに使われた棒をすりこぎに見立てて飾られています。

東司・浴室

東司(とうす)とはトイレ のことを指し、 浴室は文字通りお風呂場 です。雲水たちは入浴の作法に従って、定められた日に入浴しています。いずれも 三黙道場の一つなので、私語は一切厳禁 とされています。

静寂な禅の世界で心も身体も浄化される

禅宗の一つである曹洞宗の大本山である永平寺は福井県の山間部にあり、人里から離れているのでとても静かな場所に建っています。そして永平寺の境内に入れば、実際に修業をされている雲水の人々や壮大な建物を見ることで神聖な場所に入ったということを実感することができ、静寂な禅の世界を味わうことができるでしょう。

参拝した後は心も体も浄化されて、明日への活力へとつながること間違いなしです。

今度の旅行は永平寺で禅の世界を堪能してみてはいかがでしょうか。

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