氷点下の富士山麓ソロキャンプで日の出に感動する
アウトドアというと、標高599mの高尾山(東京)にたまに行く程度だった筆者ですが、子どもができたことをきっかけに、焚き火やキャンプにすっかりはまってしまいました。
都心から近いキャンプ場として候補の1つにあげられるのが、漫画でも有名になった「ふもとっぱら」です。最近は冬キャンプも人気ということですが、無謀にも極寒の2月にソロキャンプした模様をご紹介します。
ふもとっぱらへ出発
ふもとっぱらは大人気のキャンプ場で、ゴールデンウィークや夏休みなど、ハイシーズンを迎えると予約を取ることもなかなか困難です。ただ、真冬になるとややキャンパーも減ってくるようです。
謎のオブジェがお迎え
朝の5時過ぎに自宅を出発。中央自動車道を西へ向かい、河口湖インターで高速道路を降ります。その後、国道139号線を40分ほど走ると、ふもとっぱらへの案内看板が見えてきます。
車に乗ったまま受付を済ませ、地図をもらって「どこがいいかな」とテントを張る場所探し。個人的におすすめなのは中央のトイレが近い場所です。
基本的に個々のキャンプ場はとてもだだっ広く、トイレから遠い場所にテントを張ると、夜トイレに行きたくなった時、数分歩く羽目になります。
地面は凍結していました
前日はあいにくの雨、この日は幸い快晴でしたが、地面がぬかるんでいるのではないか心配でした。ただ、そんな心配は必要なかったようです。なぜなら、地面が凍結していたからです。
車が通った後がそのまま凍結し、轍の形で固まっていました。水たまりに至っては、表面に分厚い氷が張っており、上に乗っても割れないくらいでした。
テントを設営
富士山が良く見える場所かつ、トイレがそれほど遠くない場所を選び、ソロキャンプ用のテントを設営します。長さが2mほど、幅が130㎝程のテントで、20分もしないうちに設営完了。
しかしここで問題が。なんと、折りたたみ用のコット(簡易ベッドのようなもの)を組み立てたのですが、テントに入れることができません。
テントより小さなサイズのコットだったのですが、入口のことをよく考えていませんでした。一度解体して、テントの中で四苦八苦して何とか寝床を確保しました。
焚き火を眺めながら一人酒
今回のキャンプを企画したとき、子どもも行きたいと言ったのですが、下手すると命にかかわりますし、未就学児童なので「また今度ね」と母親に任せてきました。こうなると、楽しみなのが焚き火を見ながらの一人酒です。
5時を過ぎると氷点下に
この日はとても天気が良く、風もなかったので、日中は暖かいほどでした。ただ、5時を過ぎると急に寒くなり、周りが白くなり始めました。
ソロ用のコンロで焚き火
冬キャンプの楽しみの1つが焚き火です。寒さしのぎに昼間からジャンジャン薪を燃やしましたが、まだまだ薪は豊富にあるので安心です。
コンロで鳥を焼き、熱燗をつけ、刻々と姿を変えながらチビチビと飲むお酒は控えめに言っても最高です。ああ、明日は犬の散歩をしなくていいんだ(歓喜)。
ばっちり防寒して寝ます
明日の最低気温はマイナス5度の予想。2月にしては暖かい方なのか、それとも寒い方なのか不明ですが、いずれにしても寒いことに変わりはありません。
コットの上に寒気をシャットアウトするためにアルミマットを引き、電熱ジャケットを着こみ、インナーシュラフを用意。マイナス20度まで対応の寝袋にもぐりこみ、足元には湯たんぽ。思ったより快適に一晩過ごすことができました。
富士山から昇る朝日を拝む
今回のソロキャンプですが、目的の1つが富士山から昇る朝日を拝むことでした。朝の6時頃に起き、前日の内に探しておいた、朝日を拝むのに好さげなポイントに向かいます。
何時に日が昇るんだ?
目的が日の出とか言っておきながら、日の出の時間を調べてきませんでした。いつも通りの行き当たりばったりですが、何とかなるでしょう。
撮影場所を確保し、寒さに足踏みしながら日の出を待っていると、やはり日の出を撮りにきた方が、「あと30分くらいですよ」と親切に教えてくださいました。
朝日が射し始めました
6時半を過ぎると、徐々に富士山の稜線が明るくなってきました。いよいよ日の出です。先ほどの方が、「今日は山肌は朱に染まらないみたいです」と教えてくれました。
それでも、富士山の稜線から昇る日を拝むのは、何とも言えない感動的な経験でした。早起き(でもないか)して良かった。
片付けて帰ります
朝日を見たら、ソロ用の焚き火コンロで朝ご飯。寒いのでうどんを作り、その間に夜露(というか霜)に濡れたテントを乾かしておきます。
このキャンプ場はチェックアウトが14時なので、のんびり片付けができるのも嬉しい点です。ごみを片付けて一路、自宅を目指します。またな、富士山。
キャンプは真冬もおすすめです!
冬キャンプは初めてだったので、事前にインターネットで情報を集め、凍死しない万全の態勢を整えて臨みました。案ずるより産むがやすしと言いますが、とても快適に冬キャンプを楽しむことができました。
夏キャンプと違って冬は虫に悩まされることがありませんし、にぎやかなキャンプ客も少ないです。一度装備をそろえてしまえば、毎シーズン楽しめそうです。
特集・連載
やってみよっか?