大相撲を両国国技館で見よう!穴場の席やお得なチケット、おすすめ観戦法まで徹底解説
テレビで観戦するよりも生で見るべき!と言われるスポーツは多くありますが、大相撲もその一つです。
それは、テレビからでは感じられない立ち合いのぶつかり合う音、荒い息遣い、土俵に舞う砂、鍛え上げられた肉体、鬢付け油の香り、呼び出しさんの美声、洗練された行司さんの所作…、土俵の荒々しさと共に伝統と様式美が間近で楽しめるから!
この記事ではそんな大相撲・両国国技館観戦のいろはをお教えします♪
大相撲とは
相撲とは、土俵で2名の力士が組合って戦う形の武道です。古来から日本では神事として行われてきました。そして現在、「大相撲」は 日本相撲協会が主催する興行としての相撲 を言います。
大相撲は年6場所、それぞれ15日間ずつ開催されます。開催時期は奇数月。場所はそれぞれ以下の通りです。
- 1、5、9月:東京
- 3月:大阪
- 7月:名古屋
- 11月:福岡
この記事で紹介する 「両国国技館」 は東京場所の時に使用されるので、 国技館で相撲観戦できるのは1、5、9月場所 となります。
座席の種類と価格
溜席(たまり席)
土俵下の席。土俵の砂も被ってしまうほどに近いよ、ということで 「砂被り席」 とも呼ばれています。価格は 1人20,000円 。一般にも売られていますが発売と同時に売り切れてしまいます。
【土俵を見上げる溜席…近い!】
枡席
枡席は、溜席の上から1階の最後尾までの席を言います。枡形に囲いがあり、4名で1枡分を使います。土俵に近い方から S、A、B、Cとランク分け されており、価格も 1枡60,000円から34,000円 と幅広いです。
あの枡席に座ると館内の臨場感が味わえ、大相撲に来たな~と感じます。ただ体の大きい男性4名で使うと少し窮屈に感じることも…。でもあのぎゅうぎゅうな感じがまた良いのです…♪
椅子席
椅子席は2階にあります。こちらも S、A、B、Cとランク分け されており、価格は 9,500円から3,500円 です。
2階席は土俵から遠いんじゃないか、と思われる方もいると思いますが、 S席やA席などは意外と枡席の後ろの方よりも土俵が近い です。上から国技館全体を眺めることができ、 土俵の吊り屋根の迫力 も間近に感じられ、国技館の天井近くに飾られた歴代の 大相撲優勝額 (計32枚)も近くで見ることができます。また、椅子席は 膝の悪い方など正座が難しい方 にもおすすめです。
【5畳分の大きさを誇る大相撲優勝額】
ボックス席
枡席の一番後ろにある 囲いのあるテーブル席 。 4・5人 のグループで利用できます。 席数が少ないので希少 。奥まった席なので国技館の臨場感や土俵の迫力を感じるにはやや劣りますが、 テーブルにお弁当やお酒を並べてゆったり食べながら観戦できる のは嬉しい♪赤ちゃん連れのファミリー、高齢の方のグループなどに人気です。価格は 4名ボックスは60,000円 、 5名ボックスは75,000円 です。
タイプ別・穴場の席
ここでちょっとマニアックな穴場の席をご紹介します。
枡席で1人で安く見たい
そんなあなたに 「1人枡席」 !場所は2~5列目と12・13列目の両端の枡席です。国技館の座席の形上、端っこはどうしても三角形の枡席になってしまうので、そこを1人枡席として販売しています。価格は 8,500円から 。これと同じく 「2人枡席」「3人枡席」 も少しですが用意されていますよ。
4人枡席を2人で安く使いたい
東・西側の13~15列目は 「特別限定2人マス」 と言い、 2名で19,000円 !つまり 1人9,500円で4名分の枡席が使える のです!これは本当にお得!
3世代で観戦するなら
3世代ファミリー6名で安く見たいときは 「枡席B 6人キッズ/シニア」 がおすすめ。15歳以下の子ども、又は60歳を超えた方がグループにいれば 6名1枡で36,000円 !つまり 1名あたり6,000円 です。
プラスアルファのチケット
令和5年九月場所では 「関取と写真が撮れマス」「ビールが一杯無料で飲めマス」 など楽しい企画枡も販売されています。過去には「親方と写真を撮れマス」などがありました。
当日券自由席
当日の早朝に 「当日券自由席」 が国技館で販売されます。椅子席最上部14列目で、 大人2,500円、子どもはなんと500円! 毎日行列ができる密かに人気のチケットです。
※令和5年九月場所では販売しないそうです。
とにかくお相撲さんを近くで見たい
溜席や枡席Sは買えないけど お相撲さんを近くで見たい…! という方は 花道に近い枡席 を買うと良いでしょう。花道とは「力士が支度部屋から土俵に行くための通路」。花道は2つあり、向正面側と東側の間にひとつ、向正面側と西側の間にもうひとつあります。つまり、 花道に近い席を取れば花道を歩くお相撲さんを近くで見ることができる のです。
具体的には、
- 向正面側 :A席で横の列の座席番号が小さい、又は大きい
- 東側 :A席で横の列の座席番号が大きい
- 西側 :A席で横の列の座席番号が小さい
の席を選びましょう。
花道では、呼び出しさんの動きや待機する行司さん、審判入場前の親方衆の雑談風景を見ることができファンにはたまらないのです。時々声援に頷いたり手を上げて答えてくれる力士もいます。
【花道(土俵入り入場時)の関取衆】
知られざる国技館の楽しみ方
親方に会える
館内には 警備などでお仕事中の親方 がよく歩いています。審判部の親方衆は羽織袴ですが、それ以外の親方衆はお揃いの紺色のウェアを着ています。 元有名関取が普通に歩いている のでびっくりしますよ!
また国技館に入るときの 切符のもぎり 。こちらも親方衆のお仕事です。
※感染症の状況によって声かけ・握手等はお控えください
入り待ち
横綱大関は車で国技館に入りますが、それ以外の力士は 徒歩で入場 します。国技館端の相撲関係者の入場門から場内までの導線が 入り待ちスポット 。道路上で力士を待つことは禁じられていますが、国技館の敷地内は特に禁止されていません。なので 入場する力士を間近で見ることができます。
ただし、マナーはしっかり守りましょう。
- 力士の導線の邪魔をしない
- 力士の体に触らない
- 力士に写真撮影・サイン等のお願いをしない
- 相撲関係者の誘導・指示を守る
- パイロン・コーンバーの中に入らない
なぜなら これから戦いをする力士は集中しているから です。特に体を触ることお願いはとても失礼になってしまいます。
もちろん 拍手 や 「○○関、頑張ってください」など遠くからの 声援 は問題ないです。反応が得られるかは分かりませんが、直接声援を送ることのできる嬉しいひとときです。
大相撲本場所の1日のスケジュール
- 8:35~序ノ口・序二段・三段目・幕下取組
- 14:15~十両土俵入り
- 14:35~十両取組
- 15:40~幕内土俵入り
- 15:55~横綱土俵入り
- 中入り(立行司の翌日取組披露)
- 16:10~幕内取組
- 17:00~小結・関脇・大関などの役力士が続々登場
- 17:55~弓取式
※13日以降は朝10時から取り組み開始、初日・千秋楽は協会挨拶、千秋楽は表彰式があります。
タイプ別おすすめ来館時間
1日楽しむ派
1日大相撲を楽しむなら 朝8時 に国技館前に行きましょう。呼び出しさんの打つ 「寄せ太鼓」 が両国の街に響き、いよいよ開場です。まだ土俵にはシートがかかっており、呼び出しさんが土俵を整備するのを見ることができます。
若手力士の相撲を見て 将来の横綱を見つける のも楽しみのひとつ。朝から終わりまで相撲を見ると、 若手力士と幕内力士の体の作り、大きさ、相撲の迫力、技の巧みさが全然違う ことが分かります。
また、午前中の国技館は人が少ないため、10時ころ売店が開いたら 先にゆっくりお土産を見る のもおすすめです。そして国技館は 再入場可能 なので外に出ることもできます。国技館の近くにはいくつかの 相撲部屋や力士像 があるので、そこを巡るのも楽しいですよ。
お昼から楽しむ派
12時頃館内に入ってまず 地下大広間のちゃんこ を頂きましょう。おのずと心は相撲観戦ムードに。
お昼から入れば お土産を買う時間 も余裕があり、 十両土俵入り もしっかり見ることができます。 ゆっくり国技館観戦ができて一番体の負担の少ない行程 です。帰りは ちゃんこ屋 でシメれば完璧♪
【幕内土俵入り】
メインだけ派
一番楽しいのは何と言っても 幕内の取り組み ! 15時45分頃 に国技館に入れば 横綱土俵入り も間に合います。 この頃には館内は満員 になっているので 熱気 と 大相撲の迫力 をたっぷり堪能できます。
【横綱土俵入り】
両国国技館へのアクセス
さあ、国技館で肌で相撲を楽しもう!
大相撲は、 純粋にスポーツとしても面白く、また伝統や様式美なども楽しめる稀有な競技 です。ぜひ一度、その目で体験してみてください!
やってみよっか?