カヌーとは?カヤックとの違いや魅力を徹底解剖!人気の体験ツアーもご紹介
海や川で楽しめるウォータースポーツといえばカヌーやカヤック。水上で小舟に乗ってのんびりしたり、友達や恋人と一緒に普段見られないような景色も楽しめます。
今回はカヌーとカヤックの違い、人気の体験ツアーなどもご紹介します!
カヌーとは?
カヌーとはパドルで漕ぐ小型の舟の総称で、一般的に日本でのウォータースポーツでは「カナディアンカヌー」が用いられます。ボートは舟に固定されたオールを使って漕いでいきますが、カヌーは固定がされていないパドルを使います。
カナディアンカヌーの特徴は、パドルの形が「シングルブレードパドル」といって、水かきであるブレードが片側のみについているパドルで漕いでいきます。また、北米の先住民族が移動する時や荷物の運搬に用いていたことから、船上部の構造が開放的になっている「オープンデッキ」の作りになっているため、複数人で乗船したり荷物を乗せて移動することができます。足が固定されないので流れのない湖のようなところでのんびり移動するのに適しているのが特徴です。
カヌーとカヤックの違いは?
カヤックもパドルで漕ぐ船であることから、カヌーの一種です。カナディアンカヌーとカヤックの大きな違いとしてパドルと舟の形があげられます。
カヤックでは「ダブルブレードパドル」という、ブレードがパドルの両方についているものを使い船を漕ぎます。また、「クローズドデッキタイプ」といって船上の座席以外の部分が覆われています。これはエスキモーが狩を行う時に海でカヤックを使用していたことに由来していて、波や水しぶきを被っても舟が沈没しにくい作りとなっています。
中にはオープンデッキタイプのものもありますが、ダブルブレードパドルを使用していればカヤックという分類になります。
カヌーの魅力について
カヌーの魅力として、大自然を間近に体験できること、年齢を問わず参加できること、オールシーズン楽しめるなど様々な魅力があります。
普段とは違った自然の風景を楽しめる
カヌーでは海や川の水上を進んでいくので、普段陸からでは見られないような角度から景色を楽しむことができます。鳥の鳴き声が水に反響して聞こえたり、魚の泳ぐ音が間近に聞こえたりと、水面に近いことでより鮮明に感じることができます。
また、種類によってはスケルトンカヤックといって底が透明の舟もあり、透明度が高い海などでは海底の珊瑚や魚を楽しむこともできます。
このようにカヌーは大自然をさらに雄大に感じられるスポーツです。
子供から大人まで年齢を問わず楽しめる
舟を漕ぐのには体力が必要なイメージがあります。しかしカヌーやカヤックは2〜3人乗りのものもあるので、小さな子供連れの方や体力が心配な高齢の方でも家族全員でアクティビティを楽しむことができます。
幼稚園や保育園年少以上からも乗れるような子供用のカヤックを用意しているツアーや、2〜3人乗りのカヌーやカヤックは0歳から同乗できるツアーもあります。
中には添乗員が同乗して景色を解説しながら自然を楽しめるものも!
カヌーは家族全員で楽しめるアクティビティなんです。
オールシーズン楽しめる
カヌーは海や川など水辺のスポーツなので、春夏などの暖かい時期のスポーツのイメージがありますが、実はオールシーズン楽しめるスポーツです。
もちろん秋や冬は防寒対策をしっかりしなければなりませんが、秋の湖なら紅葉を水面から楽しめますし、海の場合は夏よりも透明度が上がるので海中の様子も楽しめます。
家族全員でオールシーズン楽しめるアクティビティなんて素敵ですね。
カヌーができる場所はたくさん!
今までご紹介してきたとおり、カヌーやカヤックは海で海中の様子を楽しんだり、川や湖で紅葉や景色を楽しんだりと様々な場所で楽しむことができます。
水上でのんびりしてみたい、釣りなども楽しんでみたいなど場所ごとに体験できることが異なるのでそれぞれの魅力をご紹介していきますね。
釣りや島巡りも楽しめる「海」
海でのカヌーやカヤックは風や潮の流れの影響を受けにくいように、細長い船体なのが特徴です。シーカヤックと呼ばれ、海岸沿いを漕いで進んだり島から島へ移動したりします。
海上からの景色はもちろん、波の穏やかな日中、透明度の高い海では海中の様子も楽しめるのがポイント。夕方には大海原に沈む太陽を見ることができます。水面近くから見る夕日は心に残る思い出の景色になりそうですね。
また、釣り好きの方にはカヤックフィッシングといって釣りも楽しめるものもあります。
船体は通常のものとは異なり、パドルを使わなくても漕げるように足で操作できるようになっていたり、釣竿を立てるフォルダー、クーラーボックスなどの釣り道具が収納できるスペースがあります。
なんといってもカヤックフィッシングの魅力は大きな船では行けないような岩場や浅瀬で釣りが楽しめること!小回りのきくカヤックならではのフィッシングポイントで、普段体験できないような釣りをしてみてはいかがでしょうか。
カヤックフィッシングは海でのツアーが比較的多いですが、川や湖でも楽しむことができます。
初心者にも安心の「湖」
湖でのカヌーやカヤックはファンカヤックといいます。川や海のように水の流れがないので、のんびり景色を堪能したい方やカヤック初心者、パドルの操作を練習したい方におすすめです。
富士山周辺の湖では水面に映る逆さ富士が眼前で見られたり、琵琶湖では湖の上に立つ白髭神社の真っ赤な鳥居をカヌーでくぐるツアーもあります。このようにカヌーやカヤックからでしか見られないアングルを楽しむことができます。
スリルも味わえる「川」
川でのカヌーやカヤックはリバーカヤックといって、川の上流、中流、下流により楽しみ方を選ぶことができます。
流れの激しい上流や中流では船体を短くして機動性が高い舟を使用していて、急流下りなど激しめのアクティビティを体験したい方におすすめです。難所を乗り越えた時の達成感は格別です。
逆に流れの緩やかな下流では流れにカヌーを預けて景色を楽しむこともできます。下流でのツアーは家族で雄大な景色を楽しめるようなものが多いのが特徴です。
また、ツアーによっては岩場の間を通ってみたり、断崖絶壁の岩場を水面上から見上げるようなものもあり、冒険感を味わえるものもあります。
スポットにより、ナイトリバーカヤックも体験できます。その名の通り夜の川を体験できるもので、夏場はホタルに出会えることも。大自然の中で水上から見る星空は都会や陸上では味わえない体験になりそうです。
カヌーに必要な道具や準備は?
それではカヌーに実際必要な服装や持ち物はどういったものを準備したらよいでしょうか。
カヌーにおすすめの服装
カヌーはどの年代の方でも気軽に楽しめますが、水の上でのアクティビティなので必ず動きやすく濡れてもよい服装で参加しましょう。
特にデニムや綿素材のものは濡れると乾きにくく重くなってしまうので、乾きやすく保温性がある化学繊維素材のウェアがおすすめです。夏でも薄手のウェアを一枚用意しておくと日差しよけにも防寒具にもなります。
また、ツアーによっては水中で楽しむ時間が用意されていることもあるので、夏場は下着の代わりに水着を着て参加してもよいでしょう。
水面では太陽の光を反射するので冬場でも眩しく紫外線対策が必要です。当然ですが水上なので日除け用の木陰などはありません。熱中症対策のためにもサングラスや帽子は必ず用意しましょう。
カヌーの持ち物
カヌーを漕いだりと体を動かすので、脱水症状や熱中症予防に飲み物とタオルは必ず準備し、こまめに水分補給を行いましょう。持ちやすいように500mlのペットボトルがおすすめです。日焼け止めもしっかりぬっておきましょう。
のんびりと景色を楽しむようなツアーでも、水に濡れてしまう可能性があるので着替えを一式準備しておくとよいでしょう。大きめのタオルも2〜3枚あると濡れた時も安心して楽しめます。
また、スマートフォンや携帯電話などの貴重品は防水ケースやバッグに入れるのをおすすめします。万が一転覆しても問題ないように備えておくのが大切です。
カヌーは雄大な自然と触れ合うことが多いので、防水ケースにいれたままスマートフォンで写真を撮る練習などしておくと良いかもしれません。
カヌーが楽しめる体験スポット
では実際にカヌーが体験できる場所をご紹介します。
シーカヤックの定番、沖縄の体験スポット西表島 石垣島 宮古島
一言でシーカヤックといっても、単純に海でのカヌーやカヤックを楽しむだけではありません。景色を堪能するのはもちろん、海を渡って島に行ったり、シュノーケリングができたりとプラスアルファのアクティビティを楽しむことができます。どれも10,000円前後で参加可能。
シーカヤックでの定番の場所といえば沖縄の西表島で、日本とは思えないようなスケールの絶景と自然を堪能したい方におすすめです。
特におすすめなのがマングローブの森を巡るシーカヤックツアー。
貴重な生物や植物を直近で見ることができます。
次におすすめなのが石垣島。石垣島は沖縄本島、西表島の次に3番目に大きい島です。中心部の市街地では飲食店やお土産物店で活気に満ちています。郊外に向かうとサンゴ礁の美しい海やマングローブ、鍾乳洞などが楽しめます。
また、海ではダイビングやシュノーケリングはもちろん、グラスボード、シーカヤック、など様々なアクティビティが楽しめます。夜には満天の星空も見られたりと観光スポットが充実!
ウミガメに出会えるビーチがたくさんある宮古島のシーカヤックは、沖縄の海を堪能できるシュノーケルがセットのものや、干潮時だけに現れる幻の島(ゆにの浜)に上陸するものもあります。
海の中も宮古島の大自然も両方楽しみたい方におすすめの体験ツアーです。
ウミガメと至近距離でシュノーケルは貴重な体験になること間違いなし。クリアカヤックの用意もあるので移動中も珊瑚礁や熱帯魚を楽しめます。
関東地方で体験できるシーカヤック
実は関東地方でもシーカヤックは体験できます。都内近郊に住んでる方なら日帰りでの体験も可能です。比較的初心者や家族で楽しめる半日ツアーが多くあるのも特徴。
週末や三連休などを使っていつもとは違ったアクティビティを楽しんでみてはいかがでしょうか。
湘南・伊豆
天気が良ければ伊豆半島や富士山が見ることができるこのエリアは、都心からのアクセスも良好。値段は半日コースのものなら〜10,000円で体験できます。
小笠原
美しい海と綺麗なビーチを楽しみたい方は小笠原はどうでしょうか。ここではシュノーケルなどの海のアクティビティやサンセットプランなどのツアーがあり、よりリゾートを意識した体験ができます。また、カヤックフィッシングも体験できる場所です。
ファンカヤックが楽しめる湖
のんびり景色を堪能したい方におすすめの絶景ファンカヤックの体験スポットをご紹介します。
西湖
富士五湖の一つである西湖には、愛犬と楽しめるファンカヤック体験ができるツアーがあります。西湖でのカヤッククルージングでは、湖上から富士山や樹海が楽しむことができます。愛犬用のライフジャケットの用意もあるので安心ですね。時間は早朝からサンセットまでの4つの時間帯を選べます。
本栖湖
富士山周辺にある本栖湖でもカヌーやカヤックが体験できます。富士五湖の中でも最高の透明度と言われる本栖湖でのカヌー体験は日本の象徴でもある富士山を一味違った楽しみ方で体験できます。気候や天気など条件が合えば湖に映る逆さ富士も水上からみることができます。
支笏湖
北海道の支笏湖は通年を通してカヤックが楽しめます。実は支笏湖は環境省の水質検査で11年連続日本一の場所となっていて、湖の底まで見ることができる驚きの透明度を誇ります。このツアーでは湖底も楽しめるよう、クリアカヤックでのツアーになっています。湖の魚の様子や植物などなかなか見ることができない自然を堪能することができます。
初心者から上級者までリバーカヤックで川下り
川の流れの速さによって初心者〜上級者まで楽しめるリバーカヤック。家族で行くならのんびりと、友人同士で行くなら急流のある川下りで盛り上がれます。
四万十川
最後の清流と言われる四万十川でもカヌーは人気のアクティビティとなっており、様々なツアーがあります。
四万十川の観光名所の一つ、沈下橋をカヌーでくぐるツアーや、カヌー体験後に沈下橋のたもとで遊び、最後に橋からジャンプできたりと子供が喜びそうなツアーも。
半日ツアーもあり、約2.5kmの川下りをしながら四万十川を満喫できるコースもあります。
鬼怒川
初心者から上級者まで幅広く楽しめる場所です。カヌーを楽しんだあとは近くの温泉で体を癒せます。
初心者コースでは木々の間を移動するジャングルクルーズや、流れ出る温泉に触れたりを体験できます。
経験者向けのコースでは高い波を超えるスリル満点のコース。岩場からジャンプしたい、川で釣りを楽しみたいなど、希望を聞いてツアーに組み込んでくれるのも嬉しいポイント。
別寒辺牛川
北海道の厚岸にある別寒辺牛川でのカヌー体験。手付かずの大自然を誇る北海道ならではの体験ができること間違いなし。コースはタンチョウやカワセミの他、絶滅危惧種のオジロワシが生息している場所をカヌーで散策します。
とにかく大自然をゆっくり堪能したい方におすすめです。
一味違ったカヌー体験 ナイトリバーカヤック
ナイトリバーカヤックは夜の川を楽しむ体験スポットで、夜にしか味わえない生物や星空を見ることができます。静かな夜の川を体験できるので、冒険感を楽しみたい方におすすめです。
ホタルの季節にはそのポイントも案内してくれるので探してみましょう。
こちらは沖縄のマングローブ林を夜に探索する体験ツアー。
月明かりをたよりに林を奥へと進みます。夜行性の動物の動く音やコウモリが飛ぶ姿を見たり春夏にはホタルを観察できたりします。
ツアーは夕方、日が沈み切る前からマングローブの説明もしてくれるのでマングローブとナイトカヤックが両方楽しめるツアーになっています。
都会で楽しめる体験スポットもあります。
東京江戸川ではスカイツリーのライトアップや東京の夜景を水上から楽しむことができます。水面に映る街の明かりは普段見慣れない都会の姿です。
流れのない穏やかなところを進むので初心者の方でも安心して楽しめます。
カヌーは一人用、もしくは二人用を選べるので、記念日のちょっとしたサプライズやいつものデートに飽きてしまった方におすすめしたいツアーです。
オールシーズン楽しめるカヌーに挑戦しよう!
カヌーについて海、川、湖で楽しめる特徴とそれぞれの体験スポットについて紹介してきました。
子供もアクティビティを楽しみたい、家族みんなでのんびり景色を楽しみたい、仲間と一緒にアクティビティを楽しみたいなど様々な目的をオールシーズン叶えられるカヌーは一度は体験してみたいアクティビティのひとつではないでしょうか。
今回ご紹介したツアーの他にもカヌーやカヤック体験ができる場所があるので、旅行先で調べてみるのもいいかもしれませんね。
やってみよっか?