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【3つのポイントを伝授!】コロナ時代に薬師寺を3倍楽しむには

奈良、薬師寺の本尊はもちろん薬師如来。薬師如来は病気平癒の仏です。

仏教の数ある仏の中でもコロナのような感染症に直接対抗できる薬師様をお参りしながら、この機会に薬師寺のどこをどう見ればいいのか考えてみます。

1300年の薬師寺

悲願の再建を果たした 金堂

薬師寺は世界遺産で、南都7大寺のひとつ 。薬師寺に行くには、近鉄です。関西エリアの人たちにとって抜群の信頼を誇る、近畿日本鉄道さん。「近鉄」ときくだけで電車に乗りたくなり、旅に出たくなるくらいです。
その近鉄の西ノ京駅から徒歩1分です。門を入ると左右に塔があり、目の前には本堂にあたる 金堂 が鎮座しています。 境内も国指定の特別史跡 になっているのです。

金堂は500年前に焼失して以来そのままになっていたのが、昭和51年に復元再建されました。その棟梁は、 法隆寺の宮大工「西岡棟梁」 でした。技術的にも経験的にも復元で建てられる大工さんが、もう西岡さんしかいなかったのですが、西岡さんひとりだけでは無理という状態を聞きつけた 全国の宮大工 が集まってきたといいます。その時の経験で、今も本格的な宮大工が継承できたといっていいでしょう。ただの大きな建物ではなく、「 宮大工の想い 」が込められているのがひしひしと伝わってくるのです。

本尊にはもちろん 国宝の薬師如来 が座られています。薬師様は通常、薬壺を持っていますが、これは1300年前の薬師様なので手に持っていません。そこでコロナがはじまってからお寺は薬壺を手に設置して、毎朝お坊さんが コロナ鎮護のお経 を上げているとのことです。

東塔と西塔

五重塔のように見えますが2層分は裳階(もこし)といい、装飾と風除けなどのための小さい屋根で、 実際は三重塔 です。西塔は昭和56年の復元再建時に、そのまま建てると現在の耐震基準に合わないというので許可が下りず、西岡さんと役人でずいぶん揉めたという裏話があります。国の基準は住宅など一般の建築物を前提にしているので合うはずがなく、建てるなら鉄骨やコンクリートじゃないとダメとうことです。

結局、特例的な許可ということになりました。本来より1尺(約30センチ)高く建てられていますが、なんと 1000年後に本来の高さに落ち着く という計算がされています。

東塔は薬師寺の中で創建当時から残る唯一の伽藍、国宝 です。 1300年間倒れず建ち続け 、昨年解体修理を終えて見られるようになりました。

東院堂の観音菩薩

東院堂は700年前に建てられ、 本尊の聖観世音菩薩とともに国宝 です。この観音菩薩を前にすると、無重力になった感じに襲われるから不思議です。

半眼の目つき、長い鼻筋、仏像なのに今で言うハーフっぽいルックス。 和辻哲郎は著書「古寺巡礼」で、「おそらく世界に比類のない」「人の姿に人間以上の威厳を表現」「芸術の本質」などと絶賛 しています。

※引用は「古寺巡礼」和辻哲郎、岩波文庫、1979年

残念ながら撮影禁止です。

薬師寺

  • 住所:奈良県奈良市西ノ京町457
  • 電話:0742-33-600
  • 駐車場:有料

※拝観料などについては拝観範囲や時期などで変わってきます。修学旅行や各種割引についてもあわせて、詳しくは 公式ホームページ 等で確認してください。

困難の時代の薬師寺

コロナに対して薬師様に直接祈願するだけでなく、薬師寺はもっと大きな意味でいくつもの困難に遭い、乗り越えてきました。

人間はせいぜい生きても100年程度ですが、 1300年前の人間が作ったものが今も生きています
少しここへ立ち寄って、困難にも必死に立ち向かった過去の人たちに学んでみてはいかがでしょうか。
すぐ隣には 唐招提寺 もあるのでぜひ。

出典・参考

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