photograph: 大堰川 鵜飼い

京都市の中心部から少し離れた西部、洛西に位置する嵐山。四季折々に様々な景観を楽しむことができ、「渡月橋」や「竹林の道」など、古都・京都らしい雰囲気を味わうことのできるエリアです。

平安の時代には貴族の別荘地として栄え、『源氏物語』の中でも描かれた京都屈指の景勝地。その麗しい情景は、百人一首をはじめとする多くの歌でも詠まれ、古より愛され続けてきました。平安貴族たちは、この場所で紅葉狩りや舟遊びに興じ、心をなごませていたといわれています。

貸切屋形船で楽しむ伝統行事「鵜飼い」

篝火灯る大堰川で京の夏の風物詩を愛でる

貸切屋形船で楽しむ伝統行事「鵜飼い」

渡月橋周辺が夕闇に染まる頃、昼間は大勢の観光客で賑わう嵐山に静けさが訪れます。一隻、また一隻と、鵜のシルエットが浮かび上がる屋形船が行き交い、あたりは幻想的な雰囲気に。熟練の船頭が屋形船を操り、細くしなる竹の竿一本で自由自在に舟を動かします。今の時代にもしっかりと継承されている完全人力の操船技術。間近で見る竿捌きや船頭の話が宵の舟旅により深みをあたえてくれます。

夜の帳が下り、鵜舟のかがり火が焚かれると、いよいよ「鵜飼い」が始まります。鵜匠と呼ばれる漁師が風折烏帽子(かざおれえぼし)に腰みのの昔ながらの装いで登場し、千年以上脈々と受け継がれる匠の技を披露。迫力の手縄さばきで見る者を魅了し、鵜が見事に魚を捕らえると、歓声や拍手が湧き上がります。

お盆には伝統行事「五山送り火」も開催。コロナ禍で苦渋の減灯をしながらも、絶やされることはなかった伝統の火は、この先の未来へも紡がれていきます。

鵜
大堰川の屋形船遊興は平安時代から続く

京都担当として絶対に仕入れたかったアクティビティのひとつ、嵐山屋形船。ため息の出るような絶景の中、静寂と水の音、吹き抜ける風と名物船頭の躍動感、川面に浮かべた舟に揺られて最高に贅沢な時間をお過ごしいただけます。平安貴族が興じた粋な舟遊び、大切な人と一緒にお試しあれ。ベルトラ 山本

嵐山通船 名物船頭 小島社長

嵐山通船 名物船頭 小島社長

中学生のころ実家の手伝いで始めたのがきっかけで船頭歴43年に。人に出会うのは勉強になるし、お客さんに楽しく観光してもらうことが生きがい。竹竿一本で操る嵐山の伝統的な屋形船の技術を知ってもらえたら嬉しいですね。春夏秋冬見どころの異なる嵐山の絶景を観に来てください。