photograph: ryugon

日本有数の豪雪地帯である南魚沼市。冬の積雪は2mを超え、一面白銀の世界が広がります。清らかで豊富な雪解け水に恵まれたこの地域は、ブランド米「南魚沼産コシヒカリ」の産地としても有名です。

雪国南魚沼では、美しくも厳しい冬を生き抜くためのユニークな食文化が育まれてきました。先人たちが気候風土を活かして培った発酵や保存の技術は、郷土料理として、今も大切に受け継がれています。

雪に学び、雪と共に生きてきた南魚沼には、ありのままの自然を楽しむ工夫や知恵も満載。四季を通じて、この地域ならではの体験や暮らしに触れることができます。

魚沼の郷土料理クッキング

地元のおばあちゃんに郷土料理を習う

ryugon宿泊と土間クッキング

どの季節に訪れても、雪国を感じられる宿が南魚沼にはあります。国指定文化財の坂戸山に抱かれるように建つ「ryugon」は、旅人の感性とこの土地の文化を育む古民家ホテル。雪国の叡智が散りばめられた空間で、心ほどけるひとときを過ごすことができます。

ryugonには昔ながらの土間スペースがあり、そこはどこか懐かしさを感じる、古き良き雪国の台所。地元で暮らす郷土料理名人のおばあちゃんと一緒に、釜戸を使った「ごはん炊き」や「汁物作り」に挑戦してみましょう。

料理名人の関さんは、てきぱきと手を動かしながら、飾り気のない言葉で「雪国の知恵」を伝授してくれます。何気ない会話で盛り上がったり、南魚沼の暮らしや日常についてお話を聞いたり。田舎らしさや人の温もりを感じる、やさしい時間が流れます。羽釜から甘い香りがしてきたらご飯が炊き上がった合図。体にも心にも沁み渡る、魚沼のごっつぉ(ごちそう)を召し上がれ。

釜戸を使った「ごはん炊き」
ryugon 囲炉裏

館内の展示物や、除雪の仕方、食事のメニューなど、『ryugon』には随所に1万年前から続く雪国文化を五感で感じられる仕掛けが施されています。地元の郷土料理名人と一緒に釜戸でお料理をしたり、田んぼや雪原で特製のランチを食べたりと、雪国の四季を満喫できる様々な体験プランも魅力です。ベルトラ 勝呂

関アツ子

関アツ子

この土間にはいろんなお客さんが来てくれます。カップルやご夫婦、友人同士、ときには外国からいらっしゃった方も。言葉が通じなくても身振り手振りで伝わるし、料理を通してみんな仲良くなって、私が料理を教えるだけじゃなく、逆に教えてもらうこともある。私がいちばん楽しいんです。