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宇治市は京都府南部に位置し、平等院や宇治上神社が座る、平安京の趣を感じられる街です。特産品の宇治茶の茶畑や宇治川の景観も美しく、歴史・文化・自然、たくさんの魅力であふれています。
宇治川は琵琶湖から流れ大阪へと向かう水陸交通の要所であり、源氏物語の宇治十帖でも重要な役割を担っています。宇治川での鵜飼の歴史は長く「蜻蛉日記」にもその様子が書き留められています。
鵜匠講演と「放ち鵜飼」見学ツアー
京都・宇治の伝統文化である、宇治川の「鵜飼」。鵜と鵜匠の連携で人々を魅了する、夏の風物詩です。鵜飼で活躍する「海鵜」という鳥はとても繊細で、これまで飼育下では産卵することがありませんでした。しかし、2014年、一組のつがいから卵が産まれ、国内初の人工ふ化によりヒナが誕生。公募により 「うみうのウッティー」と名付けられます。
ウッティーたちは人工飼育で育ったため、他の海鵜たちよりもさらに人に慣れやすいことに鵜匠は気づき、「放ち鵜飼」への挑戦が始まりました。何度もトレーニングを重ね、ついに実現。いにしえからの鵜と鵜匠の絆がさらに進化し、現代の「放ち鵜飼」へとつながった瞬間でした。
このツアーでは、海鵜と鵜匠による「放ち鵜飼」の見学、鵜匠によるこれまでの軌跡の講演、お昼ごはんには地元宇治の名産、宇治茶づくしランチを楽しみます。歴史と愛の物語を感じ、やすらぎの一日をお過ごしください。
鵜匠 沢木万理子
国内初の人工ふ化で生まれた「うみうのウッティー」。ウッティーたちは皆、私たち鵜匠のことを親だと思って育ちます。ウッティーと鵜匠との絆があるからこそ、実現出来る放ち鵜飼。ヒナから成長していく様子やトレーニング様子などのお話を聞いて頂きながら、放ち鵜飼を楽しんで頂けると嬉しいです。