photograph:

静岡県西部に位置する掛川。お茶の生育に適した豊かな自然環境に恵まれ、長い歴史と伝統に培われた銘茶の産地として知られています。視界いっぱいに広がる美しく整えられた茶畑に思わず圧倒されるはず。

静岡県掛川の茶畑
静岡県掛川の茶畑

掛川は江戸時代、東海道五十三次の「掛川宿」「日坂宿」、2つの宿場町で栄えました。当時の名残りをとどめる街並みを散策するのも掛川観光の楽しみの1つです。

旅ノ舎

絶景の里山で安らぎのひと時を

緑茶と向き合う

掛川では、お茶農家さんにより200年以上に渡り、「茶草場農法」が継承されてきました。茶園の畝(うね)の間にススキやササなどを主とする茶草の刈敷きを行う農法で、上質なお茶づくりという経済的役割と刈り取られた草地に小さな動植物が生息できる環境を維持するという自然保護の役割、この二つの役割を同時に担うことで人と自然の共生を可能とする世界的にも希少な循環型農業として高く評価されています。2013年、世界農業遺産に認定されました。

旅ノ舎では、オーナー山田さんの説明のもと、異なる茶葉や淹れ方での緑茶の飲み比べや、近隣の茶畑での茶摘みなどの体験を通じて、緑茶文化に触れることができます。摘みたての茶葉や、地元で採れた旬の食材をふんだんに使った女将さんの料理も絶品、ソウルフード自然薯のいも汁を一緒に作ったり、地元の料理も堪能いただけます。日本人にとっていつも身近にある緑茶、あらためてその魅力を感じてみてください。

茶葉を使った手作り料理
旅ノ舎オーナー山田さんと、緑茶の飲み比べや茶摘み、手揉み体験

初めて訪れたのにどこか懐かしい。建物に足を踏み入れると思わずそんな気持ちになる旅ノ舎さん。1日1組限定1棟貸しのゆっくりと時間の流れる癒しの空間です。地元のお茶農家さんが作ったお茶やとれたての茶葉や地元の食材を使用した女将さん手作りの季節のお料理をいただけばそこはもうあなたの第2のふるさとに。ベルトラ 小山

旅ノ舎 山田幸一

旅ノ舎 山田幸一

ここ20、30年来、社会の変化に伴い日本人の生活様式の変化や消費スタイルの多様化などが要因でお茶離れが進み、リーフ茶からペットボトルへと変化することで生産者数は半減しています。私自身、Uターン移住して初めて感じたお茶の美味しさ、奥深さへの感動をお客様にもお茶農家さんとの交流や体験等を通じて体感してもらいたい、そして日本古来のお茶と共にある暮らしが未来へ継承されていくことを願っています。