オーストラリアは、移民大国として有名です。人口の約四分の一がオーストラリア国外で生まれた人たちによって占められています。ここ移民博物館は、そんなメルボルンの移民の歴史を展示している博物館です。市内中心部のフリンダース・ストリート駅とサザンクロス駅の間に建つこの歴史館は、元々は税関の建物でした。外観はシンプルですが、内装はルネッサンス風の装飾が施されています。常設展示だけではなく、様々な特別展示も行われており、いつ訪れてもオーストラリアの歴史にふれることができます。
歴史
メルボルンは1850年代に始まったゴールドラッシュにより、大きな変革が起こりました。港による貿易の必要性が高まり、大きな移民の流入も相まって、急激な発展を遂げました。世界大恐慌以降しばらくは、移民の数が限られた時期もありましたが、第二次世界大戦後、多くの新たな移民がオーストラリアにやってきました。最初の移民はイギリスからで、その後はヨーロッパからの移民が中心でした。1960年代にはアジアからの移民も迎え、1970年代80年代には中東や南米からの移民も迎えるようになりました。
見どころ
移民博物館は、当時の生活用品や業務用品の展示がたくさんあります。ヨーロッパの職人が移住の際に持ち込んだ道具なども展示してあります。初期の移民が乗っていた船内の様子を見られる場所や、年代別に、どのルートで移民がメルボルンに渡ってきたかがわかる大きな地図も展示されていて、世界各国からオーストラリアに移民してきた人たちの物語を感じることができます。また、トリビュートガーデンには、オーストラリアの海岸までの旅を成し遂げた移民たち、7000人以上の名前が刻まれています。