昇仙峡は、山梨県甲府市にあり、甲府盆地北側、富士川の支流、荒川上流に位置し、荒川が約4kmに渡り作り出した渓谷です。1923年に国の名勝に指定されました。1953年(昭和28年)には特別名勝に指定され、特別名勝としての指定名称は御嶽昇仙峡ですが、一般的には御岳昇仙峡と書かれることが多いです。この渓谷は秩父多摩甲斐国立公園に属していて公園を代表する景勝地して有名です。昇仙峡は日本二十五勝、平成の名水百選等に選定されています。
歴史
昇仙峡の歴史は1843年に長田円右衛門が、昇仙峡の人々の生活を向上させるため道を切り開いたのが始まりとなっています。この始まりが「昇仙峡の文明開化」になりました。当時は地元の人の生活道路として開きましたが道ができたことにより多くの人が昇仙峡に訪れるようになり、甲府の来たには素晴らしい渓谷があると世に知れ渡りました。1903年の中央線開通後は与謝野晶子、芥川龍之介など多くの文化人がこの地を訪れて渓谷の美しさを歌や句に詠みました。このように道き観光地として地域を活性化させた長田円右衛門の功績を称えて昇仙峡の遊歩道には今でも石碑などが残されています。
見どころ
四季折々の渓谷の美しさが一番のみどころです。切り立った断崖の間に奇岩や珍石、名石が並ぶ日本屈指の渓谷は、深緑・紅葉の時期は見頃ですが、冬の景色も素晴らしいです。昇仙峡は甲府の中心部から約1時間で訪れことができます。県庁所在地の中心部から短時間で美しい渓谷が見られるのは全国を見ても珍しいとされています。