先日、沖縄の伝統的な木造帆船「サバニ」に触れる特別なツアーに参加しました。この体験は、私にとってただの観光ではなく、八重山の自然や文化に対する深い敬意を育む旅となりました。
吉田さんの熱い思いとの出会い
ツアーは、平久保半島に位置する久宇... 続きを読む良集落の「吉田サバニ造船」から始まりました。代表の吉田友厚さんはサバニの伝統を守りながら、未来へとその文化をつないでいく情熱を持った方でした。吉田さんが語るサバニの歴史や、先人たちの知恵の深さに触れた瞬間、単なる船ではなく地域の暮らしや文化そのものを映し出す存在だと感じました。
サバニで出航 – 風と海に抱かれて
出航前、祈祷と帆張りの準備を行いました。この儀式には、自然への感謝と敬意が込められており、心が引き締まる思いでした。そして、エンジン音のない静けさの中、サバニに乗り込んで大海原へ。風が帆を捉え波に揺られながら進む感覚は、私たちが普段忘れがちな「自然と一体になる」喜びを思い出させてくれました。
サンゴ礁と生命の揺らぎ
続いて訪れたのは、日本最大級のサンゴ礁群。グレートバリアリーフにも匹敵する美しさを持つこの海でのシュノーケリングは夢のような時間でした。水中で揺らめくサンゴや魚たちを眺めていると、海が育む命の尊さを全身で感じることができました。
帆を操る貴重な体験
午後にはサバニの帆を実際に操る体験が用意されていました。簡単な講習を受けた後、帆を張ったり緩めたりしながら進行方向やスピードを調整するという、昔の漁師たちが行っていた技術に挑戦しました。自然と共存しながら進むこの技術には、先人たちの知恵と工夫が凝縮されており大きな感動を覚えました。
心に残る平久保半島の風景
最後には、平久保半島を自由に散策しました。吉田さんご家族との温かい交流や、丘の上で眺める穏やかな風景は癒しを与えてくれます。この場所には、自然の豊かさと人々の温かさが調和した時間が流れていました。
このツアーを通して美しい自然の景色を楽しんだだけではなくサバニを通して文化に触れることで、それらを守り続ける人々の思いに心を打たれました。未来へこの感動をつなぐために、私も何かできることがあるのではないかと考えさせられる、そんなかけがえのない一日でした。
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