地獄谷野猿公苑は志賀高原を源流とする横湯川の渓谷にあります。険しく切り立った崖に囲まれ、噴泉が絶えず噴煙を上げている様子から地獄谷と呼ばれるようになりました。アクセスはJR東日本長野駅より長電バスで40分、上林温泉口下車、地獄谷まで徒歩30分。上林温泉から地獄谷まで続く湯道遊歩道は自然豊かな道で、野生のリスやニホンカモシカに出会えることもあります。また、人里から離れた場所に位置するため、自然に近い形でニホンザルを観察することができます。冬の期間中は世界で唯一温泉に入る野生のニホンザルをご覧いただくことができ、その様子を一目見ようと世界中から観光客が訪れます。
歴史
地獄谷野猿公苑は戦後に山の伐採が進んだことから、里に下りてきて食糧を食い荒らすようになったニホンザルの駆除決定反対した原荘悟がサルとの共生を目指して1964年に開苑しました。開苑当初からサルと人間の共生を重要なコンセプトとして発展してきました。開苑当時に子ザルが好奇心から温泉につかり、それを見た他のサルも真似したことから、温泉につかるサルが誕生したとされています。現在では温泉につかるサルは海外でも有名になり、これをみるために大勢の観光客が日本を訪れています。
見どころ
山中で野生のニホンザルを観察することは容易ではありません。地獄谷野猿公苑では人間が近づいてもサルが逃げるということがないために、自然の状態でサルの生態を観察することが可能です。また、観光客による餌付けは禁止されているために、サルも人間に余り関心を持たないので、餌目当てで襲ってくるということがありません。そのため安心して間近で写真を撮ることも出来ます。また、ニホンザルが温泉につかっている姿を間近でみることも可能です。