パラティーナ礼拝堂は、シチリア島の都市パレルモにある礼拝堂です。ノルマン王宮の2階にある礼拝堂で、祭壇や壁が全て金色を主体とするビザンチン様式のモザイク画で飾られているという特徴があります。ビザンチン様式とはキリスト教建築様式の一種で、大理石やモザイク画を多く用いる事で知られています。ちなみに、このモザイク画は2008年に修復が完了しています。パラティーナ礼拝堂内部の美しさは素晴らしく、パレルモにある建築物の中でも一番の美しさを誇ると言われています。
歴史
パラティーナ礼拝堂は、1132年に着工しました。建築を命じたのは、当時のノルマン王であるルッジェーロ2世です。完成した後の1140年には、聖ペテロに献堂されています。前述したように、このパラティーナ礼拝堂があるのはノルマン王宮の2階です。この王宮には現在はシチリア州議会が置かれています。外観は普通の建物なのですが、2階に上がると礼拝堂があり、一気に雰囲気が変わります。建物のあらゆる部分がモザイク画で飾られていて、大変貴重な空間となっています。
見どころ
パラティーナ礼拝堂の一番の見どころは、何と言っても貴重なモザイク画の数々です。金色を主体としているのが基本なので、光を受けて輝く様子は眩しいくらいです。中でも内陣のモザイク画が最も古く、福音書の場面が描かれています。ビザンチン様式のモザイク画を知る意味でも、訪れてみる価値のある場所です。また、モザイク画以外にも、スタラクタイトと呼ばれる蜂の巣状の加工が施された天井も、忘れずに見ておきたい部分の一つです。