ナポリ国立考古学博物館は、イタリアを代表する2大博物館のひとつで、ギリシア・ローマ時代の美術品を収集した世界屈指の博物館です。スカッパ・ナポリ地区の北側にあり、地下鉄ムゼオ駅から通路でつながっています。フェルディナンド4世の祖母が生まれ育った、ファルネーゼ家のコレクションを中心に、ポンペイやエルコラーノの出土品など、様々な芸術品を見ることができます。
歴史
1759年、ナポリ王フェルディナンド4世は、父親から受け継いだ膨大な数の美術品、芸術品、出土品のコレクションを、まとめて保存、展示する博物館として、16世紀に騎兵兵舎として建てられたストゥディ館の改装に着手しました。ナポリ国立考古学博物館は、このようにして始まりました。フランス革命やナポレオンの支配などにより、改装は何度も中断を余儀なくされましたが、1816年に、「ナポリ王立ブルボン家博物館」として完成しました。その後、1861年の統一イタリア王国成立に伴い、「ナポリ国立考古学博物館」と名前を変え、現在に至っています。
見どころ
ナポリ国立考古学博物館には、ファルネーゼ・コレクションと呼ばれるギリシャ・ローマ時代の数々の彫刻、エジプトの美術品などの他、ポンペイやエルコラーノ遺跡から発掘された調度品やモザイク、壁画なども展示されています。遺跡からの出土品は保存状態が非常に良く、モザイクや壁画の色彩の美しさは、見る人を驚かせます。「秘密の小部屋」というちょっと面白いスペースもあるので、楽しみに足を運んでみてください。