卵城(カステロ・デル・オーボ)は、ナポリの海に突き出した巨大な石の要塞です。12世紀にノルマン朝が建造した城で、13世紀にはアンジュー家の王の住居でもありました。「卵城」というちょっと変わった名前は、城を建てる時、基礎部分に卵を埋めて、「この卵が割れる時には城もナポリも滅びる」という呪文をかけられた、という伝説から付けられました。卵城の屋上からナポリ湾の素晴らしい景色が楽しめることから、「ナポリ一番の観光名所」と言われています。
歴史
卵城は、もともとはローマの軍人ルクッルスが建てた豪華な別荘でした。11世紀前半、ノルマン人のオートヴィル家がナポリを支配すると、要塞としての機能を拡大して行きました。ノルマン人が城を築く時、基礎の中に卵を埋め込み、「卵が割れる時、城はおろか、ナポリまで危機が迫るであろう」と呪文をかけた、という伝説が卵城の名前の由来と言われています。アンジュー家の統治時代は、税を納める倉庫として使われていました。
見どころ
卵城の見どころは、なんといっても屋上からの風景です。「ナポリを見てから死ね」という言葉がありますが、それはこの屋上から見た風景の事を指します。屋上からは、ナポリの街並みやサンタルチア港、遠くにヴェスヴィオ火山まで見渡すことができます。また、海に浮かぶように建てられた卵城は、夜になると一層ロマンチックな装いを呈します。すぐ横は、魚介レストラン街です。ナポリ観光の王道を楽しんでください。