「アマルフィ海岸」は、イタリアのソレント半島の南部にあるサレルノ湾に面した海岸の名前です。サレルノという都市からは西に約15km、ナポリからは南東に約37kmほどの距離にあります。「世界一美しい海岸」と呼ばれる景勝地・避寒地として有名です。この地域では、人々が中世から変わらぬ暮らしを続けており、レモンを畑で育てて、それを坂の上から下まで全て、人の手と足だけで大切に運んでいます。そんな「アマルフィ海岸」はある女神の名前に由来します。
歴史
かつてこの土地には、ヘラクレスという名のギリシャ神話の英雄が暮らしていました。そのヘラクレスが寵愛し、共に暮らしていた女神の名前が「アマルフィ海岸」の由来となったと言われています。女神が亡くなった時、ヘラクレスは大いに嘆き悲しみ、彼女を世界一美しいこの地に手厚く葬って、街を開き、発展させたのです。そんな海岸の中心地であるアマルフィは中世に海洋都市国家として栄えた場所であり、また1997年には世界文化遺産に登録されました。
見どころ
「アマルフィ海岸」の30kmに及ぶ海岸線には、斜面に張り付くような形で小さな町が点在しています。それらは降り注ぐ太陽の下で、白く眩しく輝く高級リゾート地です。また、街の中心部には1000年以上の歴史を誇る大聖堂があり、それを取り囲むように、地中海都市特有の坂道や狭い路地が複雑に入り組んでおり、まるで迷宮に迷い込んだかのような錯覚に陥ります。海岸道路からはティレニア海が見渡せ、近くには観光名所である青の洞窟や、見晴らしの良いソラーロ山の展望台があります。