アクロポリスは、ミケーネ時代のBC1600年ごろに建てられました。それらはBC5世紀の半ばにペルシア戦争のときに破壊されましたが、戦争に勝利したアテナイの指揮者ペリクレスにより大々的に再建されました。パルテノン神殿は紀元前432年に完成、そのほかの重要な神殿のほとんどが、このペリクレスの指揮のもと、アテナイの黄金時代である紀元前460年~430年の間に再建されました。アクロポリスは、神域であると同時に敵の侵入を防ぐ要塞としての役割を果たしました。
アクロポリスの象徴が、民主政アテナイの象徴パルテノン神殿です。ドリス式建築の傑作で、中央にふくらみのあるエンタシス技法で仕上げられました白大理石の円柱は第一の見どころです。そして、パルテノン神殿の北側にあるのがエレクティオン神殿。イオニア式建築の代表作である6体の女神像が屋根を支えるカリアディディス柱廊があります。神域への入り口である門のプロピュライア、“翼なき勝利の女神”の異名をとるアテナ・ニケ神殿、これらは古代ギリシャ建築を代表する傑作です。また、夜にライトアップされ浮かび上がる神殿を眺めるのも見どころのひとつです。