聖イジー教会(Basilica of St George)は920年にプラハ城内に建てられた教会です。プラハ城内の教会としては最古のもので、美しいロマネスク様式の教会としても知られています。正面のファサードはレンガ色に装飾され、まるでおとぎ話に出てくる建物のようなかわいらしさがあります。内部はあまり装飾がなく簡素でおごそかな雰囲気に満ちています。柱や階段などはゴシック様式の美しいものです。教会内には礼拝堂やクリプトと呼ばれる納骨堂、プシュミスル王家のお墓があります。音響がよく、コンサートも開かれています。
歴史
920年に当時の王子によって建築された聖イジー教会は9737年に聖ベネディクト修道院の建築と共に拡大されました。当初木造で建築された聖イジー教会は、1142年に大火災にあい、石造りで修復されました。その後も17世紀にバロック式のファサードが造られるなど、時代と共に改築が行われています。18世紀にはバロック様式のチャペルが作られました。礼拝堂はゴシック建築で造られています。現在はナショナルギャラリーのボヘミアンアートの展示もされています。
見どころ
ロマネスク様式の二本の柱は、それぞれ太さがちがっています。太い方が「アダム」、細い方が「イヴ」を表しています。聖イジー教会の「イジー」は、英語の「聖ジョージ」ドイツゴの「聖ゲオルギウス」のチェコ名です。聖イジーは騎手や戦士の守護聖人です。そのため、聖イジー像のほかにも教会の装飾に竜と戦う騎士のレリーフを見ることができます。またライナーによって描かれた天井のフレスコ画や、ゴシック様式の家の形をしたヴラティスラフ1世の棺もみどころです。