プラハの天文時計とは、プラハのオルロイとも呼ばれている中世に建てられた天文時計です。中世の天文学の知識が惜しみなく取り入れられたその時計台は、天文図を示すための文字盤、キリストの使徒を表した人形仕掛け、月々を表す暦版の3つから形成されています。その荘厳な歴史を感じさせる独特な表現の建物は、600年以上もの長きにわたり、都市の最大の宝物の一つとして、人々に大切にされ続けています。
歴史
この天文時計は、1410年に、最初の時計の部分と天文図の文字盤が作られたのが始まりでした。14世紀~15世紀頃に始めて発明された機械仕掛けの時計の一つでもあるこの天文時計は、その後に暦表盤やゴシック彫像などの装飾がなされていくことで、文化的宗教的な重みを増していきます。 この時計の作者については多くの伝承が残っており、ハヌシュと呼ばれる技師が作ったこの天文時計を、他の都市にも作らせないように、議員たちがハヌシュの目を潰したという伝承が最も有名なものです。つまり、それほど素晴らしく思われている建物ということですね。
見どころ
プラハの天文時計は、その美しい天文図形や時計のデザインもさることながら、今でも1時間ごとに作動しているからくり人形が、見る人の目を奪います。時間に遅れずに旧市庁舎の方向に行くことで、虚栄心、欲望、快楽を表す彫像や12の使徒を示す木製の人形などの、様々な宗教モチーフの人形が小さな扉からゆっくりと登場し、昔と変わらずに美しく動き続けているのを見ることが出来ます。ぜひ一度その目でお確かめください。